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ZebrasUniteコミュニティを通じて生まれた投資案件

Zebras Uniteでは全国のZebra企業に賛同する、起業家、投資家、研究者、あらゆる人々が意見を交わすコミュニティを運営しています。
今回はそのコミュニティでの交流がきっかけで生まれた投資案件の実例を紹介した記事を翻訳したものをお届けします。(元記事はこちらです

Tokyo Zebras Uniteでも、日本におけるゼブラ企業のエコシステムを作るためにコミュニティの準備を進めています。
ぜひTZU(Tokyo Zebras Unite)のFacebook,Twitter等で情報をチェックしてください。

ZebrasUniteのコミュニティで創業者と投資家が出会えたからこその投資

Re-Nuble Inc.からゼブラ企業であるChisosへの投資は、創業者と投資家がゼブラユナイトのコミュニティで知り合ったからこそ実現しました。

Zebras Uniteが創業者や投資家に提供する大きな価値の一つは、コミュニティであり、お互いにつながり、学び合うためのプラットフォームです。ゼブラ企業のコミュニティは、起業家-投資家間のディールフローを促進し、エコシステムを強化するとともに、「目的のための利益」という考えを追求しています。

そんな共創の一つが、Chisos CISAによるRe-Nuble Inc.への投資です。創業者であるChisosのWill Stringer氏とRe-NubleのTinia Pina氏は、Zebras Uniteのオンライン上のコミュニティでつながっています。

その事例を下記にご紹介します。 Chisos CISAのRe-Nuble Inc.への投資 です。

投資の概要 

Re-Nubleは、2020年5月にChiso'sの最初の投資ポートフォリオとなりました。Re-Nubleは、Chisosが投資を行う際の基準の多くに該当していました(下記)。

・成功実績と志を裏付けたものを持つ、印象的な創業者であるか
・世の中に大きな便益をもたらす問題解決に取り組んでいるか
・明瞭に示され、綿密に練られた成長計画と実行計画があるか
・希釈化されていない資本、契約済みの売買契約、過去の投資家の存在といったビジネス的な根拠

Chisosは、株式とインカム・シェア契約の2つのコンポーネントで構成される転換型インカム・シェア契約(CISA)を介して投資を行いました。この方法(詳細はこちらこちらでご説明しています)を利用して、Re-Nubleは自社の株式を買い戻すことによって、株式保有比率が希薄化してしまうことを抑えることができます。


取引の背景


3月初旬、Re-NubleはChisosのZebras Uniteコミュニティへの投稿を見て、彼らとつながりました。Re-Nubleは最近、コロナ渦後の新しい事業環境に適応するために戦略を変えました。同社は、生産タイムラインを守るため、設備購入のための資本を早く必要としていました。Re-Nubleは2つのセクター(農業技術と気候技術)で事業を展開しており、一般的に、農業や気候変動に関わる技術は、投資家の注目を集めているにもかかわらず、製造業の初期段階での資金調達は難易度が上がります。たいてい大口投資家は、アーリーステージのスタートアップ企業に資本をいれるとき、リスクを避けるためにその企業の最初の製造施設がすでに稼働しているか確認したいのです。
30万ドルの署名済み契約と50万ドルの契約が署名待ちの状態にあったRe-Nubleは、来年には150万ドル以上の売上目標を達成することができる状態にありましたが、一般的に大規模なレベニューファイナンスベースのファンドで必要とされる100万ドルの年間経常収益を達成していませんでした。そういった意味で、Re-Nubleにとって、ハイブリッドモデルとも言えるレベニューファイナンスベースの投資を受けることのできるChisosからの投資は理にかなっていました。
また、今回の投資によって、Re-Nubleは事業をスケールアップするために本社のある東海岸以外にもネットワークアクセスを増やすことができました。 Chisosにとって、Re-Nubleへの投資は、創業者であるTiniaへの賭けであると同時に、重要な問題に取り組むRe-Nubleという企業への投資でもありました。

Re-Nubleについて


ニューヨークに本社を置くRe-Nubleは、MWBE認定の農業技術企業で、生ごみを独自の方法で高品質の有機肥料に変換し、無土壌農業を実現しています。当社は、世界でクローズドループフードの実現することを目指しています。それを可能にするのが、有機循環科学の手法です。生ゴミという貴重な資源を埋め立て地に流すことで、生態系内を循環していたであろうメタンガスの排出量を大幅に削減することに成功しました。当社独自の養分供給システムにより、土壌汚染のない農場では、廃棄物の流れを素早く水溶性化合物に変換することができ、植物への吸収が早く、現在主流となっている合成ミネラル塩類の肥料と同等の収穫量が得られます。Re-Nubleの現在の製品は、水耕栽培の農場を対象としており、無機質肥料にかかるコストの半分の肥料を使うことで、より収益性の高い有機農産物を生産することができます。これらの水耕栽培農家は、成長を続ける有機農産物市場により競争力を持って参入することができ、2018年には食品総売上高の2.5倍の速度で成長しており(有機貿易協会)、複数年その傾向が続いています。

Chisosについて


サンタモニカに本社を置くChisosは、アーリーステージのビジネスやサイドビジネスに資本を提供しており、起業家精神の民主化という一つの大きな目標を達成するために設立されました。Chisosは、他の形態の資本では提供されない企業やアイデアを対象に、転換型インカムシェア契約(CISA)と呼ばれる新しい投資商品を開発しました。Chisosは、起業家がビジネスや人生において達成する能力に焦点を当てることで、他の従来の資金調達よりも不確実な状況下でも、迅速に資金を提供することができます。Chisosは、今日の資金調達手段を持たない多くの企業のためのソリューションです。収益化以前の企業、ベンチャーキャピタルの資金調達モデルに合わない企業、従来の銀行のビジネスローンに必要とされる「5年間の予測可能な成長とハードアセット担保」モデルに合わない企業、これらすべてのケースに、Chisosの投資モデルがフィットします。


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