- 運営しているクリエイター
2014年8月の記事一覧
第52話 noteフォロワーの話-茶室の来訪者
「霊というのではないと思います」
アキノさんが働く茶道教室は、江戸時代の城趾近くにあった。
茶道教室では朝一番に打ち水をする。
庭から門の外まで水を打って、客に備えるのだ。
ある年の初夏、打ち水をしていたアキノさんは、背後にふと人の気配を感じた。
平日、朝一番の来客はほとんどない。
門も閉めた気でいたため、やや油断して鼻歌を歌っていた。
「あ、やばい、と思って」
あわてて営業スマイルを
「霊というのではないと思います」
アキノさんが働く茶道教室は、江戸時代の城趾近くにあった。
茶道教室では朝一番に打ち水をする。
庭から門の外まで水を打って、客に備えるのだ。
ある年の初夏、打ち水をしていたアキノさんは、背後にふと人の気配を感じた。
平日、朝一番の来客はほとんどない。
門も閉めた気でいたため、やや油断して鼻歌を歌っていた。
「あ、やばい、と思って」
あわてて営業スマイルを