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「魔改造の夜」を越えて ー「知らないことを知りたい!」探究心を持ち続けることで見つけるかけがえのない日常。

「魔改造の夜」に参加した最年少メンバーの畑さんにとって、共に戦ったメンバーであり、尊敬できる先輩である浦田さん。
今回はそんな浦田さんの日常について、お話を伺いました。
NHK総合で放送された「魔改造の夜」を越えた今、参加メンバーの日常について綴る記事の第2回目です。
「魔改造の夜」とは…NHK 総合で月 1 回放送されている、超一流のエンジニアたちが極限のアイデアとテクニックを競う技術開発エンタメ番組です。

魔改造の夜 - NHK

第1回、第3回の記事もあわせてご覧ください!

浦田さん
NEC スペーステクノロジー株式会社
生産本部 機器製造検査部
幼い頃からものづくりが好きで、電子機器から家具のDIYまで幅広くものづくりに熱中!


元々改造が好きで、「魔改造の夜」を見ていました!


ー入社してからこれまでに取り組んだ業務を教えてください!
人工衛星に搭載される計算機や通信機などの生産、とくに製造された部品や装置の検査・調整・試験に携わっています。有名なところでいうと、はやぶさ2の再突入カプセルやSCI(※1)を担当していました。
(※1) Small Carry-on Impactor 小型搭載衝突装置。小惑星に人工的なクレーターを作るもの。

ー「魔改造の夜」に参加したきっかけは?
昔から製品をばらしたり、限界ギリギリで動かしてみたり…この製品がどのようにして作られたのかを逆引きするのが好きでした。中高生の頃は「なぜこうなった?」という探究心から中古品やジャンク品などを解体していました。
そういうこともあって、魔改造の夜は以前から見ていました。「もっとこんなことができそう!」「自分だったらこうしたい!」と考えながら見ていたので、参加の話がきた時は「色々チャレンジできそうだぞ」と。でもチャレンジしたい気持ちはありつつ、仕事や生活との両立もしていかないといけないのでギリギリまで悩みました。
それでも結局は挑戦したい気持ちが勝り、参加に踏み切りました!
 

安全にすごさやおもしろさを活かしたい。


ーでは魔改造の夜に参加されている時の想いについて教えてください。
まず、トンチの利いたものを作りたいと思いました。「そう来たか!」と思われるもの。元々の構造や仕組みを逆手にとったり、大化けさせたり…できないかなと。
これについては、正直もっとできたな、という想いがあります。制約がある中で最大限頑張りましたが、もっと時間があったら…と今でも考えたりしますね。

あともう一つあります。モノや仕組みを強くしたり速くしたりすると、どうしても“すごさ” “おもしろさ”よりも“危なさ”が目立ってしまうんです。もちろん危ないことは避けて“すごさ” “おもしろさ”を活かしたい。“ヤンチャ”したいな、と。
電池を舐めてみたり、2階とか高い所から飛び降りたりしませんでした?(笑)
やっちゃダメって分かっているけど楽しいような、そういう刺激的な部分を活かしたいなと思っていました。
 

ー昔から探求心でいっぱいだったんですね!
そうなんじゃないかなと思います。
結果的に、色々な方の協力のおかげで、安全にすごさやおもしろさを活かしてヤンチャすることができました。
大人が乗っても原付バイク並みに走りうる、やたらにパワフルなパンダちゃん(※2)ができあがりました。でも、誰1人ケガをしていません。
色々な方の協力のおかげでこれほどのものになったんです。
(※2) 浦田さんは「魔改造の夜」でパンダのおもちゃを改造するチームに所属されていました!


普段めぐり合わない多種多様な人材と接して考えが柔軟になった。


ー「魔改造の夜」に挑戦する前と後で、心境や日常に変化はありましたか?
企画の参加者は、色々なグループ会社や部門から集まってきた人たち。技術者もいれば、現場でものづくりしている人もいれば、コーポレートスタッフの人もいたりして。最初はもう入り混じって誰がどんなことをできるのかさっぱりわからない状態。そんな普段めぐり合わない人たちと、色んな意見交換できることもあって、考え方が柔軟になったなと思います。僕の普段の環境では、人と人との交流が少なくて、凝り固まってしまうことも多々ある。
そんな中でちょっとリフレッシュというか、違う視点で考えないといけないなと思うきっかけがあるのが結構大きかったです。

あと、ものごとの振り返り方も変わりました。うまくいっても失敗しても、「どうすればよかったかな」っていう振り返りをするようになりました。
これまではネガティブな方向で反省を書くことが多かったけど、今はポジティブに切り替えて、次回はこうしようとか、良い意味での振り返りができています。
業務でいうと、僕が携わる製品は量産することが少ないので、新しい製品を作る時にはこれまでの経験則がとても大事になるんですよね。ここで「こうした方が良かったんだよな」という引き出しが溜まっているかどうかで進みが変わってくる。ポジティブな振り返りはここで活きると思います。
日常でいうと、例えば子どもが何かを壊してしまった時や間違えてしまった時。怒ったり責めたりではなく、「どうしたら良いのか?」という風に話せるようになりました。
 

「バカは誉め言葉」が成り立つ環境や雰囲気を大切にしたい!


ー最後に、浦田さんにとって止まらないでほしい「かけがえのない日常」は何ですか?
1番難しい質問です(笑)
そうですね。やっぱり探求心から来るものですけど、知らなかったことを知るのが楽しいんですよね。
遠回りや寄り道をして、知らないものや、自分が思いつかなかった使い方をされているものを見つけるのが好きです。
目的を持って、というよりはふらっと見つけたいです。
そんなちょっと余計なひと手間ができる日常っていいなと思うし、そうできる環境はかけがえないなと思います。
普通なのかもしれないけど、普通って一番難しいですよね。

ぶっ飛んだことを思いつく、それを制する術にたどり着ける土壌がある、というのは大切だなと思っています。
僕自身、子供の頃からそういう環境にいたなと。やってみてダメならダメでいいし、変なことをしてもそれもよし。
「バカは誉め言葉」なんて言われたりしますけど、それが成り立つ環境や雰囲気はこれからも大切にしていきたいです。

―編集後記―――
「今は自宅の庭に穴を掘ってコンクリートを流し込んで…」と楽しそうにDIYのお話をしてくださる気さくさに、時間オーバー気味でお話してしまいました。こんな風に色々な人と出会えるのがNECの面白いところだと改めて思いました。

そんな浦田さんが参加した「魔改造の夜」についてもぜひご覧ください!
NHK「魔改造の夜」 NEC特設サイト

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