【2024年読書要約(1冊目)】_リテールメディア

(リテールメディアとは:定義)
購買データやアプリの利用ログなどの行動データなど、
小売店が独自に収集・蓄積した1stパーティデータを活用して、
媒体社として提供している広告媒体

(日本で注目されている背景)
①3rdパーティデータの規制
サイトを横断してユーザーの行動ログを追跡できる3rdパーティデータは、
プライバシー保護の観点から規制が入り、「脱クッキー」のトレンドが発生している。その為、クッキーを頼らない広告配信の仕組みが広告主から求められている。
※リターゲティング広告はクッキーを用いた広告手法
②海外の成功事例(広告事業の収入)
・アマゾン:377億ドル(5兆7000億円)
・ウォルマート:27億ドル(4050億円)
※23年、世界のリテールメディア市場:1260億ドル(18兆9000億円)
③「広告」の捉え方の変化
・以前:認知&集客(サイト外で配信して人をどう集めるか?)
・現在:CVRの向上(サイトに来た人にどう購入してもらうか?)
※やみくもばら撒く広告の効果が薄れている

(リテールメディアの利点)
■小売企業視点
①高い利益率の収益源になり得る
BtoBの事業モデルであり、取引あたりの単価や利益が高い
②広告主(メーカー)とのパートナーシップ関係の構築により売上増加
ブランド、商品の価値をしっかりと伝えるマーケティング施策が打てる

■広告主(メーカー)視点
総じて、無駄のないマーケティング活動ができる
①購買データを用いた効果測定
「広告接触→購入」までの効果がわかる仕組み
②購買データを用いた広告配信対象者の抽出(who)
効率よく、顧客化が期待できるユーザーにアプローチできる
③購買モードのユーザーに広告配信できる(when)
購買に限りなく近いユーザーにアプローチできる

(競合優位性)
①独自の1stパーティデータ(データの深さと広さ)
②アルゴリズムの技術

(リテールメディアの本質)
ユーザーから獲得した独自のデータを有効活用して顧客の解像度を高め、
ユーザーの状況やニーズを捉えた最適なコミュニケーションを図る。
そうすることで、ユーザーにとって価値ある情報伝達媒体として成長し、
広告主にとっても魅力的なメディアになり、広告収入が発生する。
起点はユーザーのデータを活用した個別最適アプローチ。

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