見出し画像

【後半】真の京都を知ってもらいたい!京都の魅力を沢山のお客様に伝えて得るやりがいと喜び

前半に続いて宿ルKYOTO抹茶ノ宿を担当する朱聖雯さんにお話を伺います。

抹茶に触れる

--トマルバでの仕事で一番大変だったことは何ですか?

今従事している宿ルKYOTO抹茶ノ宿のオープンですね。
トマルバとして初めての旅館だったので、準備がギリギリだったり、オープンしてからも足りないことものがあったりとオープン前後は皆バタバタしていました。
抹茶ノ宿は朝食を提供する施設を備えているので、飲食店で働いたことがない自分自身でも初めて飲食のサービス、どんなサービスがいいのか、どんなお声がけをしたらいいのか、などたくさん戸惑いもありました。食べ物を出すサービスは細かい注意が必要だと感じています。
アレルギーやお客様の体調によって臨機応変に対応しなければならないので、その都度悩みながらより良いサービスを考えています。例えば、海外からいらっしゃるお子様は和食を食べない子がが多いので、近所でパンを買ってきて和食メニューの一部を改良して提供して差し上げたりもします。

芦野から現場判断で動いていいと任せてもらえているので、その分考えやすいですし、トマルバだからこその自由さが良いホスピタリティに繋がっていると思います。
まだオープン間もないですが、これからはより抹茶を感じてもらいながら「家の台所」みたいにお客様の希望に沿った食の提供をできるようになれたらいいなと思います。

--朱さんは京都の文化を学ぶために茶道を習っていますが、きっかけは何だったんですか?

茶道との出会いは、日本語学校時代に初めて茶道体験です。その時は簡単な体験でしたが、奥深い作法など全てがとても気に入りました。
京都は細部に至るまでこだわりも見られる日本の美学と文化を感じられる街。京都が原点の茶道も重要ポイントだと感じました。
私は以前、宿ルKYOTOHANAREチームに所属していたのですが、その時のお客様からも茶道を体験できたり美味しい和菓子を食べられるお店について頻繁に聞かれていたので、それぐらい海外から来る方々も茶道に興味があると実感していたので、ずっと習ってみたいと思っていたんです。そんな中抹茶をテーマにした宿(それが今在籍する抹茶ノ宿)ができると聞いて、是非お客様サービスのためにお茶と茶道を勉強したいと芦野に申し出ました。

芦野は快く了承してくれたので、1年前くらいから茶道を習い始めて今でもお稽古に通っています。
抹茶ノ宿ではチェックインの際にお抹茶をサービスするのですが、茶道とは?も同時にお話しして差し上げます。ただお抹茶とお菓子を提供するだけではなく、その背景にあるストーリーも知ってもらうことで、より深みを感じながら味わっていただけると思います。
本当のお抹茶を飲むために京都に来た、というお客様や、抹茶に興味があるから抹茶ノ宿を予約したというお客様もいらっしゃいますね。茶道を嗜む日本のお客様もいらっしゃいますよ。
京都を訪れるお客様のほとんどは京都の歴史や文化に興味を持っています。なので、茶道文化以外にもこれからもたくさん京都の歴史を学んでお客様に伝えていきたいと思います。

--本格的なお手前でサービスするお抹茶のお客様の反応はどうですか?

味としては「新鮮!」「ちょっと苦い…から苦手かも」など様々です。でも、歴史や背景には皆興味を持たれます。海外ではまだあまりメジャーではないので、この繊細なお茶はどうやって作られるのか、なども聞かれます。
先日は世界中を旅しているアメリカ人のインスタグラマーのお客様から抹茶についてインタビューを受けたこともあります。茶道は奥が深くて面白そうだから!と。
抹茶ノ宿ではこちらからサービスするだけではなく、時間のある時にはお客様に体験させてみる(お抹茶を点ててみる)などもしているので、抹茶に親しみをもってもらうきっかけになれば嬉しいですね。

画像1

真の京都を発信する

--ホスピタリティレベルを保つためのポリシーはありますか?

お客様にはいつも「本当の京都」「真の京都」を伝えることを心がけています。街中にたくさんあるお店の中でも、観光客向けの安易なお店ではなく、京都の味・本場の体験ができるお店をお勧めすることが私の大切な役目だと思います。例えば京都市内でよく見かけるレンタル着物、素材も柄も昔ながらの着物を着せてくれる地元密着の貸し着物もたくさんあります。お食事も同様です。

私がお客様にお勧めする飲食店は、基本的には自分が実際に食べて美味しかったと思うお店しか伝えません。そんなお勧めのお店で本場の味や体験をされてお客様が喜んでくださるのが、自分にとっても大きな喜びですね。お客様によく伝えるのが「英語メニューがなくてもなんとかなります、でも本場の味はここではないと味わえませんよ」と。

--これからどう成長したいですか?

トマルバはいつもチャレンジしていて、常に進化し続けています。
ほとんど日本人スタッフなので、海外出身の私はご利用されるお客様割合も多い外国人目線も忘れずにリマインドをしていきたいと思います。日本だけの感覚ではなく客観的に見たらこうした方がより良くなる、と思うことはありますからね。
全てのお客様に安心して快適にお過ごし頂き感動してもらう為に、これからもっと京都について学んで、これからも真の京都を発信していきます。茶道だけでなく日本茶を、そして町家建築など、学びたいことだらけです!

この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?