「囀る鳥は羽ばたかない」について 2巻第4話
第2巻
第2巻は名シーン、名言がたくさんあって、個人的には大好きな巻だ。
第4話
巻頭カラーでは、百目鬼に警官のコスプレをさせた矢代が事務所の机の上に座っている。これだけで絵になる。スリーピーススーツのベスト姿と言うのは矢代を象徴する服装で、本当にセクシーでかっこいい。こんなにスリーピーススーツが似合う人は他にいない。
第2話で矢代が
と言っていたことをそのままする。
勃たないとわかっている百目鬼に矢代は何度も口淫する。なぜなのだろう。ただやりたいからと言えばそうなのだが。矢代にとってこの行為にはどんな意味があるのだろう。
1巻の終わりでは百目鬼をシャクりながら自慰をしているから、性的に興奮するためだったんだろうけれど、あの入浴シーン以外では百目鬼のを舐めているだけだ。第4話で2回フェラした後は4巻の終わりまでしないし、4巻の終わりでするのは意味合いが違う。
百目鬼に触れたいのだろうか、それとも百目鬼が自分に(誰に対しても)性的欲望を抱かないことを確認したいのだろうか。
百目鬼が
と言うと、矢代は不機嫌になって行為をやめてしまう。
されている側が嫌じゃない=百目鬼は矢代に舐められることを嫌だと思っていない→自分に好意があるのが気にならない…?
松原組との喧嘩で腹を刺された七原が、影山医院で手当てを受けているところに矢代が百目鬼を連れてやってくる。
この場面での矢代と影山の会話を聞き矢代の振舞を見ただけで、百目鬼は矢代が影山を好きだと気づく。百目鬼は鈍そうなのにこれでよくわかったなと思っていたのだが、ドラマCDや映画では新垣さんが矢代の影山に対する親しみをはっきり演技で示すので、よりわかりやすくなっていた。ドラマCDは絵がなくても場面が想像できるように作ってあるから素晴らしい。特に新垣さんの演技は。
警官のコスプレ姿のままの百目鬼を矢代は家に泊め、ベッドで百目鬼の股間に顔をうずめる。
ここで名シーン。
何度読んでも、何度聞いても、心がずきっとする。百目鬼が矢代の心の内に、初めて触れた部分だから。
怒って寝室を出て酒を飲みながら寝てしまった矢代の背中に、朝起きると布団がかかっている。百目鬼がかけたに違いない。百目鬼が矢代のベッドで一人寝るはずもなく、寝室には誰もいない。
廊下に座り込んで寝ている百目鬼を矢代が見つける……。
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