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私が息子に出逢うまで(1)

結婚直後

私には2歳年上の夫がいる。
社内結婚禁止の会社で恋愛し、当時夫より収入が多かったこと、すぐに子供が欲しいと考えていたことから、結婚を機に夫に会社を辞めてもらった。

結婚式を終えてからは、上司も先輩も後輩も毎日のように同じことを聞いてくるようになった。

「赤ちゃんはいつ頃?」

負荷

早く欲しいとは思っていたし、妊活もしていた。だが、いつ出来るか、そもそも授かるのかも分からない。日を追うごとに、私は不安になっていった。

妊活を始めてしばらく経った頃、法事で夫の実家へ帰省することになった。
親戚の皆さんはとても気さくで、私のことも歓迎してくれていた。

しかし、ここでも状況は同じだった。
「赤ちゃんはまだか?」
「早い方がいい。」
「産むなら男だ。」

悪気がないのは分かっている。だから私は終始笑顔で対応した。

しかし実家を後にした直後、私は物凄い腹痛に襲われ、動けなくなった。
急性ストレス性腸炎だった。

夫には「皆が言うことは気にしなくていい。」と言われたが、帰省の度に同じことを言われると思うと地獄のようだった。

早く作らなきゃ。
私はとても焦っていた。

つづく…


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