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新型コロナ肺炎について、ツイッターをやらない人のための~  その10、終焉


終息しない

数日前、CNNのインタビュー番組を見ましたら、Dr.David Ho(デイビッド・ホー)という台湾系アメリカ人医師が、率直な意見を言っていました。

ホー医師はコロンビア大学の教授で、HIV やAIDSなど、コロナウイルスの感染症の権威です。

David Ho 博士

インタビュアーが、中国政府から支援の申し出があったそうだが?と尋ねますと、ホー医師は頷いて答えました。

「はい、ありました。断りましたが、大変驚きました。私はアメリカで育ったので、まさか、こんな日が来るとは思いませんでした」

ホー医師は正直な方ですね。インタビュアーが新型コロナウイルスについて尋ね、ホー医師が解説しました。

「コロナウイルスは変異しますが、新型コロナウイルスの変異は非常に速いのです。武漢の流行が第一波、ヨーロッパが第二波、そしてアメリカを襲っているのが第三波です。この後、感染流行は何度も起こるでしょう」

いつ収まりますか?というインタビュアーの質問には、

「SARSとは違います。夏までの終息はありません」

ときっぱりと答えました。では、いつ頃、終わるのですか?との問いに、ホー医師は黙ったままでした。インタビュアーが、質問を変えました。

「新型コロナウイルスは、季節性ですよね?夏になっても南半球で感染者が増えると思われますか?」

「はい、その通りです。ウイルスは、全地球規模で行ったり来たりを繰り返すのです」

では、人々が新型コロナウイルスに対して免疫を持てば、感染の流行は止まりますか?と、インタビュアーが突っ込みます。

ホー医師は、戸惑ったような表情で静かに答えました。

「私は・・・、最終的には、人類がこのウイルスと共存する道を選ぶだろうと思います。何年もかかるでしょうが・・・。」


311でもそうですが、大きな事件や事故が起きた時、相場師の間では、「最初のニュースが本当のニュース」と言い合います。今回もそうでした。

下の記事は、2か月前の1月27日にアップされた物です。

↓ 朝日新聞デジタルの記事

https://digital.asahi.com/articles/ASN1V73G5N1VULBJ00B.html

コロナウイルス研究の第一人者である、東京大医科学研究所河岡義裕教授「このウイルスは、すでに人から人へと感染しやすいよう変異していると考えられる」。さらに、「症状が軽い患者は動き回ることができるので、それだけ他の人に広める機会は増えるだろう。感染を完全に防ぐのは不可能だ」



大恐慌

このウイルスの一番の恐怖は、経済崩壊を引き起こすことです。

すでに、イタリアでは、全ての産業に対して停止命令が出ています。とにかく、出歩いてほしくない、感染を広げてほしくないのです。

日本のように、旅行業界が~、イベント会社が~、なんてレベルじゃないのです。

イタリア政府は、自国だけの力ではどうにもならず、EUへ泣き付きました。

でも、EUの他の国に、イタリアを助ける余裕はあるのでしょうか?

イギリスやドイツの自動車メーカーは、エンジンの特許を基に人工呼吸器のモーターを造り始めました。フランスの化粧品会社は、香水用のラインで消毒用アルコールを作っています。パンデミックの前と同じ物を作っても、売れないのです。

政府も手をこまねいているわけではありません。

アメリカでは、民主党と共和党の協力で、総額2兆ドルの支援策がまとまりそうです。2兆ドル! 200兆円! 凄い金額です! でも、半年しか持たないと言われています。


ツイッターの画像 その41

イギリス政府は、労働者の給与へ補助金を出すと決めました。これ以上、解雇しないで欲しい、と企業へ頼んでいるのです。素晴らしい政策ですが、これをやっても、英国の失業率は4%未満から6%へ増えると予測されています。次の数か月もやらなければ失業者が出ますから、一度やり始めたら止められません。まるで、麻薬のような政策です。わかっているが、やるしかないのでしょう。


どのくらい経済の先行きが悪いか?

相場の世界では、通常、何か事件が起きると、その担保となる物が買われます。株式の価格が下がれば債権が買われ、ドルが下がれば円が買われ、原油価格が下がれば金が買われます。市場の誰かが損をすれば、誰かが得をする仕組みなのです。それが今までの世界でした。

ところが、新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大すると、全員が「売り」に出たのです。株価が下落、原油価格が下落、金さえ価格を下げています。明日、市場が開く保証がないなら、今ある物は売ってしまおう。とにかく現金を持っていたい。

そんな、切羽詰まった心情が、株式市場やニュースから伝わってきます。

一か月前、あるツイッターがつぶやきました。

「最終的には米国の株価は8千ドルくらいになるんじゃないかな。だって、人類の8割が感染して、3割の人が亡くなるか働けなくなるなら」

8千ドル。。。。

↓ お花畑の日本でも、ようやく、こんな記事が出てきましたね。

はっきり言って、この不況は底なしです。私には、まるで、「世界経済」と言う名の歯車が止まりかけているように見えます。この先、歯車が完全に止まるでしょう。

歯車が再び動き出す時がくるのか?



スペイン風邪

パンデミックと聞いて、思い浮かべるのが「スペイン風邪」です。テレビで何度も報道されましたので、皆さん、御存知でしょう。

「スペイン風邪」は、新型コロナウイルスと同じ仲間、鳥インフルエンザの一つです。1928年から20年にかけて流行しました。

↓ こちらは、平成20年に作られたスペイン風邪の判り易いパンフです。都市封鎖は流行の初期でないと効果が薄いことや、サイトカインストームについて触れられています。2ページだけですので、目を通してください。


スペイン風邪の感染者が最初に記録されているのは、1918年3月のアメリカ、カンザス州でした。最初は、季節性のインフルエンザが長引いているだけだと思っていたようです。が、そのうちに、軍隊や刑務所、大規模自動車工場などに患者が溢れ、普通の風邪ではないと気が付きます。アウトブレイクです。その後、第一次世界大戦が始まった為に、ウイルスはカンザスの人々と一緒に世界中へ拡散したと言われています。

↓ スペイン風邪の時の病院とピーク時の武漢で急ごしらえした病院

スペイン風邪 多数のベッドの写真

中国 展示場にベッド数千床


日本でのスペイン風邪の被害について書きます。

日本では戸籍が充実しているので、かなり正確な数字が出ています。

第一波は、1918年8月から始まり、11月にピークとなりました。2千万人以上が感染し、20万人以上が亡くなっていますが、主に犠牲になったのは「弱い人々」でした。つまり、栄養状態の悪い乳幼児や山間部の村々の人々などです。第一波は、この年の夏に終息しています。

そして、1918年9月から始まったのが第二波です。

第二波は、第一波よりも感染者は少なかったにもかかわらず、重症になる人や亡くなる人がとても多く出ました。しかも、若い人々がたくさん犠牲になっています。例えば、兵士や車夫(人力車を引く人)ら屈強な若者が、感染してから数日で亡くなっています。

同じような症例は米国でも報告されており、細菌性肺炎との合併症があったり、いわゆる、サイトカインストームを起こした人が多かったのではないか、と推測されています。

スペイン風邪 グラフ

第三波は、1920年8月から翌年の7月まで一年間だらだらと続きました。22万4千人が感染しましたが、死亡者は3,698人(致死率1.6%)です。季節性インフルエンザと変わらない程度になっています。


このように、スペイン風邪は2年半ほどの間に3回の流行がありました。

今回、新型コロナウイルスのパンデミックが起き、多くの人々が飛行機に乗って世界中へ移動しているのを見れば、流行のサイクルが早くなることは誰にでもわかります。3度で終わることはないでしょう。

そして、ホー医師が言ったように、人々はこの先何年もかけて、新型コロナウイルスと共存していかなければならないのかもしれません。



スペイン風邪と新型コロナウイルスの違い

とても、とても大事な事です。

武漢では、新型コロナウイルスに再感染した人は重症になる確率が高いと言われていました。また、武漢だけではなく、香港や広州市でも、健康な20代、30代の人が突然倒れて動かなくなる様子を撮影した動画がたくさん上っています。

なぜ、サイトカインストームに陥る人が多いのか?

ここを解明しなければ、「自然免疫獲得説」しか進む道はなくなります。そうなったら、最終的には数億人が死に、数億人が後遺症で苦しむことになってしまいます。

「いや、自然免疫獲得が一番安全で、本来の解決策だ」

という専門家もいらっしゃいます。どちらが正しいか、今はわかりません。


新型コロナウイルスが引き起こす症状のキーワードは「免疫力」です。

勘違いして欲しくないのですが、「免疫力が高い」と新型コロナウイルスに罹らずに済むわけではありません。このウイルスの「免疫」は誰も持っていないので、罹患率は、皆、平等です。

そして、更に誤解を恐れずに言うなら、「免疫力が高ければ、感染しても症状が軽く済む」わけではありません。

もちろん、逆の場合、つまり、「免疫系の疾患がある人は重症になり易い」は正しいのです。しかし、人一倍元気な人でも、感染すれば重症になる可能性があります。スペイン風邪で、屈強な若者が数日で死んでいったようにです。

今、世界中の科学者達が、新型コロナウイルスが免疫系に及ぼす作用について研究しています。医薬分野だけでなく、全ての分野の学者達が懸命に努力しています。ウチの子は全く畑違いの理系の院生ですが、何か知らないか?と声がかかってきたそうです。それほど、皆が危機感を抱いているのです。

この件についていくつかの仮説は上っていますが、私には理解できないし、誤解を広めることになりかねないので、ここには書きません。


ただ、一つ、触れておきたい事は、スペイン風邪の時代には、人の免疫系に害を及ぼす物は、自然由来の菌やウイルスだけだったということです。非常に少なかったわけです。だから、二回目の流行で、サイトカインストームを起こす感染者が多く出たのだろうと、私は推測しています。

今は?


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ツイッターの画像 その55


重症にならない為に

最終的には、世界の人口の6割から8割の人が感染する(と、AIは予想しています)。

感染しても、死んだり、重い後遺症が残らないのであればラッキーなのだ

と考えた方がいいです。

そして、何度も書いていますが、若い人や子供でも感染すれば重症になる可能性があります。なぜなら、知らないうちに一度目の「感染」を済ませていて、実質、それが、「二度目の感染」なのかもしれないからです。

だからこそ、一度目の感染を防ぐ事、つまり、感染しないことが重要なのです。


家族に感染者が出れば、必ず全員が感染します。

テレビでは、医師が「家族で介護する方法」などを紹介していますが、信用してはいけません。感染予防の教育を受けた医療従事者ですら、感染してしまうのです。原因は防護服やマスクが足りないからです。

【武漢の新型コロナウイルス専門病院では、陰圧式の病室で勤務した医師や看護師は、病院から外へ出る為には7工程の作業をクリアしなければなりません。タイベックススーツや手袋、マスク、全てを、7回も脱いだり着たりさせられます。それくらいやらないと、感染が防げないのです】

一般家庭で同じ事はできませんから、100%、家庭内感染します

それに、感染がわかった時点で、既に誰かにうつしているかもしれません。それから予防策を講じても、遅いのです。

確信を持って書くのは、数年前に父が伝染性の皮膚病に罹り、家族にうつったからです。どんなに注意をしても、同じ屋根の下で暮らしている以上、感染は防げません。



私が実践している事

私は、外にはゾンビがいる、と思って生活しています。

ゾンビ

外へいかなけれなならない時は、他人と同じ空間を共有しないように、車か自転車です。家族以外の誰かと一緒には出かけません。

大切な物は自宅へ置き、私物は職場へ置きません。

習い事、外食、お付き合いも止めました。

新型コロナウイルスを軽く考えている人と会えば、その方から感染させられるかもしれません。何しろ、巷には、無症状な感染者が万人単位でいるのですから。ゾンビのようにね。

買い物するにも、意識が高い店へ行きます。お店の人とのご挨拶や支払で感染させられたら困るからです。


家の中では、「自分が感染したかもしれない」と想定して生活しています。そうすれば、万が一、感染しても家族への被害は最小限にできます。

体調が変だなと感じた時には、家の中でもマスクを付けて過ごします。風邪症状じゃなく、頭痛、肩こり、下痢気味、でも付けます。寝る間も付けます。そして、なるべく家族と離れて過ごします。

また、家族に感染者が出た時を想定して、隔離する場所を考えています。

我が家ではリビングの先の和室が「隔離部屋」にするつもりですが、洗面所が共有なのが難点です。本当に隔離するとなれば、外のテラスの水道を使ってもらい、非常用のトイレを置こうかなあ、と思っています。そうならないことを願っていますが・・・。


① 外は汚染、屋内は非汚染、玄関を「不潔ゾーン」として、家の中にウイルスを持ち込ませない。

・ 仕事から帰った人は、そのままお風呂かシャワー。

・ 入浴しない時は、最低限、手と顔は洗う。

・ 上着は毎日洗うか、もしくは、除菌スプレーして一日放置する。

・ 靴も除菌スプレーする。

・ 宅配便は手に取らず、除菌後、マスクを付けて開ける。

② 各部屋に空気清浄器を置く。フィルターは小まめに換える。

③ 食事は時差で取る。食卓に座るのは、原則一人だけ。

④ 料理は大皿に盛らない。

⑤ 食器は必ず洗剤で洗い、食洗機があれば高温で除菌する。

⑥ 家族がよく触る、ドアノブ、テレビのリモコン、冷蔵庫のドアなどはアルコールで拭く。


終焉

↑ これは、過去に発生した軽度~中度の弱毒型の新型インフルエンザを参考に試算されたものです。ご一読ください。


先の、スペイン風邪で引用したのは、内閣官房ホームページに載っていたものです。執筆者は、防衛医科大学校病院副院長(兼)感染症・呼吸器内科 教授の川名明彦氏です。

私が、たくさんある資料の中から、これを選んだ意味をわかってくださるでしょうか?

もっと、ストレートに伝える国があります。

先日、カナダのトルドー首相夫人が、新型コロナウイルスに感染したとニュースになりました。その直後、カナダの連邦政府は重大な声明を発しています。

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武漢では、再び病人が激増しています。新型コロナウイルスに感染したのか、変異した武漢ウイルスに感染したのか、或いは別のウイルスに感染したのか、全くわかりません。武漢が再び封鎖されてしまったからです。暴動が起きたようですが、詳細はわかりません。



もちろん、世界には素晴らしい指導者もいます。

ニュージーランドのアンダーソン首相は、3月23日に警戒を最高のレベル4に引き上げました。インフラや食品など、最低限の産業を除き、全ての産業を停止させました。しかし、暴動などは起きていません。アンダーソン首相の心のこもった演説が、国民に届いているからです。

「食料品店やスーパーは閉じません。だから、買い占めしないでください。絶対にあなた方を守るから、大切な人と一緒に家に居てください」

↓ こちらは、N.Z.にお住まいの日本人の方の記事です。アンダーソン首相の演説や新型コロナウイルスに対する政策が書かれています。是非、ご一読ください。


私は、このパンデミックが終息した時には、世界は全く変わっているだろうと思います。素晴らしい世界になるのか、或いは、世界が闇に埋もれるのかわかりませんが・・。

わかるのは、私達が、20世紀型社会システムの終焉に立っているということだけです。生き残って、次の世界を見届けたいと思います。

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終わり



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