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雇用就農という生き方

コロナ渦の社会情勢の中、派遣切りや、企業の倒産などで職を失った方が増えているというニュースを聞きます。もしくは、ご自身の生き方を見直す方もいらっしゃるでしょう。そんな方々の転職、就職のひとつの選択肢として「農業」を考えられている方もいるのではないでしょうか?今回は農業で雇用就農する際のポイントを、私の経験を元にお伝えします。

給料水準はまだ低い

まずは、気になる収入ですが、まだまだ全体的に給与水準は低いと言わざる負えません。改善の傾向はありますが、一般のサラリーマンの平均年収と比べると差はあります。例えば、奥さん、子供二人、家のローンありの家庭を養なっていくには、夫婦共働きでないと厳しいです。農園によりけりですが、月15万~20万くらいが相場ではないでしょうか。また社会保険に加入できないケースも多く、ご自身の給料から国民健康保険料を払わなくてはならないことも加味すると、お金の面では決して恵まれていると言えません。ただ、私の知る限りの情報ですので、高い報酬で雇用できている農園もあるかもしれませんのであしからず。

体力・気力必要

農業の仕事はやはり体力勝負な部分が多いです。力仕事やきつい態勢での作業が続くと全身筋肉痛になったり、時にはケガをすることもあります。年々作業の効率化が進み、身体に負担がないような栽培技術が導入されてきているので、体力に自信のない方は、農園をしっかりリサーチしたり、農園主に聞いてみることをおすすめします。例えばトマト栽培ひとつをとっても、作り方は何通りもあります。かがまなくてもいいように、高設栽培といって腰の高さに土があるように仕立てる方法があります。これならば腰を痛くするリスクを軽減できます。
また、同じ作業を淡々とこなす。寒風吹きすさぶ中作業する。炎天下のもと草刈りする。など心が折れそうになることもあります。慣れという部分もありますが、精神力も求められます。まあ、どんな仕事でも同じでしょうが。

好きなことを仕事にする

前半でネガティブなことばかりお伝えしてきたので、「農業ないわぁ」と思われた方も多いかもですね。ここからはポジティブな話をします。
あなたが農業に興味があるなら、きっと自然が好きだったり、植物を育てるのが好きだったり、野菜が好きだったり、動物が好きなのでしょう。私も元々花屋出身で、植物が好きなので農業界に飛び込みました。実際、今は植物を扱える仕事に満足しています。大げさに言うと、好きなことを仕事にすることは、人生を豊かにするなぁと感じています。もし、あなたが営業マンで、扱う商品が好きでもないものであれば、おそらく仕事が辛く感じられるのではないでしょうか?好きなものを扱い、それでお客様が喜んでくれるとしたら、こんなに楽しい仕事はないのです。

右腕になる

雇用就農の未来は二つの道があります。ひとつは独立すること。農園で技術を学び、人脈をつくり、資金を貯めていくと、やがて独立の話がちらほらと舞い込んできます。のれん分けです。ちなみに私はこの道を選びました。
もう一つは、農園主の右腕になることです。栽培スケジュールを農園主と打ち合わせをし、部下たちに指示をして、農園をまわしていく。新人の教育をしたり、新しい栽培技術の導入を提案したり、忙しくも充実した日々を過ごせるでしょう。あなたの働きで売り上げが上がったのなら、収入も上がるかもしれません。そのように右腕になり大活躍されている方はたくさんいます。好きなことを仕事にして、農園主や部下から信頼され、充実した日々をおくる生活。雇用就農という選択をした場合の最終形態は、あなたの人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか?

最後に、農家のなり方をYouTubeで解説しているので、ぜひご覧ください。


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