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『相棒』シーズン21-6「笑う死体」/世文見聞録56

「世文見聞録」シーズン2。今週も川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。

○『相棒シーズン21』第6話(ネタバレ注意!)

川口世文:元漫才コンビをネタにした話であるせいか、右京と亀山コンビが持っている根本的な“おかしさ”があらためて浮き彫りになった気がするな。

木暮林太郎:決して明るい話ではないんだけど、どこかコメディなんだよ。その理由は、やっぱり薫ちゃんの変わり身の早さにあるんじゃないか? 下手に出たり、怒ったり、“頭と体”だけじゃなくて、“理性と感情”、“変人と世渡り上手”といった感じで、本来一人の人格が使い分けているものを右京さんと二人で分担している。

川口:“出戻り”だからというわけじゃないだろうけど、何とも献身的だったもんな。その分、右京の変人ぶりが際立ってくる。

木暮:そもそも右京さんは“出オチ”で犯人の目星がついていたわけだろ? それを視聴者から隠す役割さえも担っていたんじゃないか?

川口:確かに右京は「300万円」の行方さえ確認できればよかった。それを調べる過程で真犯人も“消去法”でわかってくる。

木暮:でも、被害者が“笑っていた”理由はわからなかっただろ?

川口:「ヨネクラシステム」?──あの看板はセットなのかCGなのかわからないけど、さりげなくてよかった。ヒントはフェアに出してますよっていう感じになった。

木暮:「笑う死体」というのが単なる話のオチだけじゃなくて、犯人を特定する手掛かりになっているのもいい。

川口:露骨に迷惑な顔をする千葉県警に対して、刑事部長も捜一トリオも結果的に特命係を“応援”する展開も悪くなかった。

木暮:それにしても美和子は完全に〈こてまり〉に落ち着いてしまうのかな? 珍しく“まともそうな料理”の盛り付けをしていたぞ(笑)


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