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【ここまで気にしてる?】正弦定理で大活躍する円周角の定理をご存知ですか??
こんにちは。とまねぎです。
今回の記事では、↓の記事
こちらで大活躍する
「円周角の定理」の復習をします。
「円周角の定理」は
中学校3年生で学習します。
その便利さから高校でも重宝され、
図形を分析するために大活躍する定理です。
分かりやすい定理なので
「余裕だぜ!!」と思っている方も
居らっしゃるかもしれません。
…本当に?
意外と盲点な内容もありますよ?
本当に全部理解していますか??
しかも、円周角の定理は
数学Ⅱに繋がる重要な話が絡んでいます。
それにも気付いていますか??
「えっ…??」
と感じた方は最後まで読んでください。
そんな奥が深い円周角の定理ですが、
本記事を読むことで
次のような学習効果が期待できます。
・円周角の定理の基本を全て復習することができる。
・数学Ⅱに関連する話を確認することができる。
それでは、始めましょう。
意外と奥が深い円周角の定理
1.円周角の定理の基本
まず、用語の確認からいきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820549012-K1jd4QRsxk.png?width=1200)
ざっくり解説します。
円周角は
「弧の両端から伸びた2直線により
円周上に作られる角」
で、
中心角は
「弧の両端から伸びた2本の
半径により中心に作られる角」
です。
まあ、そのままですね。
この円周角には
次のような性質が成り立ちます。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820564648-qatmo3a8An.png?width=1200)
「同じ弧に対する円周角は等しい」
という特徴で、
画像の5つの図形に書かれている
∠APBは全て同じ角度になります。
また、↓のような特徴もあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1719821483858-8R92itMp9d.png?width=1200)
簡単にいってしまうと、
「円周角は中心角の半分になる」
という特徴です。
これも重要な特徴なので
頭に叩き込んでおきましょう。
ここでは3パターンに分けて
「円周角は中心角の半分になる」
具体例を紹介してあります。
各図を拡大したものがこちらです。
赤い角度が円周角で、
青い角度が中心角です。
参考としてザックリ解説しますが、
「円周角は中心角の半分になる」
という認識がもてればそれでOKです。
読み飛ばしてくれても構いません。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820589304-nHMTymPud3.png)
まずはこちら。
半径が等しいのでOP=OBとなります。
これにより△OPBが
二等辺三角形であると分かるので、
∠OPB=∠OBPという特徴を
上手く利用するとよいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820607041-pQXabdlUKc.png)
続いてこちら。
∠APBを直線OPで分けて
▢,△としておきます。
このとき、直線OPは
∠APBを二等分している
わけではないことに注意しましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820632686-X4a9KSHhwE.png)
最後はこちら。
これは難しいですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1719824026614-Upv2zlgSU3.png?width=1200)
まずは細長い三角形に注目です。
この三角形は2つの辺が半径なので
二等辺三角形になります。
なので、青▲の角度が等しいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1719823896426-uLt2vj599q.png?width=1200)
すると、真ん中赤〇の角度が
青▲2つ分であることが分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1719824181693-JEcY6vCRsn.png?width=1200)
続いて右側に見つかる
三角形に注目です。
この三角形もまた
2つの辺が半径なので、
二等辺三角形になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1719824054132-QVhGY5hKnp.png?width=1200)
すると、中央の赤〇の部分の角度が
青■2つ分と青▲2つ分になることが分かります。
![](https://assets.st-note.com/img/1719824291775-109wt062aa.png?width=1200)
あとは大きい緑〇から
小さい緑〇を引いて、
∠AOBが青■2つ分と求まり、
やっぱり円周角は中心角の
半分になっていることが分かります。
改めて、
円周角の定理とは何か
まとめておきましょう。
まずは超基本的なことです↓
![](https://assets.st-note.com/img/1719820664004-D327zH1Hjs.png?width=1200)
続いて、円周角と中心角について↓
![](https://assets.st-note.com/img/1719820646211-wDy9VfcHsQ.png?width=1200)
円周角が分かれば中心角が分かるし
中心角が分かれば円周角が分かる。
この関係は大切です。
忘れがちなのは
中心角が180°のとき、
円周角が90°になるということです。
そしてこのとき、
弦ABは直径と一致します。
この知識は正弦定理でも活用するので
絶対頭に入れておきましょう。
一応問題も用意したので、
参考にしてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820689978-0JrdKIvuaZ.png?width=1200)
解説です↓
![](https://assets.st-note.com/img/1719820697418-xAeDzJMH7c.png?width=1200)
2.円周角の定理を進化させる
これまで見てきた円周角の定理は、
実は進化します。
まずは結論からどうぞ。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820709385-8wEDxzB6Hc.png?width=1200)
「同じ円の中では、
弧の長さが等しいと円周角も等しい。」
こんな特徴があります。
なんと、
同じ弧の円周角が等しいだけでなく、
違う弧でも長さが等しければ
円周角は等しくなるのです。
これは忘れている高校生も
いるのではないでしょうか?
ちなみに、この話は中心角についても
同じことが言えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820743693-tE4uyWi93e.png?width=1200)
中心角が等しかったら弧の長さが等しいし、
弧の長さが等しければ中心角が等しい。
こんな特徴もあるんですね。
弧の長さと角度には
強いつながりがある。
この認識をもってください。
後の話で重要になってきます。
参考までに、
弧の長さが等しければ
円周角が等しくなることの
証明を載せておきます。
できなくても良いです。
「へーー」くらいの
気楽な感じでいきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820756813-YRaTxEvVgP.png?width=1200)
3.数学Ⅱと関連する重要な話
高校生の皆さんが気になるのは
ここからの話かもしれません。
項目2で紹介した
弧の長さと円周角の関係から
次のようなことが言えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820801711-vYPR1xoJgL.png?width=1200)
要するに、
弧の長さが2倍になれば
円周角も2倍になる。
ということですね。
もちろん、
弧の長さが3倍になると
円周角も3倍になります。
当然、弧の長さが4倍になると
円周角も4倍になります。
こうした関係から、
「円周角は弧の長さに比例する」
と言えそうです。
実はこの関係、
中心角についても
同じことが言えます。
むしろ、中心角の方が
弧の長さと強い関係があるので、
「中心角は弧の長さに比例する」
と言った方が正しいかもしれません。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820825946-15uuVlZkI6.png?width=1200)
ここの話は少しややこしいので
図にまとめておきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1720011045237-CKeXgTKsTD.png?width=1200)
図にも書いたように
中心角と弧の長さの関係が基本です。
中心角が大きくなればなるほど、
弧の長さも長くなります。
その中心角を半分にすると
円周角が求まるので、
結果的に円周角が大きくなると
弧の長さも長くなる…
ように見えているだけです。
さて、
中心角と弧の関係が分かったところで、
高校の数学に関係する話をします。
中心角と弧の長さは1対1に対応します。
例えば、中心角が1°だったら
その角度に対する
弧の長さが1cm…みたいな感じで
対応する長さがたった1つ存在します。
(実際に1cmではありません。)
これは2°でも3°でも同じです。
2°だったら弧の長さが○○
3°だったら△△…と言った感じで、
様々な角度(中心角)に対して
弧の長さが1つずつ決まっています。
これを言い換えると、
「角度は弧の長さを使って
表現することができる」
となります。
例えば、
弧の長さが1cmだったら
角度は1°だなー。
だから、1°を1cmと表現しよう!
2cmだったら2°だなー。
だから2°を2cmと表現しよう!
みたいな感じです。
(実際は1cmや2cmではありません)
つまり、
角度は弧の長さでも表現できる
というわけです。
これが高校でとても重要になります。
根本的な扇形の弧の長さについて
私たちが学習するのは小学校です。
小学校で学習したものが
高校で学習する重要な考え方の
基礎になっている。
算数・数学のつながりを感じます。
「何故わざわざ角度を
長さで表現する必要があるのですか?」
という質問については
「その方が便利だから」
という回答をすることになります。
その便利さは数学Ⅱで
詳しく語ることになるので、
しばらくお待ちください。
今回の話を通して知ってほしいこと。
それは
角度は弧の長さでも表現できる
これです。
参考までに、中心角と弦の間には
比例の関係はありません。
つまり、中心角が2倍になったからと言って
弦の長さが2倍になることはない。
ということです。
弧と弦、違いを明確にしておきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820838739-bsOYXfA3lJ.png?width=1200)
まとめ
最後に、円周角の定理のまとめです。
![](https://assets.st-note.com/img/1719820847633-JGhXlmfqR8.png?width=1200)
このまとめの図とは別に
「中心角が大きくなるほど
扇形の弧の長さも長くなる。」
という関係を使って
「角度を長さで考えることがある」
ということを覚えておきましょう。
それでは、この記事で学んだことを活かして
こちらの記事で正弦定理を学習してみてください↓
本日はここまでとします。
お相手はとまねぎでした。
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