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ICL手術の落とし穴 ~手術を受ける前に知ってほしいこと~

 目の中にレンズを入れて視力を矯正する「ICL(アイシーエル)手術」が注目を集めている――。

 視力回復手術とえばレーシックが有名だが、角膜をレーザーで削ることをリスクととらえる人も少なくはない。

 レーシックは世界中で行われている実績のある手術だが、「レーシック難民」という言葉が出るなど、一部に手術後の状況に悩まされている人がいるのも事実だ。詳細は差し控えるが、私の大学の友人にも、手術で後遺症が残っている友人がいる。

 今、そのレーシックに代替する手術手法として密かに注目されているのが、「ICL」だ。「フェイキックIOL」「有水晶体後房レンズ」「眼内コンタクトレンズ」などとも呼ばれる。

 ICLは目の中にレンズを入れて視力を矯正する手法で、レーシックのように角膜を削る必要がない。レンズは取り外しが可能であるといい、「元に戻せる手術」などとICLの優位性をアピールする眼科医も多い。

 さらにICLは角膜の厚さに依存しないため、レーシック手術を受けられない角膜が薄い人でも適用になるケースもある。また度数の合ったレンズを直接挿入するので、視力矯正の精度が高く手術後の満足度が高いという意見もある。

 最近は、芸能人やスポーツ選手、経営者などでもICL手術を選ぶ人が多い。


(※これはごく一部です。ZOZOTOWNの前澤友作社長やフェンシングの太田雄貴さんも先日、ツイッターでICL手術を受けたと報告しています)


 実はICLの術式自体は1980年代に開発されている。それでは何故、今まで普及してこなかったのだろうか?そこに大きな「落とし穴」がある。理由は大きく2つだ。

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