箱夢の話集 第三集

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【話】戯言

狭い道にキチガイ爺がいた。 スーパーへの買物の途中だった。 「ああ、そうだよ。そのうち領…

【話】つれない素振り

おいらが橋の下へ潜り込むと、そこには先客がいた。 見覚えのない女だった。 「お邪魔するよ…

【SS】恋人の溜息

エレクトロニクスの進歩はすさまじい。 なんと最新式の電子秤は 微妙な感情の重さまで量れる…

【話】向こう側

「ねえ、お母さん。見て、あの人」 幼い娘が声を震わせ、指さした。 それは性別さえ区別でき…

【セリフ】夢の舞台

あなたに謹んでお尋ねいたします。 あなたの夢の舞台に登場するという私は  あなたに対して…

【怪談】エレベーター

目の前で扉が左右に開いた。 ひとり、灰色のエレベーターに乗る。 狭くて殺風景な直方体の箱…

【SS】予告された結末

私は病院から出ると、まず空を見上げた。 ああ、青いな、と思った。 まったくなんにも考えて…

【SS】いにしえの音

いにしえの廃墟から出てきたものは  金属の板が大きさの順番に並べられていた。 棒切れで叩…

【話】柿の種

ナスの形をした柿を食べている。 なかなかおいしい。 腐ったような虫食い部分があるものの  …

【SS】はりつけ

彼女は磔にされた。 十字架の上に釘で手足をとめられ  裸のまま商店街を運ばれてゆくのだっ…