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マスクやテレワーク。できないのはなぜ?-都民アンケート結果から(1)

iCDC(東京都公式)

こんにちは。東京iCDCリスコミチームです。

新型コロナの感染拡大がおさまりません。2021年4月12日からは東京都にまん延防止等重点措置も適用されました。リスコミチームでは、感染流行が長引くなかでの、都民のみなさんの意識やくらしを理解するため、都民アンケート調査を実施しました。

以前にも2回、新型コロナに関する都民意識アンケートを行っていますが、今回の調査は、サンプル数、調査項目を増やした詳細な調査となっています。

このアンケートでは数十以上の質問をしました。それらのなかでも、東京都の現下の状況にあって、とくに共有すべきと思われる以下の3つの項目に焦点を絞って、3回に分けて結果をお示しします。
第1回(今回):基本的な感染予防策の取組の実際
第2回       :新型コロナのワクチンに対する意識と知識
第3回    :受診に関する意識と実際

1_本_都民アンケート調査

まず調査の概要です。調査対象は東京都在住の20代~70代の都民とし、性・年齢構成を東京都の人口比率に合わせた割当抽出を行いました。調査期間は2021年2月26日〜同年3月3日(第2回緊急事態宣言期間中)、有効回収票数は10,000です。
回答者の性別、年代などの基本属性については下の図をご覧下さい。

2_本_都民アンケート調査

変異株等の影響もあり、新規感染者数のさらなる増加が危惧されていますが、マスク着用や手洗い、三密回避といった基本的な感染予防策は変異株にも有効であることから、その徹底が呼びかけられています。では、都民は新型コロナの感染予防策について、どれくらい取り組んでいるのでしょうか。アンケート結果の一部を下の図に示します。

3_本_都民アンケート調査

感染予防策の基本中の基本として、一貫して奨励されてきた項目――マスク着用、手指衛生、三密回避については、いずれも、9割以上のひとが実践しています。また、これら3項目以外についても、都民の多くが感染予防策に取り組んでいることが分かります。

次のグラフは、マスク着用と三密回避の実践状況について、年代・性別ごとの違いを見た結果です。いずれの項目についても、男性よりも女性が、また年代が高いほうが、対策をとっている割合が大きくなっています。

4_本_都民アンケート調査

さて、すでに見たように、マスク着用や手指衛生、三密回避は9割以上のひとが実践しています。しかし、それでもわずかに「気をつけていない」との回答が見られます。では、実践できない(あるいはしない)理由はどこにあるのでしょうか。

アンケート調査では、マスク着用、三密回避について、それぞれ、「あまり/ほとんど気をつけていない」と回答したひとに、その理由を質問しました。次の2枚の図が結果です。

5_本_都民アンケート調査

6_本_都民アンケート調査

マスクを着用しない理由としては、「マスクは感染予防には効果がないと思うから」と「マスクをつけるのが面倒くさいから」が上位になっています。
三密を避けない理由は、「三密を避けても感染予防には効果がないと思うから」、「自分は三密を避けたいが学校や職場の環境ではできないから」が上位で、これに「なにが三密かよく分からないから」、「自分は三密を避けたいが自分の住んでいるところの環境ではできないから」等が続いています。

マスク着用や三密回避といった対策の効果を信頼するかどうかは人それぞれです。しかし、これらの結果から、あらためて対策の有効性と方法に関して周知するとともに、その人が暮らす環境側での整備も必要だと言えそうです。とくに三密回避については、都民への直接の呼びかけだけでなく、学校や事業所にも、今一度、「三密とはどういう状況なのか」の考え方と、これを回避するための工夫について、コミュニケーションをはかることが求められるでしょう。

これはテレワークについても同様にいえることです。下の図をご覧下さい。

7_都民アンケート調査

「この1ヶ月、テレワークをどれくらい実践しましたか」と質問しました。その結果は左側のグラフのとおりです。
このうち、テレワークを「実践しているが、業務の1割程度である」と「実践していない」と回答したひとに、その理由を伺ったところ、右側のグラフの結果となりました。上位には「出勤したほうが仕事がはかどるから」や「テレワークをしたいが、勤務先が許可をしてくれないから」があがっています。つまり、テレワークをしたくても、職場の条件や環境がそうなっておらず困っているひとがいることが分かります。テレワークや三密を回避する環境整備等に対して、事業者が積極的に取組むことが求められます。


ここまで、今回の都民アンケート調査の結果からは、

○ 基本的な感染予防策は、引き続き、高い割合で実施されていること
○ 実施していない理由には、その対策の効果がないと思っている、めんどうであるなどの主体側の理由だけでなく、実施したくてもできない環境側の要因などもあること
○ 対策の有効性と方法についてのあらためての周知とともに、学校、事業所など環境側の整備が求められること

が分かりました。

結果報告の第2回では、新型コロナのワクチンの接種意向とその理由、ワクチンに関する知識等について書いています。また、第3回では、コロナ感染流行下での受診控えや受診困難の経験等を記載しています。ぜひご覧下さい。


※当初の「新型コロナと都民のくらし」のタイトルを、より内容を分かりやすく伝えるタイトルに変更しました。


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iCDC(東京都公式)
東京 i CDCは、感染症に関する政策立案、危機管理、調査・分析、情報収集・発信など、効果的な感染症対策を一体的に担う常設の司令塔です。詳しくは、こちらをご覧ください。https://note.com/tokyo_icdc/n/n2557135e522a