よしこさん⑥/❾

（ふくちゃんの返信）
私も疑り深い方だと思うけど、マミモのは重症や（マミモは私のファーストネーム）。もうちょっと人を信じていいんちゃう？よしこさんとは初対面でもなく、人柄も知ってるんですから。
人の気持ちなんていう見えない敵と闘っても疲れるだけよ。所詮わからんものだし、気持ちは変わるからね。あたたかいお言葉は、ありがたく受け取ろうよ（お互い）。このままやと、疑り深い頑固婆さんになっちゃうぞ〜。

（私の次のメッセージ）
そうか。私重症なんだね。信じたらいいんだね。
疑り深い頑固婆さんはいやだー。直します！　ありがとう。
ふくちゃんはかわいいおばあさんになれそうだよ。私もかわいい方に入りたい。今からやったら間に合うかな、信じる人。

（私の次の次のメッセージ）
ふくちゃん、よしこさんが返事くれた。なんかまたモシャモシャするー。
コピペしちゃう。これ↓
『私の中では、普通の人なら言葉にして聞かないことを聞いちゃうのが、天麩羅マミモ。その自分に素直な感覚が魅力に感じます😊
惹かれるの意味は、そこも含めて自分にはないものを持ってる天麩羅が人間的に素敵だなーって感じてることかな😉　まあ、中学生のよっつぁんの淡い恋心が持たせてるイメージが、自分の中での天麩羅マミモ像を美化してるのかもしれないけど😆』

こんなきれいにしちゃったらダメでしょう？って、思う私がどっかいかれてるのかなあ。でもなんでそうなる、このお行儀ばばあ！って思っちゃって、今度は、
『こっちは寒い日のユニクロのヒートテックのピタピタ肌着上下タイツマンみたいな格好で、かっこ悪いのも諦めて、全部丸出しでトークしてるのに、そっちはなんだ、スーツで登場してくるのかい？　ケチャップのシミのついたヨレヨレのパジャマとかのままでは出てこれないのかい、君は？　そこがずれてるから、不安に感じるのだよ私は』
というようなことを言って、私の変なつっかえてるのを向こうのせいにしてしまった。本当に私という人間はいかんねえ！

ほんで、その結果わかったことは、
よしこさんは、多分１種類のピシッとしてる自分しか持っていないようだということ。ヨレヨレのパジャマも多分持ってない。ケチャップのシミなんて、存在しないみたい。社長さんでいろいろ勉強してるから、
人に感謝するとか、
ご縁を大切にするとか、
人に丁寧に接するとか、そういうのがもう仕事用だけじゃなくて、自分全体に浸透してるみたい。しつこくブーブー言われてるのに、
『天麩羅とはずーっと連絡取れてなかったのに、
　またこうやって繋がったのは何かのご縁。
　１度きりの人生で、このご縁は運命だと思って大事にしてます。』
だって。
立派な方でございましたよ。

（ふくちゃんのメッセージ）
よしこさんみたいな淑女が実在するんやね。
でもって、そんな淑女に悪態つくマミモ、どうしましょうかね。
お尻ペンペン。

（私のメッセージ）
ペンペンかあ。そうだよねえ。
でも実はあと100回ぐらいペンペンされないといけない。あのね、そういうよしこさんを、なんと私は、おもしろくないと思うわけ。すごく癒されるけど、魅力的ではない。
できる経営者になるための本に書いてあることを実践できるようになっただけというか、マニュアル人間の中では最高級のランクにいる人にしか見えない。多分本当は、よしこさんだって丸出しにできる部分はあるんだけど、絶対他人には見せない。そういうとこ。でもやったことないのかも。まるっきり丸出しになるなんて。わざわざ見せるのは、女優とか、アートをやる人と、私みたいなのうたりんだけだもんね、多分。私の場合、頼まれてもいないのに。

　ふくちゃんに対してはなるべく正直にいようとしてるけど、本当はその時、もう一つ考えてることがあった。あったけど、それを言ったら、ふくちゃんにもう壊滅的に嫌われるだろうと予想できたので、言えなかった。