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第4回 東京都の施策の評価と行政に望むこと ー都内在住外国人アンケート結果から

こんにちは。東京iCDCリスコミチームです。

全4回にわたり、都内在住外国人アンケート調査の結果をお届けしています。結果報告の第1回では感染予防対策について、第2回では情報源や情報入手について、第3回では生活面での影響について述べました。
第4回では、東京都の新型コロナ対策への評価や行政に望むことについて見てみましょう。

まず下図は、実際にコロナに罹患した時にうけた行政支援に対する評価です。「ホテルでの宿泊療養」は約70%が、「自宅療養中の健康観察」は約55%が、また「自宅療養中の配食サービス(うちさぽ東京)」についても約50%が「良かった/やや良かった」と回答しています。

続いて、下の図は、これまでの東京都のコロナ対策についての評価です。「東京都の感染症対策全般」において「良かった/やや良かった」との回答割合は約6割です。多くの在住外国人のかたが、都の対応を高く評価している傾向となっていることが分かります。

新型コロナに関連して行政に望むこともたずねました。その結果は下の図になります。支援事業の申請手続きに関すること、情報発信に関すること、またテレワーク推進といった要望が見られました。

また、新型コロナに関する困りごとや都の対策についての意見を自由記述でうかがいました。「外国人は故郷に戻れなかったり、家族と再会できなかったりする可能性があるため、都からのさらなる情報提供や支援を望んでいる。」といった意見などがありました。回答に協力いただいた全ての方の声を紹介することはできませんが、下の図にまとめましたので、ご覧ください。

コロナ流行の経験を通して、仲間に伝えたいことも自由記述に書いてもらいました。「新型コロナが流行している時期に日本で外国人として生活するのは大変なことでしたが、心配してくれる人、サポートしてくれる人がいました。だから、日本にいる間には、地域のコミュニティとのつながりがあったほうがいいと思います。」とのメッセージを含めて、沢山の意見がありました。こちらも一部の紹介になりますが、ぜひご覧ください。

ここまで4回をまとめると、今回の都内在住外国人アンケート調査の結果からは、

○ 在住外国人も新型コロナの流行の中で感染防止対策を高い割合で実施していたこと。

○ これまでの新型コロナの感染予防対策について、多くの人が「適切だった」と回答しており、東京都の感染症対策全般や新型コロナ罹患時の支援策についても、「良かった」と回答されている方が多いこと。

○ 一方、医療を受けるにあたっての困難さなど、在住外国人が日本で生活する上での、新型コロナ特有ではない課題も示唆されること。

○ 東京都に暮らす住民として、在住外国人もこの3年半、一緒にコロナ禍を乗り越えてきました。このことを踏まえ、感染症対策を含めて、施策を進める上でさらなる共生のための視点が求められること。

が分かりました。

以上、全4回にわたり、都内在住外国人アンケートの結果をお示ししました。

ご協力くださった在住外国人のみなさまに感謝いたします。


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