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ライティングコンテスト(東京報道新聞主催)

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東京報道新聞が開催しているライティングコンテストの募集要項や結果発表、過去の受賞記事をまとめています。 過去の受賞記事は、ライティングコンテストで「優秀賞」「特別賞」「東京報道新… もっと読む
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#第3回ライティングコンテスト

新潟市|自然豊かな「ちょうどよい」地方都市

雄大な信濃川の景色を眺めていると、心が洗われる。流れが穏やかな日も、雨で水量が増した日も、凍えるほどの寒さでまわりが雪景色の日も。絶えず流れ続け、その日ごとに表情を変える壮観な景色は、今も昔も心に潤いを与えてくれる。 新潟市のシンボルである信濃川は水系全体で367km。日本一長い河川として知られている、新潟市民の誇りである。私のふるさと、30年以上暮らす新潟市は自然豊かな街でありながらも、都会的な暮らしが実現できる、まさに住むのに「ちょうどよい」街である。 日本海に面し、

漁業の消え去った街

おじいさんがゴツゴツと日焼けした腕から放り投げた投網は、空中で花火のようにぱっと一瞬にして広がり、公園の芝生の上に広がった。私は子供ながらにその巧みな腕捌きに見惚れていたのを今でも覚えている。 「昔はこうやって魚を取っていたんだよ」 小学生の私に、元漁師のおじいさんはそう教えてくれた。しかし今、私の故郷に漁師は一人もいない。 私の故郷からは漁業が消え去ったのだ。 江戸川の河口に広がる巨大な三角州に私の故郷はある。漁師町として古くからの神社や古民家が残り、下町情緒あふれ

戻れる居場所

5年前、大学近くの居酒屋で飲んでいた。自分の故郷の話になった際、私の地元の話をしてみた。すると、 「近くのバス停の名前が『佐藤家の前』なの!そんなことある?!」 と友達から爆笑されてしまった。都会で暮らしている人からしたら、信じられない場所。それが私の地元である。 地図帳で見ると、長野県のずっと下。愛知県の近くにある人口1万人の町が私の地元だ。秋になると、リンゴの赤色やナシの黄色で、街中が色鮮やかになる。そんな街の中心部に、思い出の場所がある。正式名称ではないが、『城山

【結果発表】第3回ライティングコンテスト

この度は第3回ライティングコンテストに応募いただき、ありがとうございました。 第3回もたくさんの応募数があり、今回も幅広い地域の方から多種多様なコンテンツが集まりました。 受賞作品および佳作は以下の通りです。 優秀賞(Amazonギフト券 3万円分)◆新潟市|自然豊かな「ちょうどよい」地方都市 特別賞(Amazonギフト券 1万円分)◆漁業の消え去った街 東京報道新聞賞(Amazonギフト券 5,000円分)◆戻れる居場所 佳作◆目には見えない、地元最大の取柄 h