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海難事故に居合わせた時の流れ

その日は約3年半ぶりに会う
同級生と海を散歩する予定で、
海難死亡事故の目撃者になろうとは
思いも掛けませんでした。

あまりの暴風雨に近くの施設に
引き返して、日が射した頃を
見計らって再び海へ向かいました。

悪天候の為、遊泳禁止の海
(当時知りませんでした)には
人は疎らで近くには二組の家族だけです。

荒ぶる海に心がざわめきつつ、
友達と話しながら5分ほど
眼の前の海を眺めていました。

すると突然、「あそこにいるぞ!!」
と一組の家族の父が指を指しました。
視線をやると浜から15m程の海上に
男の子らしき肌の色が見えたのです。

刻一刻と勢いを増す波。
砂が脚に打ち付ける
ほどの凄まじい風の中、
確かに男の子が見えました。

事態を察した我々は
左奥(沖の方)へと流されていく
男の子を浜から追いかけて横
移動していくしか出来ません。

そのうち男の子のおじいちゃんが
海へ入ってしまい、連れ戻そうと
するも5分程で浮いてしまいました。

その間に男の子も見えなく
なってしまいます。

別な家族が呼んだ海の家の方と
その家族とでおじいちゃんを
海から引き上げ、直ぐに心臓マッサージ
を始めました。どなたかが119番通報
救急車も呼んで下さったようです。

おじいちゃんは顔から足先まで
真っ白で、白目を剝いていて
口からは泡を吹き、腹部は
大量に飲み込んだ海水で
たぷたぷになっていました。

別な家族の母は、自分の服の
裾をおじいちゃんの口に宛てがい
人口呼吸をします。その間にも
どんどん迫ってくる波から何度も
おじいちゃんを引き上げつつ意識
が戻ってくれと続けていましたが、
10分以上は救急隊も到着せず一切の
予断を許さない状態でした。

救急隊が到着し、直ぐにおじいちゃんは
救急車へと運ばれ病院へ搬送されます。

男の子の姿は見えないままでした。
警察の方・消防の方が続々と駆け付け
間もなく救助ヘリが男の子を捜索、
別の家族は帰ってしまい目撃者は
我々しかいなくなってしまいました。

海の家には行方不明の男の子と
意識不明のおじいちゃんと一緒に
海を訪れていた女の子と避難し、
警察の方から事情聴取を受けました。

遠方から訪れ、遠方の父母との連絡が
直ぐに取れない為、女の子は警察で
保護されることになりました。






















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