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この夏、私はひとつ夢を叶えてみる。#2

こんにちは。透明愛好家のtomeiです。「透明アイテムを誰かの手元に届けられる日」を夢みている私がこの夏、ひとつ夢を叶えてみるまでの様子を綴っていきます。
[前回の記事は下記より]

今回は、現在製作中のアクセサリーの一つ「Water crown ring」のお話。

Water crown ringとは


ガラス製指輪 Water crown ring

Water crown ringは水をモチーフにした指輪です。しずくが水面に落ちた時にできる水の冠。その一瞬を切り取っています。ほどよい重さと繊細な質感。そして長く透明度を保ちながら使い続けられるようにと、素材はガラスを選びました。

この指輪を構想して形にするまでの過程は茨の道で、はじめから順調にうまくいっていた訳ではありませんでした。

制作の背景

始めたての頃のガラス作品

今までの人生の中で、ガラス作りに関しては未知の領域でした。それゆえに、実験と失敗の繰り返しの日々。

ガラスに慣れるために作った色々な形たち

最初から作家さんにお願いする選択肢も思い浮かびました。それでも、まずは自分でやってみる事にしたのは、どうやって作られているのか、素材をみて触れて実際に使ってみて、素材との対話を重ねていくことで得られる些細な気づきを、ものづくりに携わる人たちと同じ目線で感じとってみたいと思ったからです。

水のテクスチャの研究

「今から始めるのは難しいと思いますよ。」周りの友人の中にはそんな風に忠告してくれる人もいれば「やってみなよ。」と背中を押してくれる人もいました。悩みながらも続ける支えになったのは、自身の昔の記憶でした。

実は子どもの頃。私は自作の切り絵を学校の一室にこっそり飾り付ける遊びをしていました。それも誰もいない時を見計らって…。ゲリラ装飾とでもいうんでしょうかね(笑)

誰かに頼まれる訳でもなく部屋を飾りつけたら、廊下に隠れて、部屋に人が来るのを待ちます。そして誰かが驚いたり喜ぶ姿を見届けて満足する…という一連の遊びをしていました。その行動を突き動かしていたのは、

「誰かの喜ぶ姿がみたい。」

たったそれだけでした。誰かのために作る料理やものづくりはやっぱり楽しくて、幼い頃から感じていた、このあたたかな気持ちを今でも忘れずに、制作を続けています。

試作をしてきた指輪たち(一部)

制作過程と指輪の魅力

みなさんはこの指輪がどうやって作られているかご存知でしょうか?この指輪は、酸素バーナーという可燃性と酸素の2種類のガスを混合して燃焼させるバーナーを用いて、まるでアメ細工みたいにひとつひとつ手作りで作っています。

Before/試作段階。ちょっぴり太めの指輪

溶かしたガラスは常温で固まってしまいます。熱に当て続けても常に形が変わり続けます。まるで生き物のようなのです…。その生き物のようなガラスと向き合いながら、思い描く形に近づけていきました。

After/繊細に仕上がった指輪

こうしてできあがったのがWater crown ring です。リングの形を保ちながら、動きある水の形を再現するところ。そして繊細な質感にこだわって作りました。水のはね具合にもランダム性を持たせて、それぞれに個性があります。

上から見た指輪たち
指輪は世界でただ一つだけ。大きさも形も個体差があります。

伝えたい想い

たったひとつの指輪ですが、完成に辿り着くまでに長い道のりを経ました。実験と試作、箱のデザインから勉強まで、インプットとアウトプットを平行しながら…。

だからこそ前回の記事でお披露目した時に、多くの反応をいただけたことがとても嬉しいです。「恋人への贈り物にほしい。」そう言ってくれる方もいました。ありがとうございます。

価格帯は¥8000~10000前後で現在調整中です。

そんな透明アクセサリーは7月に関西で展示と販売を予定しています。また、会場の詳細や他のアクセサリーについても今後、noteやTwitterでお知らせしますのでお楽しみに。

何かを始める時に諦める理由を探すことは簡単で、たとえ周りから「難しいよ」と言われたとしても、諦めない理由をみつけたり、諦めなかったその先に浮かぶ誰かの笑顔を夢みる。そうすることで歩んだ経験は、変え難いものになっていると心からそう感じます。

透明愛好家が心を込めて手がけるWater crown ring. 形や風合い、色味も異なる世界でひとつだけの「寄り添う透明」があなたの元に届くことを願っています。


いただいたサポートは、みなさんに喜んでいただけるような透明のモノづくり、食や芸術を促進をする活動に使います🕊もし、少しでも共感いただけるところがあったら嬉しいです。