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『相棒』シーズン21-5「眠る爆弾」/世文見聞録55

「世文見聞録」シーズン2。今週も川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。

○『相棒シーズン21』第5話(ネタバレ注意!)

川口世文:若手の脚本家が二人つづいたあとはベテランの登場。前回が比較的“やわらかい”タッチの作品だったのに対して、今回は社会批判を含んだ“シリアス”な展開になっている。

木暮林太郎:実に“振れ幅”が広いなあ……「眠る爆弾」ってサブタイトルにもきちんと意味があったし。

川口:最初に小さな爆弾を爆発させて、爆弾はもう一つあると犯行声明をする。それが実は「クラッシュ・シンドローム」であることが中盤でわかる。

木暮:復讐方法として意味があったわけだけど、実際にどの程度まで狙った効果が出るのかはよくわからない。

川口:まあ、安易に真似されても困るからね。

木暮:つくづく薫ちゃんが“バカ”なことが重要だとわかったよ。わからないことを素直に教えてくれって視聴者に代わっていってくれる──最大級の誉め言葉だぞ。

川口:本来の“ワトソン役”ね。ほかの“相棒”たちもその役割を果たしていたけど、亀山の視点──というか知識レベル?──がいちばん視聴者に近いんだろうな。

木暮:一方で、事件のきっかけとなる“実験中の事故”の犯人が誰だったのかは、消去法でおれにもわかった。

川口:主要な関係者が三人しかいないからな(笑)。むしろ今回は犯人が事故を起こした理由のほうが重要だった。

木暮:ベテラン脚本家の語り口って感じだな。研究テーマの内容がもう少し詳しく説明されていると、研究費の予算不足の深刻さがもっと浮き彫りになっただろうね。

川口:それは欲張りすぎだ。

木暮:それと当然かもしれないけど、亀山は“警察バッヂ”を持っていなかったな。嘱託職員の身分証明書ってどんなものなんだろう?

川口:取調室にも普通に入っていっちゃうし、“顔パス”だけで十分なんだろう──何しろ“レジェンド”だから。


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