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SDSノート_15 ondesign「アーティストトーク5」

こんにちは。ソーシャルダイブ・スタディーズ(以下 SDS)、コーディネーターの工藤大貴です。今回はアーティストトーク第5弾のレポートです。前回までのSDSについては下記をご覧ください▼
第15回レクチャーとなる8月11日(水)のアーティストトークでは、本芸術祭の会場計画やプロジェクトサイトのプランニングなどを担当された「オンデザインパートナーズ」から一色ヒロタカさんに登壇いただきました。
*8月7日に実施されたナカムラクニオさんレクチャーのnoteは少々お待ちください。

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▲一色ヒロタカさん

一色さんはご自身の建築事務所においても、街や自然などの身のまわりの社会へ変化を生みだす企画を多数実施されています。今回は、コロナ禍であまりに多くのイレギュラーと立ち向かってきた東京ビエンナーレの本番に至るまでをお話しいただきました。偶然や社会的要請や不可抗力が溢れるなかでいかに制作物や企画をゴールへ持っていくか、という着地のデザインについて参加者も聞き入りました。それでは今回もSDSメンバーにその様子をレポートしてもらいます。それではぜひご覧ください▼


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SDSメンバー山本菜津希です。現在都内の女子大学へ通う大学4年生です。昨年の渡航中止となり空いてしまった休学期間、せっかくなら今しかできない様々な経験を積もうとチラシ配りから法人のデータ入力業務までやらせて頂き「経験は宝だ!」と気が付きました。

大学関係の縁あってこちらのSDSを知り、今まで経験のない深いアートの世界に参加させていただいています。

今回は、今までクローズアップしてきたアーティストの方々個人や作品を繋ぐストーリーとルートへの思い、ビエンナーレそのもののお話を余すことなくお聞きしました。そのお話の中で特に印象に残った3点についてお話します。

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1、「建築家ならではの視野」
デザインだけでなく実用性も重視する。家を建てるだけでなく、過ごす人々の空間をデザインする。ジャンルを横断する運営マネジメントから研究、災害対策まで行っていると知り、私は快適に生活を送るうちにいくつのデザインを通り過ぎていたのだろうともったいなく思いました。オリンピックの開閉会式を建築家がデザインしたら面白いのではないか。これにはいつの間にか首を大きく縦に振っておりいつか見たい景色だと思いました。

2、「ツールがアートに追いついていない」
こんなにも技術が発展している現代でなお、アートの方が先を行くのかと驚きでした。今回はさらに環境により実現が出来なかったものも多く、何とか別の形で出来ないかと隠れた可能性を模索しコロナ禍における芸術祭が可能かと研究の面も含んだものとなりました。祭りの役割とはなにか。アートと関わることで辞書に載っていない意味合いも含むことになり、アートとは未知数であると実感した瞬間です。

3、「何とか形にするを許さない風土」
決め事内で綺麗にまとめる力があるにもかかわらずそれを許さない。トライ&エラーを繰り返す。芸術祭の強度はまさに関わった方々の思いと行動によるものと知りました。

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私自身まだ学生ですが、期限があるから、費用が決められているから、などと理由をつけ表面を繕った結果に終わらせた過去を振り返りました。自分で限界を決めるのではなく、妥協は許されないという強度を持ちこれから生活すると考えを改めたお話でした。

第15回レクチャーの記録はここまでとなります。それでは、またSDSノートにてお会いしましょう。

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