トマー

2021年からインターネットとDeepLの力で中国のポストパンクを研究している。

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2021年からインターネットとDeepLの力で中国のポストパンクを研究している。

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  • 中国ポストパンク研究

    インターネットで収集した中国のインディロック、特にポストパンクに関する情報を整理するよ。

最近の記事

P.K.14 と1990年代南京ポストパンクシティ

中国のインディロックの基盤にポストパンクがあるという主張には、それなりの理由がある。 1980年代に始まった中国のロック音楽は、メタルとハードロックが権勢を振るう90年代を経て、21世紀に入ると突如として先進性と多様性を獲得する。地質学的とも言えるこの急激な変化は、あまり物事を単純に捉えるべきではないのだが、南京で1997年に結成された P.K.14 をその端緒としている。 この中国"初"のポストパンク・バンドは、この国とこの国のロックシーンに「アートフォームとしてのロック

    • ベストオブ中国ポストパンク2023的プレイリスト

      年末ということで、今年のリリースから最も印象に残った25曲を選んでプレイリストを作った。Apple Music版とSpotify版とがあり、どちらも内容は同じなので勝手のいい方で聴いてほしい。どっちも知らんという向きは、下の方のトラックリストに無料で聴けるリンクを貼っておいたから、そこから聴いてみればいいと思う。 もののついでなので、各曲の簡単な紹介や解説も載せておいた。少しでも参考になればと思う。ただし、どうでもいいようなことしか書けなかったり、バンドについて何も知らない

      • Carsick Cars とその時代(1)

        中国のインディーロックの基盤がポストパンクであることは、あえて言うまでもないことではあるのだが、ひととおりの説明くらいはあった方がいいはずだ。 そこで問題は、いったいどこから始めるべきか、ということになる。最新の流行アーティストや注目の新進バンドを紹介するのも有用には違いないが、まずはこの国におけるポストパンクの大まかな見取り図を提供するのが親切なように思われる。 そうするとなると、中国のロック史あるいは流行音楽事情に触れなくてはならない気がするし、そもそもポストパンクって

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