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【池袋で待ち合わせね】ランチ短編小説600文字


今日はこれから、日暮里へ。
お客さんへ年始挨拶のアポが16:00ちょうどだ。

新宿のオフィスから山手線で20分てとこだろう。

高倉くん、そろそろ行こうか。
はい、千夏さん。


2023年で、36歳になった。
短大を卒業して、和歌山県から上京して早16年。
この建築建材メーカーのフロントして私は今日も動く。

池袋を通るたびに。
私の頭の記憶はそこに行き着く。

22、3歳。
上京して、しばらくして。
こっちの生活も大分なれてきた頃。

一緒にそのころ成増で住んでいた、
不動産で働く由香。

由香が誘ってくれた飲み会で彼はいた。
身長182cmの高身長に見た目はスピードワゴンの糸田と佐藤まくファーを足した感じで爽やか。

でも。

遅刻に、二日酔いに、ドタキャン。
仕事もがっつりとかじゃなくて、給料日前の数週間は私に莫大とはならいくらいのお金借りたり。
本命の彼女がいたり。

ええ加減なおとこ。

でもタイプなの。

また彼とメールと電話。
明日池袋で21日土曜日20時に待ち合わせ。

それをみた由香。

ちなつほんともういい加減にして。
もうそんな奴と会わないで!
私友達だからいってんねんよ!!

わかったよ。ゆか.. ごめん。

23時すぎ。
終電間際で急いで池袋駅東口を通った由香
あんたここで何してんの!!!
うそでしょ?もう終電なるよ!?

ちなつまたここで3時間以上もまちぼうけ???

うんう。ウチ待つのすきやねん。

......。


ちなつさん!!
もう日暮里つきますよ。お疲れですね。

あっ、ありがとう高倉くん。
いこっか。

アポイントのあと。
高倉くんとご飯に誘う予定。

どこがいいかな。

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