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奇跡のシンデレラ また、おじさん

電話に出たのは、あの「器」のおじさんのようなおじさんの声でした。
そうそう。社長兼人事部長兼営業会員兼、あと何だっけ、運転手さん兼の五役をこなしていたおじさんの声のようでした。

また「器」がどうの、とか言われちゃうのかな、飯粒が付いた茶碗、も浮かんで少し、緊張しました。

「もしもし誰だね」」
「はい、すいません」なぜか謝っちゃいました。私、ずっと後になり、気がついたのです。貫禄あったり、偉かったり、人生の達人と言われる人に出会うときって、目の前にいなくても、見たことなくても、一言話しただけで、その人が持ってるオーラなどに気がつかされて、頭が下がっちゃうのかな、、。それで謝ったりしちゃったのかな、と。

「昼休みに電話してきてなにかね。だれもいないよ」
ひどい口のききようです。
(おしさんがいるじゃん、おじさんは、透明人間?それとも、管理人さん?)

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