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書道の筆は毎回、持ち帰るスタイル

「書道をやるので、汚れてもいい服装を着てきてください」

と、小学校の連絡ノートに書いてあった。

「汚れてもいい服装ってどれ?」

と息子に聞かれたので

「どれでもいいよ。小学生らしく、何でも汚して帰ってこればいいよ」

と答えた。そしたら、買ったばかりの真っ白なTシャツを選んで、思わず笑ってしまった。確かに「どれでも良い」と言ったけど、汚れが目立ちそうで少し怖かった。即座に洋服についた墨汁の落とし方をインターネットで調べた。次からは「濃い色の服がいいんじゃないかな」とアドバイスしてあげよう。

私が小学生の頃は、体操服にブルマー姿で書道をやるのが、私の通っていたど田舎小学校の普通だった。よく、あんな気持ち悪いものを履けたな。書道に限らず、体育でも掃除の時間でも健康診断でも、みんなよくブルマーなんてものを履けたと思う。卒業文集に乗っている集合写真も女子はブルマー、男子はランニング。どういう小学校だよ…ってツッコミが来そう。

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学校から帰ってきた息子のTシャツは、真っ白なままだった。鼻の下に、ちょっとだけ墨がついていた。

筆は毎回、家に持ち帰って乾かしてから学校に持っていくそうだ。

80枚入の半紙をスーパーで買ったのだが、その必要もなかった。半紙は学校で用意してくれるのだという。

また私の小学生時代の話になってしまうけど、筆を洗って乾かす場所もなく、そのまま書道ケースの中にしまうから、よくカビが発生した。書道の日、半紙を忘れてしまった場合、友達にお願いして貰っていた。

カビの心配や、半紙の心配をせずに授業を受けることができるのは良い。

「書道、超楽しかった!」

と息子が言った。私、小学生のころ書道が楽しいだなんて一度も思ったことがなかったな。息子には私にない感性を、たくさんたくさん秘めているんじゃないか。大袈裟だけど。

「あと、給食のわかめごはんがすごく美味しかった」

新しいクラスになっても、楽しんで通えているようでよかった。