くろとぴんく

この春に自身に起きた予期せぬ病について、それが始まった日から日記を書いていた。


何故それをここに書くことにしたのかなあと自分で考えていて、何となくしっくりきた思いが、10年以上前の出産した時の経験だった。

私は妊娠中も体調が良くつわりもなく、元気な妊婦だった。
好きなものを好きなだけ食べて、仕事もしてプールにも入って旅行にも行って、そんな妊娠時代だった。
体重の管理もぎりぎり上手くいきながら体調良く臨月を迎えて、なんとなく自分は、スムーズに出産すると思っていた。

けれど予定日をすぎてもなかなか陣痛が来るそぶりがなく、陣痛促進剤を使って産むことに。入院して促進剤を使って陣痛を起こしたのに、子宮口が開かず陣痛が長くなり、結局緊急帝王切開になった。

帝王切開の後は、謎の高熱が一週間続いて(癒着が原因らしい)赤ちゃんを抱っこできず(原因不明だったので感染症の可能性が否定できず、赤ちゃんに触れないということで)、母乳も飲ませられずに、産後ハイの自分は当時(赤ちゃんを抱っこできない、黄色い母乳も飲ませられない)ことで悲しみに暮れていた。
しばらく赤ちゃんを抱っこしてあげられなかったことは、子どもにどんな影響があるのかなあと不安に思ったりもした。

その時にある看護師さんから、「予期せぬハプニングで、思いがけない出産になったことを、振り返りしてみると気持ちが整理できて楽になるよ。」と言われた。
確かにそうだった。
こんな理由で緊急帝王切開になったね。訳の分からない高熱で辛かったね。一週間も赤ちゃんをガラス越しで見るだけで、もどかしさや焦る気持ちもあったし悲しかったね。と振り返りをしたらだいぶ気持ちが楽になった。

今回の日記をここに書いてみることにしたのは、そんな風に、振り返って、自分の気持ちを整理したいからかもしれない。


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