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2024年2月の記事一覧

徐京植「和解という名の暴力 ─ 朴裕河『和解のために』批判」

徐京植「和解という名の暴力 ─ 朴裕河『和解のために』批判」

※『植民地主義の暴力─「ことばの檻」から』(高文研、2010年)所収

「国民主義」とは何か

 本稿では、いわゆる「先進国」のマジョリティが広く共有する「国民主義」が、いわば「国境を越えた共犯関係」を形成することによって、旧植民地宗主国の「植民地支配責任」を問題にしようとする全世界的な潮流に対する抵抗線を形成しているという状況について述べる。また、そのような抵抗が「和解」という美名を用いて行なわ

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