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【レポート】ApeFest 2022はNFT業界にとって象徴的なイベント

NFT.NYC 2022には世界中から登壇者1,500人、参加者15,000人が集まった。今回4回目を迎えるNFT.NYCの目玉となるのは会期中に行われる数々のパーティーだ。NFT.NYCの本会場は、タイムズスクエアにあるホテル・ニューヨーク・マリオット・マーキスだが、それよりもDoodleやCool Cat、Pudgy PenguinやMoonbirdなどのPFP系NFTプロジェクトが行うサイドイベントであるパーティーの方が注目された。その中でもNFTの王様とも呼べるBAYC(Bored Ape Yacht Club)保有者のみが参加できるApeFestは、2022年のNFT業界にとって象徴的なイベント。我々東京トークンもニューヨークに足を運びApeFest 2022に参加した。NFTシーンの最前線から得た気づきを本記事では伝える。

NFT.NYC、現地に足を運び感じた日本との温度差


東京からニューヨークに行きまず感じたことはNFTに対する熱量の違いだ。タイムズスクエアのスクリーンにはNFTプロジェクトの広告が色鮮やかに映し出され、クリプトを怪しいものとみなす人々が多い東京とは違う空気がある。実際に、ニューヨークでは日本人に出会うこともあったが存在感は希薄で、このままではNFTの世界で日本が出遅れてしまうような危機感を覚える。

今回の目玉となる数々のパーティはNFTホルダーのみ参加できる場合が多く非常に閉じた形で行われた。冷めた目で見るならば、参加者は狭い世界で自分たちの自己顕示欲を満たし合っているようにも。オープンさを重んじるビットコイン・マキシマリストが今回のNFTに対する熱狂を目にしたら苦言を呈すかもしれない。しかしマスアダプションするキラーコンテンツを待望していたクリプトの世界にとって、NFTの登場は喜ばしい出来事なのだろう。

ApeFest 2022の当日の様子・会場の雰囲気

我々が今回ニューヨークを訪問した最大の目的は、人気イベント会場のピア17で開催されるApeFest 2022に参加すること。ステージには、エミネムやスヌープ・ドッグなどの著名アーティストが招かれ、人々はフリードリンクとピザを片手に持ち、熱狂に身を任せていた。その様子はまさにフェスそのものだ。

屋上のワンフロア下にある物販スペースでは、多くの人が列となり意外とリーズナブルな価格のBAYCのグッズを我先にと買い求めていた。彼らはBAYCのコミュニティに強い帰属意識を持ち、自分が一員であることを誇りに思っているようだ。この一人ひとりの意志がBAYCコミュニティの強さを支えていることは疑いようがない。

今回のApeFest 2022に際して、我々はBAYCをモチーフにしたNFTを準備し参加者に配布した。東京ツアーをユーティリティとしたそれらのNFTは想定以上に好評を博し、BAYCへの忠誠心は容易に言語の壁を超えていくようだ。東京トークンが保有する5体のBAYCをプリントして会社ロゴとコラボしたTシャツは多くの人から注目を集め、ネットワーキングに重要な役割を果たした。

ApeFest 2022前後のNFTの趨勢

ApeFest 2022はNFTの世界にとって大きな節目となったのかもしれない。象徴的なことは、ビットコインやイーサリアムの価格が暴落したタイミングであっても、人々は閉ざされた世界でパーティーを楽しみ、その体験に興じていた。ApeFest 2022以前の数々のプロジェクトが乱立するいわばNFTの戦国時代は、ApeFest 2022をターニングポイントとして淘汰が始まり、本当の価値があるプロジェクトのみが生き残るのだろう。ApeFest 2022はその点において非常に象徴的だ。これからも、NFTの世界はシリコンバレーのインナーサークルのようなクローズドな文化が継続していく。しかしパーティーやコミュニティだけがNFTの全てかというと、それは短絡的な結論であり、既存の価値観を覆すような新しい試みが次々と生まれていくだろう。

ApeFest 2022の熱狂は冷めない

今月7月12日、日本でもBAYCホルダー対象のイベントが開催される。我々東京トークンも参加する予定だ。文中で述べたように、ApeFest 2022は今のNFTの世界にとって象徴的なイベントとなった。その熱狂の余熱はしばらくは冷めることがないだろう。先月渋谷にて開催されたNFT Art Tokyoは300名の定員に対して、2000人が訪れる結果に。日本にもこれからニューヨークで感じたNFTに対する熱気が伝播してくるのかもしれない。

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