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#19 お遍路再開!よろしく弥谷寺

「つぶやき」が気軽すぎて、ついついテキストでの投稿をサボりがち😇
ですが、たまにはちゃんと書いてみます。ずっと70番札所までで中断してたんですが、先日ようやくお遍路を再開した話。

何げなく数えてみたら、実に565日ぶりでした。

長らく休んでいたのは膝をいわしてたのと、やっぱり隣とはいえご時世的に県境を越えるのがなんとなく憚られまして。
それでも、2021年中に結願(けちがん、お遍路コンプリートのこと)したい理由があるので、このタイミングで再開にふみきりました。

実は、2021年はこのターンのお遍路をスタートしてから20年の節目を迎えるアニバーサリーイヤーなんです。

学生時代の最後に友人とノリで始めてからずっと放置してたんですが、Uターンを機に再開しました。

お遍路って別にタイムリミットとかないので、どれだけ時間かかってもゴールできればいいんですよ🙆‍♀️

人生のほぼ半分かかったけど、ようやくゴールが見えてきました。

ちなみに、スタートして88か寺全部回る人って【60%くらい】なんですって。意外と少ないですよね。

終盤の難所、弥谷寺

基本情報的なもの💁‍♀️

四国八十八か所霊場 第71番札所 
剣五山 千手院 弥谷寺(いやだにじ)
創建:天平年間(729〜749年)
本尊:千手観世音菩薩
宗派:真言宗善通寺派


そろそろ再開しようかな…というタイミングは何度かあったんですが、続きがここ弥谷寺というのがネックでした。

行ったことがある方はピンと来ると思います。

ここはお遍路終盤の難所
いや、終盤どころかお遍路全編通しての難所トップ5に入ってます。

とくに車遍路にとっては最大の難関でしょう。


なんせ、弥谷寺は駐車場から本堂まで540段の階段があるんですよねー😇

この540段には仁王門までの階段はカウントされてないので、実際はもっと多いはず。

四国霊場でいちばん本堂まで遠いお寺です。。。


しかし、それももはや過去の話。





\課金した/

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いつの間にかこんな素敵な課金ルートができてました。

500円課金すると、270段目までワープできるスペシャルルートを車で通れます。

今は亡き父に教えてあげたい…弥谷寺、めちゃラクになったで!

▼▼▼▼▼

我が家は父がお遍路好きだったので、子供の頃に家族で5回ほど巡礼しています。

父の父、私の祖父は当時としてもそこそこ早く亡くなりました。

昭和の終わり頃の話。
まだ定年が55歳の時代に退職してすぐガンになり、亡くなったのは62歳だったと思います。
当時は父もまだ30代なかば。私もピカピカの1年生でした(中年らしい表現😂)。

今思えば、お遍路は父なりの供養の気持ちだったのかもしれません。

葬儀や法要のときだけでなく、祖父のために毎日家族で仏壇に般若心経を唱えたのをよく覚えています。
般若心経はこのときにすっかり暗記しました(ドヤァ)。

私がお寺や仏教、仏さま、供養の気持ちなどにうっすらと興味を持ったきっかけは、祖父の死だったのかもしれません。


そして、弥谷寺といえばスズメバチのイメージ。

弥谷寺は山深い場所にあるので、階段を上がっているといつも巨大なスズメバチの巣があったんですよね😂
夏場に行くと毎回見かけた気がする。

ワープルートを通ると、おぼろげな記憶にあった参道の景色はありませんでした。

もっと下の方だったのかなぁ。


ちなみに、ワープすると仁王門や弥谷寺名物の「俳句茶屋」は見られないので、弥谷寺を隅々までエンジョイしたい場合は駐車場からの苦行ルートがおすすめです。

▼▼▼▼▼

ワープルートからの入り口には金剛拳(こんごうけん)菩薩が待ち構えていました。

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完全に「魁!男塾」とか「北斗の拳」とかに出てきそうなお名前。

握りこぶしを重ねたこのポーズも完全に80年代少年ジャンプに出てきそうなそれですけど、ちゃんと仏教界に実在する菩薩さまです。

よく観音さまと間違われますが元禄年間に住持の覚林僧正発願により25年の歳月をかけ建立された高さ6メートルの菩薩像です。
全国的にも珍しい仏像で、金剛拳菩薩(こんごうけんぼさつ)と呼ばれます(御真言:オンバザラサンチバン)。衆生が煩悩による苦しみに縛られるのを解放する仏様といわれます。また、修行の完成を意味し十六大菩薩の最後の一尊にあたり、如来になる直前のお姿ともいえる菩薩様です。
菩薩とは悟りを求め如来を目指す修行者です。お遍路(へぢ修行)とは根本煩悩である88の煩悩を制御し菩薩・如来を目指した巡礼修行です。
その為、この金剛拳菩薩は遍路行者が目指すべき仏様とも言へ、お遍路の際には必ず参拝して頂きたい菩薩様です。
弥谷寺ホームページより引用)


マイナーな菩薩さまなので、像があるのもかなりレアな模様。

菩薩といえば人々の苦しみの声を聞き、救ってくださるタイプの仏さま。

ですが、金剛拳菩薩はポーズのせいか、すがりにくい気がします。

【重要】夏場はここで水分補給しとかないとこれより上に自販機ないです。死ぬよ!

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課金したとしても残り270段というそこそこの段数があり、「108階段」からは逃れられません。

この角度、無課金ルートで上がって来たお遍路さんの膝を完全に壊しにかかってるよね😇


本堂からの眺めがいいとか磨崖仏があるとか、弥谷寺にはいろいろな見どころがありますが、肝心なところはおいおいブログで書くので割愛します。

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四国霊場には死者の魂が集まるといわれる場所が3つあり、そのうちのひとつが弥谷寺です。

もちろん、これは心霊スポット的な意味ではなく、讃岐で亡くなった方の魂は弥谷寺(というか、お寺がある弥谷山)から冥土に旅立つということ。

仁王門から本堂までの540段のうち、金剛拳菩薩までの270段の階段は神仏の世界に足を踏み入れるという意味を込めて「賽の河原」と呼ばれています。

フゥー!霊場っぽい!


ちなみに、

 阿波で亡くなった方は10番切幡寺から

 伊予で亡くなった方は45番岩屋寺から

冥土へと旅立つそうです。


へぇー…🤔

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そういわれてみるとこの3か寺、雰囲気が似てますよね。

こんな共通点もあります。





\本堂までクッッッソ遠い/

・切幡寺は駐車場から本堂まで333段の階段。
・岩屋寺は階段というか傾斜がヤバい。駐車場から700m 、平坦な場所がなくてほぼ登山。

「七ヶ所まいり」もおすすめ!

弥谷寺といえば、「七ヶ所まいり」のスタート地点でもあります。


▼前半はこちら


▼後半はこちら


「七ヶ所まいり」は江戸時代から続く風習で、四国霊場の71番から77番までを巡ることをいいます。

▼詳しくは公式でどうぞ💁‍♀️


身体的・経済的・時間的な理由でお遍路をすることが難しい方は今も昔もいらっしゃいますが、そんな方におすすめなコースとなっています!

この7か寺はすべて弘法大師のご実家である75番善通寺の周辺にあり、札所がギュッと固まっているのが特徴。

ちょうど弥谷寺から再開だったので、ひそかに気になってました。

▼七ヶ所まいりマップ

七ヶ所で数がちょうどいいからか、七福神も祀られてますよ!

各お寺のご本尊と七福神はこちら💁‍♀️

・71番 弥谷寺【千手観音/大黒天】
・72番 曼荼羅寺【大日如来/福禄寿】
・73番 出釈迦寺【釈迦如来/恵比須】
・74番 甲山寺【薬師如来/毘沙門天】
・75番 善通寺【薬師如来/布袋尊】
・76番 金倉寺【薬師如来/弁財天】
・77番 道隆寺【薬師如来/寿老人】


四国八十八ヶ所の総距離が1200kmなのを考えると、同じ功徳が得られるとかにわかには信じがたいんですが、七ヶ所まいりの総距離は16kmほど。

マジか、お得すぎるやろ…。


車だと半日かからず。
歩いても1日で巡れるので、

 ・歩き遍路体験
 ・お試しお遍路

などにぴったり🙆‍♀️

七ヶ所まいり、四国女子旅の思い出作りにも激おすすめです。
「いやいや、全部は行けねぇから」という場合は74番(女子向けの映える寺)と75番(弘法大師信仰の聖地、むしろ実家)が個人的なおすすめ。


七ヶ所まいりには専用の納経帳もあります。

一般的な納経帳のような和綴じタイプや蛇腹タイプなどいろいろなものがありますが、こちらの散華型のものがかわいくて女子におすすめ!

散華(さんげ):寺院の法要などで仏を讃えて供養するために花を撒くこと。現代は生花ではなく蓮の花をかたどった紙を撒く。

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ピンクの表紙の「七ヶ所まいり」面と、グリーンの表紙の「七福神」面の構成になっていて、7か寺の御本尊の納経と七福神の御朱印をこの1冊で両方集めることができます。

何冊も持たなくていいので便利です!

散華帳にいただける四国霊場の納経は通常のものと同じです。
インスタでご紹介したカラフルな七福神の御朱印は散華帳専用です。この帳面にしか書いていただけないのでご注意を🙇‍♀️

無印良品で買えるお遍路グッズ

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最後に、これから七ヶ所まいりで初めてお遍路を体験する!という御朱印ガール&お遍路ガールたちにお伝えしたい。

四国霊場で納経するといただけるのが、ご本尊の「御影(おすがた・おみえ)」。

これは御本尊のお姿を写したもので、88か寺の御影を集めて掛け軸や屏風に仕立てて家宝にするというほどのありがたいものです。


当たり前ですが、
粗末にしてはいけません。


ガチお遍路さんなら御影を保管するための「御影帳」をお持ちだと思いますが、御朱印めぐりの一環で参拝した方は御影の扱いに困りませんか?


そこで役に立つのが、無印良品の片面クリアケース(100x165mm)。

片面クリアケースは大小2パターンのサイズがありますが、小さいほうです。

これが御影に超絶ぴったりサイズなんです。

御影帳がない場合はこのケースに御影をまとめて保管したり、御影帳に整理するまでの仮収納として使ったり。

現在は御本尊の御影のほかに御詠歌の御影もいただけますし、奥の院などの納経をいただく場合は奥の院の分も御影を拝受するので、このケースを複数持っておくと整理しやすいです。

マジおすすめ。

30枚くらいは余裕で入るので、お遍路をするときは持っておくと便利ですよ🙆‍♀️

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七ヶ所まいりでは7か寺それぞれに花手水を設置する「花めぐり」や、七夕には「七夕めぐり」が開催されました。

今後も定期的に七ヶ所まいりならではのイベントが開催されるので、ふだんお寺に行く機会がない方もぜひお遍路文化に触れてみてください。


\死ぬほど神社仏閣めぐりたい/