面接ではどんなポイントが見られるの?『営業職採用の基本』【就活生への読書案内 ①】

図書館大好き富山大学経営学科1年生キャリアサポーターのようちぇけらです。

今回紹介する 清島 雅晃・著『営業職採用の基本』は、営業管理職を対象としてどんな応募者を採用すべきかに焦点を当てた本です。このnoteでは本書から学んだ「用意してきた資料を伝える力」「結果をふりかえることができているかどうか」「一貫性と流れ」の3つのポイントを紹介します。

就職活動には必ず相手がいます。その「相手」がどのような観点から応募者を評価しているのか、それを理解できるのがこの本の魅力です。本書のターゲットである営業管理職とは異なり、就職活動に臨む大学生にとっても非常に参考になる内容が詰まっています。

興味を持たれた方はお近くの書店や図書館へ足を運んでみてくださいね!


『営業職採用の基本』とは

「即戦力として活躍できる営業を」

はじめに P.3より

近年よく「即戦力」というフレーズが用いられていますね。『営業職採用の基本』はこの社会的なニーズに応えるため、即戦力人材に求められる「営業力」を定義し、どんな応募者を採用するかの基準を示すだけでなく、営業管理職は何人までマネジメントできるのかといった本書のターゲットである営業管理職に向けた指南まで書かれたビジネス本(2020/12/25出版)

1.用意してきた資料を伝える力

自分の経歴という最も深く理解しているものを、相手である面接官にわかりやすく伝えられるかというのは大切なポイントとして見ましょう。

Chapter4 営業管理職としての面接 P.144

清島雅晃氏が担当した面接では応募者の伝える力を評価するために、まず履歴書に沿った自己紹介をしていただいていたそうです。

面接では通常、資料に沿って話すという場面はなかなか登場しません。そのため資料をもとにした説明能力は、ここで評価されます。

要所を抑えて簡潔に答える履歴書に書いていない情報を補いながら伝えるといったひと工夫を加えたいですね

2.結果を振り返ることができているか

何かの節目や結果が出た時に振り返ってみる際に、仮に「もう一度その時点に戻れるなら」と考えることで、振り返りの深みが深まる

Chapter4 営業管理職としての面接 P.131

勉強においても、振り返ることが成績を上げるのに最も重要なファクターだといいます。なので別の可能性を考えた上でそれが最善だったのかどうか、これを測るのは次に繋げる、応募者の向上具合を測る質問になります。

別の選択肢を選んだ時の可能性を考慮しているのかどうかといった点を見られるので、自分の決断の経緯から次善策がなにかまで考えるのが良いと考えられます。

3.一貫性と流れ

ただひとこと『一貫性』と言ってもさまざまな捉え方ができます。その人の判断基準や価値観は変わらないはずだという意味での一貫性もあれば、流れに沿って変化していっているという意味での一貫性もあるようです。

本書では『一貫性』について下記のように定めています。

「そのときどきの場当たり的なものになっていないか、流れに沿っていないものになっていないか」

Chapter3 書類選考と適性検査 P.85

「流れに沿っていない」の例として、商業高校会計科出身なのに簿記検定を受けていない、教育学部なのに教員免許を取得していないなどが挙げられます。

こういった経歴を持っている場合「なぜそうしたのか?」「どういう判断を選んだ結果なのか」という点について面接官は確認したくなるようです。

ここでは流れに沿っていないことを咎めているのではなく、もともと持っていた考え(会計を勉強したい、教員になりたい)がどんなきっかけで変わったのか、何を軸にして判断を下したのか、考え抜かれた結果なのか、応募者の考えを知りたいのだといいます。

僕は経済学部生ですが、高校の文理選択の際には理系を選択しています。これは流れに沿っていないので深掘りされそうですね。

僕は文理選択をする前からお金に携わる経済・経営系統を学びたいと考えていました。(きっかけになった本については【就活生への読書案内】内で紹介します。)文理選択の際に理系を選んだのは、それが選択肢を狭めない選択だと考えたからです。先生方に文転はできるが理転は(制度的には可能だけど受験生の負担が大きすぎてほとんどの場合うまくいかないので)できないと口酸っぱく言われていました。

自分としても、中高生は昨日まで抱えていた判断軸が1日も経たないうちにアップデートされる可能性が十分にあるものだと捉えていたので、1つの分野を深く鋭くではなく多くの分野を選択できる余地を残したいと考え理系に進みました。

自己分析が混ざりました。自分の人生遍歴の中で、流れに沿ってない項目があったら掘り下げることが肝要になると述べられています。自己分析には一貫性チェックをぜひ盛り込み、流れに沿っていない選択をなぜ採択したのか確認しましょう。

まとめ

本noteでは3つのフレーズ「用意してきた資料を伝える力」「結果をふりかえることができているかどうか」「一貫性と流れ」について紹介させていただきました。

徹頭徹尾面接官の視点から描かれた当書は、一介の大学生では知る由のないインテリジェンスを得られる本です。

巻末には採用側が応募者のどんな点を見るかについて書かれたCheckシートが備え付けてあり、就活生にとっては垂涎ものの一品ではないでしょうか。

『営業職採用の基本』は書店や図書館などからお求めいただけますよ!

  • 履歴書に沿った伝わる自己紹介

  • 採った決断以外の可能性の模索

  • 自分の来歴の一貫性をチェック


営業職採用の基本 ―「即戦力」人材を見極める採用選考と営業マネジメント―
清島 雅晃
コード 978-4-8201-2110-7
生産性出版
書籍/営業・マーケティング,書籍/管理者・リーダーシップ,書籍/経営一般・経営戦略,書籍/人事・労務管
2020/12/29

https://bookstore.jpc-net.jp/detail/books/goods004005.html


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