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〈質問〉イエスは十字架刑の前に鞭打ちをされている。当時の鞭打ちはどのようなものだったのか?

〈回答〉

ローマ帝国の「鞭打ち」は残酷さで有名。
打つ回数は39回が普通でしたが、担当する兵士の気分次第で数が増えるのはよくあることでした。

編み込み式の革ひもに鉄玉が入れられた鞭を使用。
この鞭で身体を打たれると、鉄玉で打撲と内出血を起こし、回数が増えていくと、打たれた傷がひどくなっていきます。
この鞭には先のとがった骨もつけられていたので、傷んだ筋肉が裂けていきました。
鞭打ちは、肩・背中・腰・脚と身体全体に行われて、背中はボロボロになったそうです。

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紀元三世紀の歴史家エウセビオスは「鞭打たれた者の血管がむき出しになり、筋肉、腱、内臓までが飛び出しかねない」と鞭打ちの様子を表現しています。

十字架にかかる前に、鞭打ちで絶命する人もたくさんいたのです。
また、まだ息があっても、全身の耐えがたい激痛と出血多量による血液量減少性ショックでたいへん苦しみました。

「 血液量減少性ショック 」
血液が大量にそして急激に失われて起きるショック状態のこと。
人体にはこれら四つの影響が出る。

 1.心臓の心拍数が増える
 ・心臓に血液がないのに、身体へ血液を送ろうとしている状態
 2.血圧が下がり、気を失う
 3.腎臓が排尿活動を停止する
 ・体内に残っている血液量を維持するため
 4.のどが異常に渇く
・出血多量のため



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