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あなたの目の前に舞台がある。 その上には、まだ誰もいない。 芝居はこれからだ。 あなたは…
思わせぶりな観葉植物。 真夜中、ピンクの花が咲く。 甘ったるく切ない香り。 枕もとに置い…
「ほら、棒が立ってるでしょ」 「うん。長くて太い棒ね」 「そして、ここに輪があるでしょ」 …
まず、力を抜いて。 そう、身も心も楽にして。 さあ、私の目を見なさい、 両目で両目を見るよ…
「殺人鬼ですって?」 見える者には見える。 見えない者には見えない。 そんな殺人鬼がいる…
「あなた」 「よくがんばったな」 「男の子よ」 「おれにそっくりだ」 「そうね」 「おや?…
昔むかし、あるところに お爺さんとお婆さんがいたのですが そのうち死んでしまいました。 めでたくなし、めでたくなし。 Too Short an Old Story A long time ago, in a certain place There were an old man and an old woman They died soon after. Unhappy, unhappy. (以下、オマケです) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【
忍者の戦いは静かである。 物音を立ててはならぬ。 沈黙を旨とする。 「忍法、火遁の術!」 …
じつにつまんない話なんだ。 まったくもう、つまんなくてつまんなくて ヘドが出るくらい。 …
行き交うクルマの群をぼんやり眺めていた。 交差点では冷たい夜風も交差する。 信号待ちには…
捕えた女を鍋で煮ている。 「お嬢さん。湯加減はいかがですか?」 「ええと、ちょっと熱いわ…
散る花の 名は知らねど はらはらと 香り 残せし 今更の恋 …
突然、ふたりは出会った。 それは、あり得ない出会いだった。 僕が死んだはずの彼女に出会っ…
まるで悪い夢のようね、と女は思った。 眠っていたところを男に襲われたのだ。 寝室は暗く、男の顔さえ見えなかった。 あるいは寝室ではなかったのかもしれない。 寝室には内鍵をかけておいたはず。 少なくともそこはベッドの上ではなかった。 男の筋肉は硬くて強かった。 指がヌルヌルする。出血したらしい。 それでも痛みは感じないのだった。 これはやはり夢かもしれない。 どうしてこうなるの、と女は考えた。 眠る前に肉を食べたせいかしら? 男はなぜか女を抱きながら泣いていた。 そ