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都民が事業を提案する仕組み=都民提案!事業化された方へインタビューしました。

こんにちは!「日常の気付きを事業にする!」都民提案担当です。

都民提案のインタビュー企画、第5回をお送りします。
ご登場いただくのは、ご提案いただいた伊藤 沙季(いとう さき)さんと、都立目黒高校教諭 田中 啓太(たなか けいた)先生です。


都市のリノベーションを進め、魅了向上を

伊藤さんは、「空き家活用支援事業」を提案してくれました。この事業は、空き家を有効活用と増加の抑制に向けて、都市のリノベーションを進めることで、都市の魅力向上を図っていく事業です。
伊藤さんの通われている都立目黒高校では、田中先生のもと、「情報」の授業で、都民提案制度を取り扱っているとのこと。我々も授業に参加させていただきつつ、伊藤さんからお話を伺わせていただきました。

<ご提案いただいた事業の概要(東京都作成)>

「情報」の授業で都民提案と出会う

―今回、東京都の「都民提案」にご提案いただきましたが、提案のきっかけは何だったのでしょうか?

伊藤さん:高校の情報の授業で、取り組んでいたことがきっかけです。授業を受ける中で、高校生の自分たちが、東京都に何かを提案をして、色々と変えていってもいいんだっていうところから始まりました。

―提案に当たって苦労されたことはありますか?

伊藤さん:今まで、東京都についての課題だったり、そういうことを考える機会があまりなかったので、「東京都の課題って何だろう?」というところを考えるというのが、難しかったです。

「どんより」を賑わいに変える!

―その中で、空き家の課題に注目したのはなぜですか?

伊藤さん:私の親族の家が空き家となってしまう出来事があり、それを機に空き家の問題について考え始めました。また、通学路の途中にも空き家があり、そこだけ「どんより」した雰囲気が出ていたりして、日常的に気になっていたんです。私はカフェ巡りが好きで、よくお母さんと一緒に行っているのですが、空き家が、そうした賑わいのある場所になったらいいなと。

―今年度から事業がスタートしますが、どういう風に進んでいったらいいなと思いますか?

伊藤さん:できるだけ空き家の「どんより」が少なくなって、若い人が増えて、イキイキと、賑わいが増えたら嬉しいです。実際に私の提案で変わった空き家を見に行ってみたいです!

<インタビューの様子@都立目黒高校> (提案者の伊藤さんと田中先生)

提案・受賞したからこその変化

―今回「都民提案」への応募や事業化、表彰式への参加などを通じて、これまでと心境の変化はありましたか?

伊藤さん:やっぱり一番の心境の変化としては、街の様子を、問題意識をもってよく見るようになったことだと思います。今までは、普通の景色として映っていたものが、「ここをこうしたらこうなるんじゃない?」みたいな感じの視点でも見るようになったと思います。そういうのは変化かなって。

―うんうん。(感心する一同)

伊藤さん:また、家族や友人にも喜んでもらえたり、「すごい!」とほめてもらえました。ちなみに、表彰式の際の小池知事との記念写真は、家族・親戚の中で直ぐに共有されました(笑)普段、小池知事と写真を撮れる機会なんて、なかなかないですし。

<都知事から感謝状を贈呈される様子(令和6年2月)>

―生徒さんのこういう発言をお聞きになって先生はどう思われますか?

田中先生
:私自身、以前職員提案に応募・受賞したことがきっかけで、「自分で課題を取り上げて、解決策を提案し、変えていけるんだ。」ということを、生徒にも伝えたくて、授業を始めました。

なので、実際に生徒がそういう風に考えてくれていて、率直に嬉しいです。最初は、慣れないことも多かったんですが、続けていくと、提案・受賞した先輩が校内にいるようになり、それを見て自分でもチャレンジすれば、うまくいくかもしれないって思って提案してくれる生徒も増えてきたように感じます。

そういった生徒の想いを伝えられる場、形にできる場になっている、この提案制度はすごくいい制度だなと思います。最近では、他の高校からも、どういう風に取り組んでいるのかを聞かれることも増えてきました。

ブレイクタイム☕

―今、高校二年生で、「青春のど真ん中!」という感じで、一番楽しい時期だと思いますが、例えば、高校卒業後にどういう風になりたいなどありましたら、教えてください。

伊藤さん:まだ迷っていますが、一つは、児童心理士になるために、心理学を学んでみたいと思っています。小学生の頃に、心理カウンセラーの方にすごく親身にお話を聞いてもらったことがあって、私もこどもたちにとって、そういう存在になれたら嬉しいなと思っています。

―うんうん。(自分の原体験からこうなりたい姿を話す伊藤さんにまた
 もや感心する一同)

自分の気持ちを積極的に出してみる!

―最後に、今提案するか迷っている同世代の皆さんに一言お願いします。

伊藤さん:そうですね…。少なからず、自分の家から学校までの道の中で気になる部分とか、「ここってどうしてこうなんだろう?」っていう場所とかが、それぞれ絶対あると思うんです。それに蓋をしてしまうよりは、やっぱり一回出してみて、それを都庁の人に見てもらった方が絶対今後のためになるかなって思います。そうすることで、「自分が問題を解決する!変える!」っていう意識が強くなったりもすると思うので。自分で見えているもの、見えてきたものを言葉にして、行動できるかが分岐点。是非、積極的に思ったこと考えたことを提案制度などで伝えてみたらいいと思います!

―事業提案というと、何か難しく、壮大な提案をしないといけないんだという風に考えらえる方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちも、日常の中で、気付いた点やアイデアを率直に都庁に伝えてほしい、みんなで東京をよくしていきたいなと思っています!
 
―ありがとうございました!
 伊藤さんの今後のご活躍をお祈りしています!

<インタビュー後の様子@都立目黒高校> (提案者の伊藤さんと田中先生)

都では、今年度も「都民による事業提案制度」を実施中です。
応募は5/31まで受付中です。
詳細は以下のページをご覧ください。ご応募お待ちしています!