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「魔改造の夜」を越えてー尊敬できる先輩との出会い!今もなお続く2人の絆。

異なる部門にいる 2 人ですが、「魔改造の夜」に参加したことがきっかけで出会い、今でも勉強会を通して交流が続いているとのことでお話を伺いました。
 
NHK総合で放送された「魔改造の夜」を越えた今、参加メンバーの日常について綴る記事の第3回目で、最終回になります。
「魔改造の夜」とは…NHK 総合で月 1 回放送されている、超一流のエンジニアたちが極限のアイデアとテクニックを競う技術開発エンタメ番組です。

魔改造の夜 - NHK

第1回、第2回の記事もあわせてご覧ください!

「魔改造の夜」で一緒だった先輩たちに相談。

ー勉強会(一部で”浦田塾”と呼ばれています!) ではなにをされているんですか?
浦田さん:
楽しみながら、役立つ知識や経験を積めるようなプログラムを組んで、工作を通して学ぶ会をしています。1枠1時間程度で週に4枠ほどです。
業務において第六感を働かせることができるように、業務上は許容されない範囲の実験をするのが目的です。
工法や機能デザインの歴史にも触れたりして、現在自分たちに課されている設計基準や工法の必要性ルール化された背景を知る機会にもしたいと考えています。

ー始まったきっかけはなんだったのでしょうか?
畑さん:
動き始めたきっかけは私からです。
「魔改造の夜」とこの勉強会が始まるまで1か月ほど時間が空いているのですが、その間に考えていたことがありました。
企画での活動を通じて、頭で考えた設計通りに製作して動かしたパンダちゃん (※) は思い通りには動かなかったり、自己流でどうにかしていた電子工作では、浦田さんに叱られてしまったりと悔しい思いをたくさんしました。
多くのことを経験する中で、設計して、実際にものを作って、作ったものを動かしてみて、という一連の流れを経たことで、設計したものが形になっていく過程の作業や、電気の知識だけでなく、材料や機械など、幅広い知識の重要性に気づくことができました。
私は、回路図や製品に関する仕様を書き起こす、設計という作業を担当しています。
今回の経験から、業務では直接携わらない過程や、その過程で必要とされる知識、経験によってのみ得られる感覚といった、自分がまだ理解できていない部分をどうにか埋めたい、これをどうにかしたいと、上司に相談しました。
そしたら、「教育の時間を使って自分が思うようにやっていいよ」って言ってくださったんです。でもいざやっていいよと言われると、「何をどうしたらいいんだろう?」と思って。「魔改造の夜」に参加した先輩たちに相談をしました。
 
(※) 浦田さん、畑さんは「魔改造の夜」でパンダのおもちゃを改造するチームに所属されていました!
 

ー畑さんから浦田さんに相談されたのがきっかけだったんですね。
畑さん:
そうです。やっぱり現場を知っている方の意見を取り入れるのが一番近そうだなと思って。
 
浦田さん:
畑さんは実感が湧かずに歯抜けになっているように感じているところを埋めたいけど、具体的に何が欲しいのかを掴み切れていない感じがありました。
僕は、教育というか色々な体験をして“鼻が利く”人材を育てたいなと思っていて。
理屈じゃないところで動ける人材というか、立ち回りのうまい人を育てていきたいという想いがあったので、そこで2人の想いが噛み合った感じです。
 

経験を重ねて“鼻が利く”人材になる。

ー浦田さんの“鼻が利く”人材を育てたいという想いについて詳しく教えてください!
浦田さん:
マニュアルを読んだり説明を聞いたりするだけじゃわからないことって相当あるんじゃないかと思っています。
でも実際にやってみるというのは仕事上難しくて。時間や場所の制約、そもそも危険だからやるなというのもあります。
ルールにはやっちゃいけないって書いてあるし、その理屈も並んではいるんですけど、理解できるか、実感できるかというと難しい。そういった事柄について身をもって知る機会がもっと欲しいなと思っていました。
何かをいじる時って色んな知識が必要になるんですよね。例えば、「貯金箱の中に大事なものを入れちゃったとして、その貯金箱も大事だから壊さずに中身を取り出す」という課題があったとするじゃないですか。
それを考えた時に、そもそも開けられるタイプの貯金箱か、もしくはよく見たら線が入っているからそこから割れそうとか。そういうのを察する力や、構造や原理、工法を知っていれば貯金箱を割らずに中身を取り出せるかもしれない。
要は、対処能力の引き出しを増やすってことをやれないかなと思っていました。
仕事でも、初めて作ったものがどう動くかイメージはしているけど、本当にそうなるかはわからないという中で、鼻が利くというか第六感みたいなものが大事になってくるんですよね。
鼻が利くと、危なそうな時には手が止まります。「ちょっとこれはやめとこう」って思う。
そういう時、違和感ありつつも進んでみると本当にパーンと壊れちゃったとかあって。そこで場数を踏んでいる人と踏んでいない人の差が面白いくらい見えます。
そういうところから、経験を積んでみよう!と始まった勉強会です。
 

ー浦田さんと畑さんは違う部門に所属していますが、こういう垣根を越えた勉強会みたいなことはよくあるんですか?
浦田さん:
なかなか珍しいパターンだと思っています。
時間や予算確保というのも難しいところではあるんですけど、「資料化すれば良いのでは」となることも多いんですよね。
でもやっぱり、実際に触ってみないと分からないこともあって、「失敗するはずだからあらかじめこうしないといけないんだ」っていう引き出しを増やすことをしたいです。
 

背中を押してくれた上司の存在

ー畑さんの背中を押してくださった上司の方はこの勉強会の内容をご存知なんですか?
畑さん:
はい。この勉強会を通じてこういうことが分かったとか経験したことをまとめていて。今後チーム内で共有できるように準備をしています。
 

ー上司の方の理解があってこその勉強会ですね。
浦田さん:
これまで色々経験する中で痛い目を見てきた世代が、この共感(鼻が効くことの大切さ)を持ってくれるんじゃないかなと思っています。
 
畑さん:
上司に「後輩たちに教える立場や、一緒に仕事する立場になった時に、自分が必要だと思ったことはやっておかないと伝えられないよね」と言われました。上司自身、自分が必要だと思ったのにやらずに来てしまった経験があり、そのことを後悔しているというお話を聞きました。
 

客観的な意見を言い合える!

ーお互い違う部門に所属していることで刺激になっていることはありますか?
浦田さん:
僕たちの場合は普段の業務上での関係が全くないからこそ、むしろそれが良いのかなと思っています。
先輩後輩とかじゃなくて、こんな切り口もあるんじゃない?と客観的な意見が言いやすい環境が作れていると思います!
 

勉強会を通して続く2人の関係性

ー最後にそれぞれお互いに対しての想いをお聞きしました!
浦田さん:
畑さんからよろしく!(笑)
 
ーお二人一緒にいるところですみません(笑)では、畑さんからよろしくお願いします!
畑さん:
では私から行きます(笑)
私から見た浦田さんは、目標としているプロのエンジニアであり、現場の技能者としてのものづくりの視点を持っていて引き出しの多い方です。
「魔改造の夜」を通じて、浦田さんの観察力や考察力、さらに作っているものに対しての責任だったり。言葉にして表現をすると「ものづくりへの愛情」を感じました。
私も、物に対して責任と愛情を持ったエンジニアになりたいなと思っています。

ー次に、浦田さんお願いします!
浦田さん:
突撃力がある面白い奴だなと思っています。
頭の回転が速く、「試してみたい」「とりあえずやってみた」など意欲が強い人。危険予知をできるようになったり、鼻が利くようになったりしたらすごい化けるんじゃないかなって。
経験や体験しないと伝わらない感覚的な部分を大事にしていって欲しいので、勉強会を通してそんな風になったらいいなと…実験台というかおもちゃですかね!(笑)
 
畑さん:
私パンダちゃんですか!?(笑)
 
浦田さん:
そう、改造する!(笑)

―編集後記―――
普段の業務では関わらなかったかもしれないお2人がこうして魔改造の夜への参加をきっかけに出会い、企画が終わった今でも交流が続いているということが、純粋に素敵だなと思いました。
浦田塾と呼ばれるこの勉強会は、浦田さんと畑さんのお2人だけで行われている活動ですが、このような活動はどんどん広がっていって欲しいです。
こうして個人の課題感に寄り添ってくれる上司や、一緒に考えてくれる先輩社員、熱意を持って行動に移すことができる若手社員など多様な人材が揃い、後押ししてくれる環境が社内にあるのだと、改めて実感することができました!
 

そんな浦田さん、畑さんが参加した「魔改造の夜」についてもぜひご覧ください!
NHK「魔改造の夜」 NEC特設サイト」


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