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不定期日記。2023-02-28

 現在のアパートに住み始めて9年目。アパート暮らしでは色々な音が聞こえる。

 前にここでも書いたが、私の部屋は1F、以前は上に耳の聞こえない人が住んでいた。これは音の面については、気を使わずに済んで楽であった。
 そして去年、2階には外国人の女の子が引っ越して来た。当初はお菓子を持って挨拶に来るなど、今どき日本人でもやらないようなことをしてきたので「ええ子やなあ」とほのぼのしたのが今や遠い思い出、今は男と同棲している。いや同棲はいい。素敵じゃないかと讃えたい気持ちもある。あるのだが、その男が一日中部屋にいてずっと歌い続けている。一日中部屋にいると言うことはまず無職の可能性が高い。このヒモ野郎が。いや偏見か。

 さて当方、音楽がとても好きで、時折ギターアンプの電源を入れてエレキを爪弾くことなどもある。なので比較的、音に関しては寛容な方ではある。しかし2Fから聴こえてくるその歌、というか歌なのか?よくわからぬがお経、チャントのような感じで大変困惑している。
 喩えて言えば、原住民が狩りに向かう際に皆で歌うような。えいえーや、はっ!みたいな、ラップともなんとも形容し難いフレーズを延々繰り返す。そして時々熱が高じると足を踏み鳴らす。2階で足を踏み鳴らされると、天井全体がグッと下がる事によるものか、部屋の空気そのものが下方に圧縮され、音というのは空気を介して伝わるものなので一瞬耳の周りが真空状態というかソニックブームというか、何も聞こえなくなる状態になり、これについてはとても不快だ。
 そしてお経ラップの繰り返しパターンに飽きると、時折高音部のメロディが繰り出されるのだがこれがまるで民謡のフレーズのようである。よーそろーおー。この原住民チャント→民謡フレーズが延々リピートされる。チャントそして民謡ともに、構成音は三音くらいである。殆どがファファファファレレレレドドドド、ドドドドミ、みたいなパターンである。音楽好きの私とて、いや音楽好きの私だからこそ、何とも言えない気持ちになる。ヒモ男を住まわせてる彼女も、アバタもエクボとは言ったものの、これを一日中聞かされて、これでいいのか。余計なお世話だが。いいのかそれで。

 次に隣人からの音である。最近洗濯機を導入したらしく、毎日ではないが運転音が聞こえてくるようになった。それはいいのだが回す時間が必ず夜なのである。しかも洗濯機が壁に当たっているらしく、夜の1時くらいに脱水が始まると壁からコココココココと図体のデカいキツツキのような音が鳴り始める。こんな音が鳴っていたら私は勿論、その部屋にいる当人も不快だと思うのだが、なんというかそういうことに無頓着な人間というのはいるもので、隣もそういうタイプなのであろう。

 しかしこれらに、あまり声を大にして文句も言えないのが、当方イビキが凄いのである。当然私自身は寝ているからその凄さの程はわからないが、居合わせた人に言わせると我慢ならないらしい。なので、寝ている間に同じ苦痛を2階や隣に味わわせているかも、と思うとそこまで強い文句も言えない。

 とはいえ、なんだかんだ言ってこの程度であればこっちも気楽でよいかな、とは思っている。たまに真空管アンプのボリュームを上げつつ音楽を聴いても文句は言わないで欲しい。
 でも案外、人って自分を棚に上げて他人には文句言う生き物ですからね。今日の私も言ってみたらそんなもんか。

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