見出し画像

三国志に学ぶ10の言葉

先日、久しぶりに横山光輝の『三国志』を読み返した。
全60巻。壮大なスケールで展開される物語だ。

今は「withコロナ」といわれる不確実性の高い時代が始まったばかりだが、
その昔、先が読みづらい時代を人はどう生きたのか。
今、改めて三国志に学ぶこともあるように思えて読み返してみた。
今日はここで僕なりに刺さった10の言葉を共有したい。

①  兵は神速をたっとぶ

いざ事を起こすと決めたら、圧倒的なスピードで実現する。
もたもたすると失敗するし、うまくいけば成功する。
これは兵法に書かれている基本中の基本らしい。
曹操がかなりこの言葉を意識し、そして戦に勝ち続けた。

②   蛟龍(こうりゅう)が淵にひそむは時機を待ち、天に昇らんがため

いざという時は神速で事をなすことが重要であるといいながらも、
時には不遇に耐えるべき時もある。
劉備玄徳が不遇に耐える時、自らに、そして仲間にこの言葉を言い聞かせる。
実際、その後、本当に飛躍をするのだからすごい。

③  国を造るには「智」と「勇」がなければならない。

これは劉備が水鏡先生に諭された言葉。
張飛も関羽も素晴らしい人材だが、どちらも「勇」であって「智」ではない。
先を見通せる「智」もあってこそ「勇」が立つ。
だからこそ三顧の礼をもって、「智」の諸葛亮孔明を迎えた。
そこから劉備玄徳の飛躍劇は始まった。

④  戦わずして勝つ

兵法の基本のようだが、諸葛亮孔明が大事にしていたこと。
いかに戦わず、相手を消耗させるかの策を考える。
魏と呉を上手く戦わせるように仕向けたりもする。
今の時代に誰かと誰かを戦わせるということもないが、
無理しないで成功する方策を考えることの大切さを教えられる。

⑤  1000人の兵士は得やすいが、1人の将は得難い

いかに有能な人材が得難いかを教えてくれる言葉だ。
劉備玄徳が自分の子供のために趙雲子龍を死の危機に陥らせた時、
子供を自分の目につかないところに押しやった。
「子供は産めばまたいいが、いい将軍はなかなか手に入らない」
というなかなか衝撃的な発言をするくらい、
有能な人材がいかに貴重かを教えてくれる。

⑥  「去る」と「退く」は大いに異なる

これも諸葛亮孔明が言っていた言葉。
戦っている最中に弱った状態で「退く」のと、
勝っている状態で「去る」ことには雲泥の差がある。
その後の結果が大いに変わってくる。
だからこそ、できるだけ「退く」のではなく「去る」ことにこだわる。

⑦ 天の時、地の利、人の和

諸葛亮孔明は自然の力を味方にする事を忘れなかった。
天の時(タイミング)、地の利(場の持つ力)を大事にし、
その上で、人の和(一致団結)を重んじた。
何か事をなす時には、どれも欠かせないものだった。

⑧  1つのことに囚われすぎているときは「離」が大事

動かない敵より、動く敵は謀りやすいという。
1つのことに執着している時もまた謀られやすい。
そういう執着がないか、
もしある時はそこから少し距離を置いて考えることも大事。

⑨  軍紀を守ってはじめて強兵が生まれる

これはつまりルールだ。私情を持ち込んで例外を許すと、
どんどん軍紀が乱れて、兵力が弱まる。
軍紀を守ることで強兵が生まれ、国が守れると諸葛亮孔明が説く。
攻めばかりではなく、守りの重要性を教えてくれる言葉だ。

⑩  象(かたち)をなしては亡び、亡びては象を結ぶ

まさにスクラップ&ビルドの哲学だろう。
何かがなくなれば、またそこに新しい何かが生まれる。
それが「数万年来変わりなき大生命の姿」だと趙雲子龍は言う。
かなりスケールの大きい思想の話だ。
でも、これからの不確実な時代に何かを失うことも出てくるだろう。
しかし、また別の何かが生まれるのだという気構えが、心を落ち着かせてくれる。

以上、いかがでしたでしょうか。
何か1つでもあなたの「withコロナ時代」のヒントがあれば嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?