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【特別企画】 東京で泊まれる演劇やらないの?

前回の公式note企画にて、泊まれる演劇以外の関西のおすすめスポットを多数紹介させていただきました。アンケートにご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

「せっかく関西に来ていただけるなら、他の魅力的なスポットにも是非お立ち寄りいただき、旅の全てを目一杯楽しんでいただきたい!」という想いから生まれた前回の企画。

本日はその続きといたしまして、「東京上演の可能性は?」「関西圏で上演を続ける理由」についてお伝えしたいと思います。また、冒頭少し真面目なお話が続いてしまうので、後半では私たちの考えてる”旅の魅力”についても触れようと思います。



1. 東京上演の可能性は?

公演アンケートやSNSでも「東京でも上演して欲しい!!」というお声を沢山いただきます。プロジェクト立ち上げから継続的に関西だけで活動を続けて来ましたので、このようなお声を頂けることは大変光栄なことですし、心から嬉しい気持ちでいっぱいです。

ただ結論からお伝えさせていただくと、泊まれる演劇としましては、先1〜2年はおそらく関西の地に限っての開催となる見込みです。楽しみにお待ちくださっている方々、誠に申し訳ございません。

もちろん首都圏含む他エリアでの開催可能性がゼロというわけではないのですが、泊まれる演劇のブランド理念として、「エンターテイメントは生きていくための活力剤である」 「であるならば、エンターテイメントも水道や電気などのインフラのように、住む場所に関係なく、須く供給されるべきだ」といった考えが根底にあります。

皆さまもご存知の通り、首都圏には既にご健闘下さっている諸先輩方が沢山いらっしゃいます。ですので、関東圏はそんな素敵な先輩方にお任せをして、私たちは生まれ育ったこの場所を大切にしながら関西のエンターテイメントをもっと盛り上げていきたい。もちろん、いつかは首都圏含む全国各地で泊まれる演劇を開催できればという夢や目標はあるのですが、まずは関西圏で持続可能なエンタメ拠点を築いていこう。そんな想いを今は抱いています。


2. 関西圏で上演を続ける理由

と言いつつも、実はもっと現実的かつ構造的な理由がございます。その一つが「泊まれる演劇は、ホテル会社が企画から運営までトータルプロデュースしている事業プロジェクトだから」というものです。残念なことにあまり知られていない(?)のですが、泊まれる演劇は水星というホテルカンパニーが企画・プロデュース・運営まで一気通貫するプロジェクトであり、劇団でもエンタメ系制作会社でもありません。事業プロジェクトとしての立ち上げはもちろん、年数回の公演の企画開発やコンセプトメイキングもすべて水星のホテリエらが担当しています。

事業が生まれた一つの背景としても、水星が運営するホテルの高付加価値化や閑散期対策(例えば梅雨は冬の寒い時期に集客率が著しく低下するなど)があったことや、今では自社で所有する施設だからこそ実現可能な運営体制やビジネスモデル、各種クリエイティブ表現へと年々進化して参りました。それゆえ他社の物件や施設では、たとえ同じ構造のホテルであったとしても、現在の泊まれる演劇の体験は絶対に再現できないのです。
ホテリエらがホスピタリティ業務をこなしながら、同じかそれ以上の高いクオリティでショー運営やステージマネジメントを行ってくれている現場を目にすると、とても他所様のホテルで同じことをお願いすることはできないなぁと日々痛感しております…(笑)それほどまでにリアルエンターテイメントの実現には、運営チームの力が本当に本当に大きいのです!!!

※ちなみに水星は2024年現在京都・大阪・石川でホテルを運営していますが、契約などの関係上、泊まれる演劇が上演可能な施設は関西の2施設のみとなっています。


3. 僕らが旅に出る理由

さて、少しばかり現実的なお話が続いてしまったので、最後にエンターテイナーであると同時にホテリエでもある、我々泊まれる演劇が考える”旅の魅力”についてお話させてください。

まずは「旅とは何か?」ですが、そもそも「週末レジャー(散歩や日帰りでのお出かけ)」と「旅(滞在を伴う旅行)」は何が違うのでしょうか?

時間や交通費の違い? 日帰りか泊まりがけか? 予定を決めるのが前日か数ヶ月前か? もちろんこれらも週末レジャーと旅の違いではありますが、私たちは「自分らしさの変容」こそが旅の魅力だと思っています。

私たちの考えるそれは「○○○(異文化体験のできる海外など)に行って価値観が変わった!!」とは少しだけニュアンスが異なります。結果と原因の順番が逆で、異文化が変えてくれたわけでも、旅先で出会った人が変えてくれたわけでもなく、旅に出る前からその人の価値観は少しずつ変わり始めてるのだと思っています。旅は分かりやすいキッカケ、変わるためのタイミングを与えてくれるのです。

普段は予定通りにコトを運ぶことを良しとしてるビジネスマンの方ほど、旅行中は地図アプリを開かずに路地裏探索をしたり、誰かとの偶然の出会いにテンションが上がったりします。それは旅の中で突然価値観や性格が変わるのではなく、実は日常的に変化を求めていて、旅がその丁度良い”スイッチ”になっているに過ぎません。逆に言うと、「変わりたい」「こんな風に生きたい」という想いが先にあって、日常からトリミングされた時間の中でそのロールモデルを擬似体験してみて、やってみた結果自信がついて「価値観が変わった!!」「新しい自分に出会えた!!」と思えるのではないでしょうか。だから人は卒業や結婚など、人生のターニングポイントで旅を求めるのだと思います。今の自分ではない自分になるために!!

泊まれる演劇は、まさに「1泊2日のロールモデル擬似体験」をエンターテイメントの力を借りて形にしたものだと思っています。自分だけど、いつもの自分ではない誰か。そんな誰かになりきって、登場人物と話したり行動をしたり、ちょっぴり「新しい自分」を演じてみたりする。
(海外では英語を話せないとできない会話も、ここでは日本語のままで大丈夫。何時間も飛行機に乗らなくていいし、長期休みをとらなくても帰宅できます!!)

「あぁ。自分ってこんなこと言うんだ。」「こんな行動できるんだ。」
この感覚は、旅というフォーマットを重ねることで、より鮮明かつリアルに感じていただけるのではないでしょうか。

なぜならそれこそが僕らが旅に出る理由だから。
是非、あなただけの旅をお楽しみください🪐🚀


泊まれる演劇『QUEEN'S MOTEL』
寝ても覚めても、奇奇怪怪!
🐰 2024.05.17 - 08.31
🃏 in HOTEL SHE, KYOTO(京都府京都市)
※全室完売いたしました。


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