TB REPORT:【大丸有南コース】自然と世界、過去と未来にダイブする/アートライティングスクール1期生佐藤久美
丸の内を中心とする大丸有エリアを巡ります。大丸有のエリアは思ったよりも広いので、休憩を挟んで何回かにわけて巡るとよいでしょう。私は南北にわけて1日で巡りました。
東京ビエンナーレのインフォメーションセンターではパスポート購入ができ、有料AR作品用のシリアルナンバーを発行してもらえます。シリアルナンバーは会期終了まで使えるのでなくさないようにしましょう。また、AR作品が多い大丸有エリアを巡る際には、パスポートが必要になるのですぐ取り出せるようにしておくことをおすすめします。
有楽町インフォメーションセンターを出て丸の内仲通りを左へ、CADANギャラリーを左に見ながら進んで信号を渡ります。JRの高架下のお店に沿って数分歩くと、日比谷OKUROJIの入口に到着、2つの作品を目指します。
村山修二郎「動く土 動く植物」
D17「動く土 動く植物」村山修二郎では、締め切った展示室に入ると草のにおいに包まれます。草で描かれた「緑画(りょくが)」が壁一面に展示され、冷たい空気も心地よくしばし立ち尽くしてしまいます。動く鉢のプロジェクトを知らなくてもOKUROJIのモダンな雰囲気とマッチする空間を楽しめますが、植物を介したコミュニティを村山さんは作りたかったとのこと、プロジェクトも後でチェックしようと決めました。
村山修二郎「動く土 動く植物」
会期:7/10-9/5
住所:東京都千代田区内幸町1-7-1
時間:11:00〜19:00
ソーシャルダイブ海外作家展示
村山さんの展示室の右は反対に扉を解放したスペースで、K31 ソーシャルダイブ海外作家映像の上映をしていました。来日できなくなったソーシャルダイブ海外作家の作品を紹介しており、落ち着いて椅子に座って映像作品を鑑賞できることがまず嬉しい空間です。
「Tokyo Biennale 2020 SOCIAL DIVE Artist-in Residence Projects 映像展示」
会期:7/10-9/5
住所:東京都千代田区内幸町1-7-1
時間:11:00-19:00
太湯雅晴 「The Monument for The Bright future Tokyo /2021 」
来た道を戻って、数寄屋橋公園に向かいます。公園の奥の、D04太湯雅晴 「The Monument for The Bright future Tokyo /2021 」は遠くからでもすぐにわかりました。もともと公園にある岡本太郎作の像に、「明るい未来」の文字がパイプの足場で組まれています。1970年の大阪万博会場にもある岡本太郎の像は昭和の高度成長を連想させます。そこに原子力を謳う文字がサビた足場で重ねられた作品は、見る人の世代によって感じ方が違うのだろうなあと思いました。
太湯雅晴「The Monument for The Bright Future TOKYO / 2021」
会期:7/10-9/5
住所:東京都中央区銀座5-1−1 数寄屋橋公園
時間:終日公開
遠山正道 「Spinout Hours ~弾き出された2時間と、そのいくつか~」
銀座駅に向かって歩くと、中央通り と 晴海通り の交わる 銀座四丁目交差点 に面した三愛ドリームセンターに着きます。エレベーターで9階に上がると、D03 遠山正道 「Spinout Hours ~弾き出された2時間と、そのいくつか~」の大きな時計が迎えてくれます。作品名のように2時間足りず10までしか目盛りがない時計です。ここで、QRコードを読み込みARを体験しましたが、古いスマホでは起動に時間がかかりました。また、おそらく作り手が意図しない見え方をしていたようです。
ドーナツ型の展示室を時計回りに進むと、ピンク、青、白の3色のタイムマシーンがあります。乗ってみると好きな未来に旅できるOTM、On The Time Machineという作品ですが、「乗るとどうなるんですか?」と聞いている鑑賞者が意外と多く、「心で自分の行きたい未来に行くんだよ」とつぶやきながら自分もOTMに乗りました。心の中の未来だけでなく、銀座4丁目9階からの眺めは作品を彩るいつもとは違った風景でした。
遠山正道 三愛ドリームセンター
「Spinout Hours ~弾き出された2時間と、そのいくつか~」
会期:7/10-9/5
住所:東京都中央区銀座5-7-2
時間:12:00〜19:00 日・月・祝休 ※8/12〜14休
さとう・くみ/東京ビエンナーレ2020/2021のプロジェクト「アートライティングスクール」1期生。細く長く国内外でモノを作ったり、自己理解・他者理解を深めるセッションをしたりしています。
アートライティングスクールのnote記事はこちら
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