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忘却のサチコ

こんばんは、タケウチです。

「忘却のサチコ」 阿部 潤

忘却とは、忘れ去ること。忘れてしまうこと。

このマンガは、タイトルにあるように忘れることがテーマである。

主人公の佐々木幸子は、職業は編集者。性格は、真っすぐで完璧主義者。仕事に対してもストイック、これまで仕事でミスを犯したことがない人物である。

そんな彼女がある日突然、彼氏ができる。そして、結婚することなる。しかし、結婚式の最中に、相手の男の人がいなくなってしまう。ごめんという言葉を置いて主人公は逃げられたのである。

主人公は恋愛という言葉は無縁な人間であり、これは僕の想像だが、初めての彼氏だったのではないかと思う。そんな彼女が結婚式の次の日に仕事から帰宅している婚約者のことを思い出す。そして、涙をこぼし、頭の中が婚約者との思い出でいっぱいになってしまう。そんなときに、主人公はあるお店でサバの味噌煮定食を食べる。そうすると、婚約者のことを食事をしているときになぜか忘れることができたのである。

婚約者のことを忘却するために美味しいものを追い求める主人公を描いた作品である。

皆さんも、ストレスや不満、不安になった時に、何かをして解消することがあると思う。

例えば、走りに行くや欲しかったものを爆買いする、旅行に行く、友達に話す、夜遊びをする、髪の毛を切る

この作品の主人公はそれが食事をすることだったのである。

僕が考えるに解消方法を見つけるとそれが自ずと趣味になったり、習慣になっていくのではないかと思う。

僕の場合とおそらく飲みに行くことだと思う。

主人公は仕事に人生を注ぎ、彼女自身の思考は全てを論理的に考えるタイプである。しかし、結婚式の事件以降、彼女が後悔の念を抱き、婚約者のことをずっと忘れることができない感情的な面が描かれている。各回でその様子が描かれ、それが何とも言えない愛おしく感じてしまう。そして、食事をするシーンが幸せが溢れだしているところが孤独のグルメのように自分に同じ描写を想像しながら読むことができる。食欲がわいてしまうため、ダイエット中の方はご注意下さい。

主人公は事件が起きる前は、食事は栄養ドリンクや健康食品など食事に関心がなかった。

食事をするということがなんて幸せなのか気づき、食事をどう美味しく食べるかを考えていることは主人公らしく、その心意気は学ばないといけないところかもしれない。

彼女が仕事や食事にストイックに生きているところはクスクス笑えるシーンたくさんあるので電車で読むのは注意していただきたい。

共感できるシーンや飯テロシーン、笑えるシーンなど彼女の魅力に虜になってしまうかもしれないです。

ぜひ、読んでいただきたい。

おわり

タケウチ



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