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外国人の友達を作る【「23歳やりたいこと」達成報告#02】

「23歳やりたいこと」達成報告シリーズ
【#01】52㎏まで体重を落とす

英語をしゃべるときと、日本語をしゃべるときでは、だいぶ変わることがある。
私の人格だ。

複数の言語を話す人には、みな近い傾向があるのではないかと思うけれど、喋っている言語によって私は性格が別人レベルで変わる。
そして私は、喋ってる分には英語人格の方が好きだ。

文章を書くときや読むときは日本語人格の方がよい。より凝った繊細な表現ができるし、日本語の持つまどろっこしさを楽しめる。

しかし、時として鬱々とする日本語人格の私に比べて、英語人格の私は、だいぶ明るい。すぐ冗談や口からでまかせを言う。あと、日本語人格よりストレートかつ論理的に話せる(気がする)。

過去に就活で受けた英日両方使う面接では、日本語では神妙に丁寧に話していたのに、英語に切り替えたとたんに冗談を飛ばしまくるので、面接官に「結構雰囲気変わるんですねえ…」と、若干引き気味に言われた。

また、英語で話す集まりで出会った日本人と、再度2人で会ったときに日本語で話すと、私があまりに大人しいので、「どうしたの?もしかして、違う人?」と訝しがられた。

そして、私は思った。
「日本で、英語人格で話せる、友達が欲しい……。」明るい私で冗談を言える気の合う友達を作りたい。

パーティーに行けない人間が辿り着いた、外国人の友達を作る方法

「外国人が集まるパーティーとか行けば?」
外国人の友達が多い友人にはそう助言された。けれど、私は頑なに首を振った。大人数で会うのは苦手中の苦手なのだ。いくら英語人格の私が明るいとはいえ、大の苦手なものは変わらない。

そこで、1対1で話せる方法を探り、以下に辿り着いた。

・言語交換アプリ Tandem
・海外マッチングアプリ Bumble

どちらも現代人の英知の結晶、スマホアプリである。
詳しく紹介する。

Tandem

最初につかったのは、留学中も少し使っていたTandemというアプリだった。

Tandemとは

Tandemとは、言語交換をするためのアプリだ。
もう少しいうと、例えば、日本語を学びたい英語話者と、英語を学びたい日本語話者を繋ぐためのアプリ。

学びたい言語と、自分が教えられる言語、簡単なプロフィールなどを登録し、自分と言語のニーズがマッチする、気になる人に話しかけることができる。

言語の習得にはよかったが、メンヘラに出会った

私は、自分が教えることができる言語として日本語、学びたい言語として英語とフィンランド語を登録していた。

およそ15人くらいと話をしたかと思う。話と言っても、大抵はチャットで、仲が深まってきたタイミングで時々通話をしたりした。まあ、要はマッチングアプリと同じだ。

結論から言うと、少なくともオンライン上の友達は何人かできた。
それに、リアルタイムでチャットをしていると、否応なしに「すぐに返信しなきゃ!」と頭が高速回転をはじめるので、簡単な英語で言いたいことをいう力が付いた。フィンランド語のフレーズも教えてもらったりして、充実のTandem生活を送った。

しかし。
特に仲良くなった、今度日本に来る予定だというドイツ人のお方。英語で冗談を言って楽しみ、通話もした彼だったが、最終的に彼はメンヘラに転じた。私が筆不精だったためだ。

LINEを交換したのだが、私は何せLINEの返信が遅い。友達にも平気で1週間くらい返さなかったりする(緊急の要件は早くみるようにしている)。
相手はそれが耐えがたかったようで、途中から「なんで返事してくれないの」「ぼくのことが嫌いなの」といったメッセージが頻繁に送られてくるようになり、遂には中指を立てた絵文字が大量に送られてきた。

あらゆる友達に対してあんまり頻繁には返事をしない方だ、と説明してみたが理解を得られなかったので、申し訳ないと思いつつ静かにブロックした。

それ以降、Tandemにはログインしていない。後で同じくTandemを使っていた友人に聞くと、Tandemは最近恋愛目的のマッチングアプリ化してきているらしい。

使用用途を勘違いしている人も中にはいるようだったが、言語交換にはよいアプリだったと思う。プロフィールに「not using for dating」などと明記しておけば安全だろう。(そうしている人も多いようだ)
またいつかやってもいいな、とは思っている。

Bumble

「言語交換アプリがマッチングアプリ化しているなら、マッチングアプリで友達が作れるのではないか?」私は思い至る。逆転の発想である。

そこで、周りの友達が使っていて「安全だよ~」と教えてくれた、Bumbleという海外のマッチングアプリをインストールすることにした。

Bumbleとは

Bumbleはいわゆるマッチングアプリである。主に海外で使われており、日本でのユーザーは、英語を話す日本人か、日本に来ている外国人がほとんど。(少なくとも、私が使った2023年時点では)

通常のマッチングアプリと異なる点は、女性からしかメッセージを送れないようになっているところだ。急に怖いメッセージが送られてくることがない。また、恋人を探すデートモードのほかに、友達探すためのモードや、職探しのためのモードがある。ゆえに、ちゃんと人間関係を築きたい人たちがいるだろう、と踏んでいる。

海なし県に住む寿司人間、ドン・キホーテを愛すネトフリ人間

友達つくったろ、のノリで登録した私は、女性からしかメッセージを送れないのを良いことに、プロフィールに「散歩とくだらない話、あともふもふの犬が好きです」とだけ書いて、恋愛っけのないメッセージを各位に送りまくった。

そして、山梨に住む南アフリカ人が日本に来た理由が「リアル・スシ」を食べるためだと聞き出し(なら海なし県にすむな)、ドン・キホーテのペンギンが一番かわいいと話すイギリス人に他のキャラクターの方が可愛いでしょうと苦言を呈したりした。たのしい国際交流。ほかにも7、8人と話した。

そして、ナンセンスヤクルト人間と出会う

そのうち、プロフィールに「冗談を言って歩き回ることが好きです」と書いている人が現れた。
えー、同じじゃん、と「へいへい、私たちのユーモアセンスが合致するかみてみようぜ」と、私ははじめましても無しに送り付ける。(It's funny, I've been looking for someone who I can joke and walk around with too. Let's see if our humor sense matches. と送った。)

「いいね、乗った」と言って、「水族館に行ったら、この魚知ってる!って言う。で、へー何の魚?って聞かれたらSAKANAって答える。」という、ナンセンス極まりない冗談を自己紹介代わりにした彼は、ドンキペンギン男がすぐにお家ネトフリに持ち込もうとしてくるのに相反し、まったく恋愛っ気を出してこなかった。素直に友達になりたいと思った。

数日メッセージのやり取りをしたある日、「自動販売機でヤクルト買ったら2本出てきちゃった、いる?」とヤクルトの写真が送られていた。会うことにした。

それで会ったのが、今のパートナーである。

友人ができたらいいな、と思っていたら、恋人ができた。
いや、正直に言えば、恋人ができたら素敵だなという下心がなかったわけではない。
けれど、「人と付き合うときに、何を大事にしたい?」という質問を彼からされて、「恋愛というよりは、友情ベースであること」と答えて「僕も」とインドカレー屋でグータッチをされたときから、私たちは友人であって、いまも、気の合う親友だ。

そんなわけで、私は、様々な人間との交流の果て、外国人の気の合う友達を作る、というやりたいことを達成した。拍手!

おわりに

大人数の場も全然いける人であれば、パーティーとかイベントに行くのが多分、外国人の友達を作るのには本当に一番早いのだと思う。

けど、それができなかったので私は文明の利器スマホに頼り、時間をかけて気の合う人と出会うに至った。

半ば「本当にできるかな……」と思いながら、23歳やりたいことリストに「外国人の友達を作る」と書いた私に、24歳の私から「できたよ」と笑顔でピースサインを送りたい。

パートナーとは、今日も楽しく英語で冗談を言い合っている。

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