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自動翻訳が素晴らしくなったので読みたい原書があるという話

最近の自動翻訳ツールは凄い。
もうずいぶん前にGoogle翻訳が簡単に使えるようになった。当初は直訳っぽくなることもあったがどんどん改良され、こなれた訳文が得られるようになった。
それで重宝していたら、DeepLというツールが凄いということになり、使ってみたら本当に凄かった。込み入った構文の英語でも、直訳っぽいところがほとんどない自然な日本語に変換してくれる。各種専門の研究者にも信頼され、論文作成に多く利用されているそうだ。

そんな翻訳ツールに感嘆していた昨今だったが、昨年末に風邪で臥せっているときにふと気がついた。
「DeepLがあれば、読みたくても読めなかった原書を翻訳できるぞ!」
そう思ったら俄然ワクワクしてきた。

学生のころ、それなりに学生らしく本をたくさん読んだ。現代思想・科学哲学の分野が好きだった。参加したある勉強会で基本図書のように扱われた英語の本があった。天才科学者が科学哲学を語った本だ。翻訳が出たのでメンバーそれぞれ期待をもって購入したのだが、訳文が良い出来ではなかった。「自分たちで分担して訳そう」と動き始めた頃、私は実家の事情で帰省することになり、一年と少しの間所属したその勉強会から離れてしまった。

あれから四半世紀以上たった。あの勉強会には良い思い出しかない。そこで気づいたのだ。あの原書が翻訳できるかも、と。アマゾンで調べてみると、その本はペーパーバック本として購入可能だった。新訳は出ていなかった。

と、ここで問題が一つ浮上した。原書の英文を、どうやってブラウザ上のDeepLに入力するのか?
原書をばらしてスキャンし、自炊するのは手間がかかりすぎる。
問題は突然解決した。
つい先日、私の弟がまったく関係のない話から、iPhoneのカメラをうまく使うと印刷物の文章をテキストデータに変換できることを教えてくれたのだ。

セレンディピティが起きている。
こりゃ、やるっきゃないでしょ!

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