餌付けされる幸せ
2. 文学する空間と社会
餌付けされ、家畜化される視聴者のわれわれ
一時期
さしておいしいとも思えないコカコーラが、戦後のアメリカの民主主義の象徴と戦利品として、大量のコマーシャルが流され、われわれの意識を爽やかにシャワーしたものの、さすがに歴史と文化を持っている自国の日本がいつまでも気づかないわけではなかった。
それでも手軽さと表面的なおしゃれで、
例によって「クセのある常習性の高い味付けで餌付け」されて家畜化するように、薄利多売の金儲けをしたがる資本主義社会の「子供優先」の大衆相手をもくろんで、腹を満たすだけのファーストフードやどこのコーヒー豆かわからない甘く油の浮いたようなコーヒー、娯楽的におもしろいだけの小説は世界にはウンザリするくらいあり、誰が仕掛けマネジメントしているのか知らないけど英米人関係者もよろしく、さして言うほどの文学表現力があるわけもない作家が、ノーベル賞候補に上がっても気づかないのは日本人だけだと言っても、そこはそれでベストセラーで金が潤っています。
そんな感じで、テレビ業界を見てみれば20歳を過ぎていなくても、「うすうす感じて」口に出さないけれど、歌も踊りもうまいとも思えないジャニーズ系がテレビ画面を占領しているのは若い女性にはしかたないとしても、いくら大衆相手だからと言って、外国人ばかりでなくわれわれ視聴者から、放送事故の歌ばかり流してどうするんだ、という声が聞こえてくるのはしかたなかった。
韓国の芸能人に実力で置いていかれるとも危惧されているし、ジャニーズプロは今回の問題で、世界から追い出されるとも言われている。
テレビ局の存続のために
視聴率を得ている大手芸能プロにおもねい図っているのが、逆にテレビ離れを加速させてもいて、それより何よりむかしから、娯楽芸能は刹那的で自然淘汰されるのが宿命なのに、20年も30年も意味もなく質もなく、大手芸能プロに占領されているのが問題のありありで、したがって、われわれ視聴者にも「甘えの構造」があった。
芸能の質も文化も落とし、食べ物も娯楽もテレビも、そしてプロスポーツも例外なく、質より量、内面的精神より外面的物欲ばかりが先走って、わざわざテレビでユダヤ人やアメリカ人のごとく、
( この語彙はアメリカが仕切っている YouTubeのネットやテレビ新聞業界では禁句です)
お金アルアルを自慢し油ぎった顔を見せ、しようもない観客から、わあすごい、と思われたい奴が恥ずかしくもなく現れてきた。
アメリカの商業主義の悪いところバカリをまねして笑われ、われわれの文化受容を、いつしか低レベルで満足させ、「麻痺させて」いた。
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ここでふたたび
ジャニーズ問題について、とりわけ開きなおったら強い女性たちに問う、性的被害者にダブルスタンダードはあるのか、幼い女の子たちは許されなくても、幼い男の子たちは許されるとか。
それに、怖いので見て見ぬふりをして、
卑怯な「沈黙のインポテンツ」にさせている民放テレビ局の電波オークションが、いつまでも独占利権で得られるはずもなく、徳川幕府の鎖国みたいに遅かれ早かれ解禁が訪れ、ふと気づいたときには国民から見放されテレビ局自体が用無しになっていて、味方のはずの電通も誰も助けてくれない自業自得のありさまになっていることもある。
年間純利益(2021-22年)が日本テレビの474億円をはじめ、テレビ業界全体で、 2000億円 ! らしい 。
(すごかね、完全に利権のマフィア化しとる、大人の社会って汚かね、ホントのぼせとー、くそっこんなことのために子供たちを見捨てているのか)
利権にしがみついていたので大切なものを失っていた。
大切なもの、それは形あるものはいつしか廃れ、新鮮な水も溜まればいつかは澱むといっても、たぶんに初々しくもあったらしい開業のときのテレビ局に対して、国民がいくぶん持っていた信頼と愛かもしれない ( 沈黙の笑い )。
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