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自分の努力を信じられて、自分の成長を楽しみにできる。WARRIORS2021TR水野加菜

Mar 24, 2019-by東京大学運動会アメリカンフットボール部


ちょうど1年前のこの頃、私には運動部に所属するという選択肢はなかった。今まで縛られていた上下関係から逃れ、好きなことだけをして自由にのびのびと過ごす。旅行も留学もいつだってできる。そして何の責任も負うことはない。そんな大学生活を謳歌することだけを考えていた。
それなのに何故私は今WARRIORSに所属し、こうして新入生に向けてメッセージを書いているのか。それは、大学生活をただのモラトリアムで終わらせなかった4月の自分に感謝し、今同じ選択をしようとしている、あるいは少しでも興味を持ってくれているあなた方を応援したいからだ。
とは言え、私は決して強い意志を持ってWARRIORSを選んだわけではなかった。トレーナーってちょっと面白そうかも。どうせトレーナーをやるなら、一番環境が整ったところでやりたい。じゃあ、WARRIORSに入ってみるか。そんなものだ。もちろん自由な生活に対する未練はあったし、あまりにも規模が大きくて躊躇もしたし、他にも懸念事項はたくさんあったが、結局は興味を捨てられずに入部を決めた。
実際に入部してみると、やはり楽しいばかりではなかった。特に、今までに経験したことのないスタッフという役割に対しての戸惑いが大きかった。初めて人のサポートに回って、その辛さを知った。私たちのやっていることで、何一つとして選手のためにならないことはないのだ。何で自分のためではないことに対してこんなに力を注がなければならないのか、と思うことも一度や二度ではなかった。
でも、自分の同期や先輩達を見て、支えるという行為は単なる自己犠牲ではないと学んだ。むしろその反対、自分を成長させる機会を与えてくれるものなのだと気づかされた。自分を殺して、なんて言葉はWARRIORSのスタッフには似合わない。私の周りにいる人たちは、自分の仕事に誇りを持っているし、より良い仕事をするために努力と試行錯誤を重ねている。彼ら、彼女らがいなければWARRIORSは間違いなく成り立たない。それほどに存在感を持つ人ばかりだ。
当然、成長の過程には苦悩が伴う。自分の至らなさに落ち込むことは多かった。要領は悪い、気は利かない、能動的に動けない、言われたことさえ満足にできない。そんな自分を恥ずかしいと思ったし、何より欠点に気付きながら何も行動を起こせない自分に失望した。
しかし、何度も自分を否定して悩む中で、変われたことがたくさんあった。大きな声を出すことが苦手だった私が、部員の前でアップを仕切れるようになった。人に話しかけることが苦手だった私が、「調子どう?」と声をかけられるようになった。一人ひとりの信頼を得るために、日々努力しようと思えるようになった。そして、自分の変化が周りの人に認められた時、嬉しさとともに少し自分を認めてあげられるようになった。
きっとこれからも、悩むたびに努力して、何かを身につけることができると思う。私が想像していたお気楽な大学生活とはかけ離れた生活を送っているが、自分の努力を信じられて、自分の成長を楽しみにできる。そんな生活の方が私は好きだ。
「ただの東大生で終わるな」
「君の本気で日本を変えろ」
これは、去年と今年の新歓キャッチコピーだ。
楽しいばかりの大学生活もいい。多くの東大生がそっちを選ぶだろう。しかし、ここであえて努力を必要とする環境に自分を置いてみるのはどうだろうか。本気で日本一を狙って、日本を、そして何より自分を変えてみたい。そのやる気を受け止めてくれる場がWARRIORSであると、私は思う。 ちょうど1年前のこの頃、私には運動部に所属するという選択肢はなかった。今まで縛られていた上下関係から逃れ、好きなことだけをして自由にのびのびと過ごす。旅行も留学もいつだってできる。そして何の責任も負うことはない。そんな大学生活を謳歌することだけを考えていた。
それなのになぜ私は今WARRIORSに所属し、こうして新入生に向けてメッセージを書いているのか。それは、大学生活をただのモラトリアムで終わらせなかった4月の自分に感謝し、今同じ選択をしようとしている、あるいは少しでも興味を持ってくれているあなた方を応援したいからだ。
とは言え、私は決して強い意志を持ってWARRIORSを選んだわけではなかった。トレーナーってちょっと面白そうかも。どうせトレーナーをやるなら、一番環境が整ったところでやりたい。じゃあ、WARRIORSに入ってみるか。そんなものだ。もちろん自由な生活に対する未練はあったし、あまりにも規模が大きくて躊躇もしたし、他にも懸念事項はたくさんあったが、結局は興味を捨てられずに入部を決めた。
実際に入部してみると、やはり楽しいばかりではなかった。特に、今までに経験したことのないスタッフという役割に対しての戸惑いが大きかった。初めて人のサポートに回って、その辛さを知った。私たちのやっていることで、何一つとして選手のためにならないことはないのだ。何で自分のためではないことに対してこんなに力を注がなければならないのか、と思うことも一度や二度ではなかった。
でも、自分の同期や先輩達を見て、支えるという行為は単なる自己犠牲ではないと学んだ。むしろその反対、自分を成長させる機会を与えてくれるものなのだと気づかされた。自分を殺して、なんて言葉はWARRIORSのスタッフには似合わない。私の周りにいる人たちは、自分の仕事に誇りを持っているし、より良い仕事をするために努力と試行錯誤を重ねている。彼ら、彼女らがいなければWARRIORSは間違いなく成り立たない。それほどに存在感を持つ人ばかりだ。
当然、成長の過程には苦悩が伴う。自分の至らなさに落ち込むことは多かった。要領は悪い、気は利かない、能動的に動けない、言われたことさえ満足にできない。そんな自分を恥ずかしいと思ったし、何より欠点に気付きながら何も行動を起こせない自分に失望した。
しかし、何度も自分を否定して悩む中で、変われたことがたくさんあった。大きな声を出すことが苦手だった私が、部員の前でアップを仕切れるようになった。人に話しかけることが苦手だった私が、「調子どう?」と声をかけられるようになった。一人一人の信頼を得るために、日々努力しようと思えるようになった。そして、自分の変化が周りの人に認められた時、嬉しさとともに少し自分を認めてあげられるようになった。
きっとこれからも、悩むたびに努力して、何かを身につけることができると思う。私が想像していたお気楽な大学生活とはかけ離れた生活を送っているが、自分の努力を信じられて、自分の成長を楽しみにできる。そんな生活の方が私は好きだ。
「ただの東大生で終わるな」
「君の本気で日本を変えろ」
これは、去年と今年の新歓キャッチコピーだ。
楽しいばかりの大学生活もいい。多くの東大生がそっちを選ぶだろう。しかし、ここであえて努力を必要とする環境に自分を置いてみるのはどうだろうか。本気で日本一を狙って、日本を、そして何より自分を変えてみたい。そのやる気を受け止めてくれる場がWARRIORSであると、私は思う。

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