iCDC(東京都公式)
都立・公社病院の外来を受診した後遺症患者の症例分析
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

都立・公社病院の外来を受診した後遺症患者の症例分析

iCDC(東京都公式)

こんにちは。東京iCDC事務局です。

 東京iCDC後遺症タスクフォースにおいて、コロナの罹患後の症状、いわゆる後遺症について、都立・公社病院のコロナ後遺症相談窓口から自院の外来受診につながった症例など、都立・公社病院の外来を受診した後遺症が疑われる患者の症例データをもとに、分析を行いましたので御紹介します。
(資料全文は、以下のリンクから御覧いただけます)

(第84回)東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料
(令和4年3月24日)

https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1013388/1021271.html

画像1

 今回の症例分析は、令和3年5月10日から令和4年1月28日までに受診した症例230例を対象に実施しました。今年1月までの感染動向を踏まえると、主に、アルファ株とデルタ株に感染された方の症例であると考えられます。
 また、基本情報について、下段の円グラフでまとめています。
一番右の円グラフの「コロナ発症時の重症度」では、軽症の症例が半数以上を占めています。

1-1 後遺症の症例

<後遺症の症状>
 こちらは、後遺症の症状では、複数の症状が見られることが多いことから、「全ての症状」と「主な症状」についてグラフにまとめたものです。
 いずれも、倦怠感、息切れ、頭痛の順に多い結果となっています。また、その他症状として、めまい、発熱、脱毛、しびれ、咽頭炎などその症状は多岐にわたっています。
※主症状が不明な症例が1件あり、合計が230例となりません。

1-2後遺症の症例の数

<後遺症の症状の数>
 こちらは、今回の症例における症状の数を整理したグラフです。全体の65%が2つ以上の症状を訴えており、また、4つ以上の症状を訴える方の割合も、1割を超えています。
 なお、2つ以上の症状を訴える割合は、右側の令和4年2月3日のモニタリング会議で報告した相談窓口のデータ分析の結果と同様の傾向にあります。

2 後遺症の出現時期と改善状況

<後遺症の出現時期と改善状況>
 こちらは後遺症の症状が出現した時期と改善状況についてまとめたものです。
 後遺症の症状は、全体の約54%がコロナ発症から2週間未満に確認されていますが、残りの46%の方は、コロナ発症から2週間以上経過後(コロナ回復後)に新たに症状が出現しています。
 スライドの下の表をご覧ください。後遺症の改善状況です。直近の受診状況では、全体の54%が改善しています。一方、発症から3か月以上経過した方の状況では、約半数の方は症状が継続しており、中には、6か月以上症状が継続している症例もありました。

3 治療・検査

<治療・検査>
 こちらは、今回分析した症例において症状が多い上位3つ、「倦怠感」、「息切れ」、「頭痛」に対する治療と検査の状況をまとめています。
現在、後遺症の治療法は確立されていませんが、症状に応じた検査や、漢方薬などの薬を処方するなど、対症療法が行われています。
 改善の時期をみると、「息切れ」は、1か月以上3か月未満の方が多くいますが、「倦怠感」や「頭痛」は3か月以上経ってから改善していたり、症状が継続している方も多くいます。

4症例紹介

<症例紹介>
 こちらでは、外来を受診された方のうち、症状が改善した方、継続している方の症例を2例ずつ紹介しています。
 改善された症例では、対症療法を行うことで、時間の経過とともに症状が改善する事例がありました。一方、症状が継続している症例では、コロナ療養終了後に重い症状が出現した事例や、症状が改善せず、専門医療機関に入院する事例もありました。

<まとめ>
 今回分析を行いました都立・公社病院における症例は、都内の症例の一部ではありますが、通院により対症療法を行いながら、時間の経過とともに改善した事例が認められる一方で、コロナ罹患時よりも重い症状となる事例や、症状が長期にわたり、仕事を休まざるを得ない事例なども確認されています。
 コロナに罹患してから1か月以上症状が継続するなど、後遺症が疑われる方、または、療養後に症状が見られるといった場合には、無理な活動は避けていただき、かかりつけの医療機関やコロナ後遺症相談窓口等へご相談を頂きたいと思います。
 東京iCDCでは、後遺症リーフレットを作成しておりますので、ご相談いただく際の参考としていただければと思います。

(参考:後遺症リーフレット)

東京iCDCでは、後遺症の症状や体験談、データ、相談窓口等を紹介する
「後遺症リーフレット」を発行しています。以下のページから御覧いただけますので、是非ご活用ください。

東京都福祉保健局ホームページ
新型コロナウイルス感染症 後遺症リーフレット
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/soudan/longcovid_leaflet.html

◆iCDC noteの紹介記事


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
iCDC(東京都公式)
東京 i CDCは、感染症に関する政策立案、危機管理、調査・分析、情報収集・発信など、効果的な感染症対策を一体的に担う常設の司令塔です。詳しくは、こちらをご覧ください。https://note.com/tokyo_icdc/n/n2557135e522a