モノクロと白黒の違いがわかりますか?
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
みなさんは、モノクロと白黒の違いを正しく理解しているでしょうか。
なんとなく同じような意味で使っていたり、「カラー」の対比としてあやふやな使用法が見受けられます。
もし、少し時間がありましたら、しばらくお付き合い頂けますと嬉しいです。
さて「モノクロ」と「白黒」ですが、単語の意味から見てみましょう。
モノクロは英語の「Monochrome」(モノクローム)が略されて使われています。
オーディオのステレオに対して、立体的でない単一の音で再生することを「モノラル」と言いますが、「mono」には単一のという意味が含まれます。
ですので、モノクロとは単一の色という意味になりますが、そのひとつの色が必ずしも黒である必要はありません。
ちなみにセピア調と言われる表現は、黒ではなく薄い茶系の色が使われます。
一方の白黒は、文字通り白と黒で構成されていることを示します。
写真の場合は、純粋に黒と白だけで構成するとベッタリした印象の画になってしましますので、一般的には「スクリーントーン」などと呼ばれる、黒と白の二色でありながら黒の隙間などを調整することで中間色(灰色)を表現する技法が使われます。
話を戻しますと、白黒は、黒を基本とするモノクロの一種だということです。
しかし、ここまでモノクロと白黒について見てきましたが、実はもうひとつ「グレースケール」という表現方法があります。
写真での表現として、カラーに対してのモノクロがよく使われますが、実際には「グレースケール」のことを指すことが多い気がします。
グレースケールは、デジタルで処理する場合は、白と黒の間を254の階調でグレーを表現します。
254通りの薄いグレー・濃いグレーに、白と黒の2色を足して合計256色で表現される白と黒と灰色の写真がグレースケールですが、一般的にモノクロと言われます。
グレースケールと、その上の白黒2色刷りでは、見ていただいてもお分かりのように、灰色の表現の幅が大きく異なります。
ただ話がややこしくなるので、世間一般の言い方に合わせて便宜上「モノクロ」や「白黒」を使いわけできればいいと思います。
上はグレースケールからコントラスト強めにレタッチした写真で、下は、コントラスト弱めにレタッチした写真です。
グレーの濃淡を調整することで、ここまで雰囲気が変わります。自分好みのテイストを探すといいでしょう。
最後に、この記事に辿り着いたあなたは、カメラや写真に興味がある方だと思いますので、注意しなければならないことがあります。
それは写真をプリントするときです。単純にモノクロと言うと、単色刷りになってしまう恐れがあります。単色なのでベタな白黒です。
モノクロの意味合いが、話す相手によって違う場合があるので、使い分ける必要があります。
それには、自分なりに「モノクロ」「白黒」「グレースケール」の違いを明確にしておいた方が良いなと思う今日この頃です。
またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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