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囀る鳥は羽ばたかない 2巻 感想

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2021年9月の記事一覧

「囀る鳥は羽ばたかない」について 2巻第6話

第6話 矢代と竜崎がしている部屋から、三角に追い出された百目鬼と七原。さっきまで険悪な雰囲気だった二人が、昔のようにセックスしていることに七原が呆れる。百目鬼は七原のセリフから、矢代と竜崎が「昔はさんざんヤリまくっていた」ことを知る。  そこに矢代が現れて と七原を窘める。矢代のこういうヤクザらしい言動が物語を引き締める。  竜崎が部屋から出てくる。 「よお。いいところだったのになぁ。イケなくてお互いザンネンだったな」と矢代がからかうように声をかけると、竜崎が矢代の顎を中指

「囀る鳥は羽ばたかない」について 2巻第5話

第5話  自分の影山への想いを百目鬼に気づかれて、矢代はこう思う。 「漂えど…」でもそうだったように、矢代は影山に好意を抱いていることを自覚している。では、百目鬼に対してはどうなのだろう。この問いは5巻に続く。  廊下に座り込んで寝ている百目鬼の横顔に、矢代がそっとキスをする。  この場面は2巻でははっきり描かれないが、読者には何が起こったかちゃんとわかる。詩情あふれる美しいコマ割り…。  ここで、矢代は百目鬼が好きなんだともう間違いなく伝わる。表向きは、いや矢代自身にさ

「囀る鳥は羽ばたかない」について 2巻第4話

第2巻 第2巻は名シーン、名言がたくさんあって、個人的には大好きな巻だ。 第4話 巻頭カラーでは、百目鬼に警官のコスプレをさせた矢代が事務所の机の上に座っている。これだけで絵になる。スリーピーススーツのベスト姿と言うのは矢代を象徴する服装で、本当にセクシーでかっこいい。こんなにスリーピーススーツが似合う人は他にいない。  第2話で矢代が と言っていたことをそのままする。  勃たないとわかっている百目鬼に矢代は何度も口淫する。なぜなのだろう。ただやりたいからと言えばそうな