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ここにいた意味はきっと後からついてくる【Recruit Blog 2023 #8】TR 宮澤真王

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!
これから大学時代を過ごすに当たって本当に多くの選択肢があると思いますが、その中でWARRIORSを選んで3年を過ごした私の体験について話させてください。少しでもご参考にしていただけたら幸いです。

自分がWARRIORSの部員であると自覚するのは、意外にもWARRIORSを外から見たときだ。たとえば授業と部活が重なり、授業後に遅刻して部活に向かうとき。部室からグラウンドに向かう道中に響き渡る選手、スタッフの声。この後この中に入っていくと、当たり前のように自分を受け入れてくれるのだ、と考えるととても不思議で恵まれている、と思う。

4年生になって、「WARRIORSに入って良かったことは何か」と尋ねられる機会が増えた。その度に考えるが、一番はやはりこの環境を得られたことだと思う。自分の顔と名前、役割を引退した先輩も含めると200人近くの人が知ってくれていて、会った瞬間に声を掛け合える。そして何より日本一という目標の共有ができている、というこの環境だ。今思うと、大学入学前までは割と自分の世界で完結していた。成功も失敗も自分のもので、独り占めする。誰かの成功を本当に自分ごととして、肌で感じて喜び感謝する、という経験は知らなかった。そしてそのときの感情が、自分自身の成功のときよりもよほど長く後を引いて心に残るということも。下級生のとき、自分は毎日なんのために部活にいるのだろう、とよく考えていた。部活の日々は決して楽しい気持ちだけの連続ではない。しかし大学時代にできることの星の数ほどの選択肢の中から、WARRIORSを選んで時間をかけているのだ。WARRIORSに入っていない、平行世界の自分を想像することもままあった。

そんな中、3年生の最初の方まで、一つの習慣があった。部室から御殿下グラウンドまで向かう道の途中に自動販売機が並ぶスペースがあるのだが、そこのガラス窓に映る自分の姿を、通り過ぎながら眺めるのだ。ガラスに映った自分の姿を見て、4年生になったときの自分の姿を想像する。4年生の自分は今よりずっと大人びているのだろうか。今の自分を幼かった、と笑い飛ばすことができるのだろうか。。。いつの間にかその習慣はなくなっていて、ほんのついこの間ふと思い出した。4年生になった今、ガラス窓に映る自分を見ても、昔のようにすがるような気持ちにはならない。ただ2つの景色を思い出す。初めて同期がショルダーとヘルメットを身に着けたときのこと。それから、自分は一生立つことがないと思っていた東京ドームのグラウンドに立って見た、同期QBがTDランを決めて残り19秒で逆転勝利した、あの景色だ。

私の代はちょうど入学のタイミングがコロナ第一波と重なり、ほとんど対面での新歓ができなかったために人数が少ない。入部後初めて対面で活動できたのは7月の末だった。待ちに待った対面の練習。そこから練習に練習を重ねた結果の、初の同期の晴れ姿。それが一つ目の景色だ。人数が少なくごく小規模で、ささやかなイベントだったが、あのときの感慨を私は忘れられない。
二つ目の景色は、自分の人生で最も嬉しかった瞬間かもしれない。あのときの会場の歓声と胸の高鳴りを何度再現したことだろう。

これらの二つの景色が今の自分を支えている。これからの人生でもきっと度々蘇るだろう。4年生にして初めて、ここにいる自分以外想像できなくなった。自分がここにいた意味はきっと後からついてくる。今はただこの環境の中で一歩一歩踏み出していたいと思う。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
改めて、本当にご入学おめでとうございます!これからのかけがえのない大学生活、どうぞ目一杯楽しんでください!!(新4年 TR 宮澤真王)

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