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【ソフトバンク育成7位】今季最優秀防御率・藤田淳平投手へインタビュー!!【徳島県美馬市出身】

今回は福岡ソフトバンクホークスに育成7巡目指名を受けた藤田淳平投手にドラフト指名直後インタビューを行いました!!

藤田投手の野球に関することから普段は聞けないプライベートのことまでたっぷりお届けします!
これを読めばあなたも藤田投手のトリコになること間違いなし!

※このインタビューは10月30日に行われたものです。





1-プロフィール


藤田淳平(ふじた じゅんぺい)
背番号:21
出身:徳島県美馬市
生年月日:2000/05/14
身長:182cm
体重:90kg
投/打:左/左
経歴:川島高校~東亜大学

2-念願かなった運命の日

_指名を待っている間の心境はどうでしたか

自分より先に5人指名されていて、ずっと「自分が選ばれるのかな」とそわそわしていました。指名が進むにつれて焦りもでてきて、正直なところもう選ばれると思っていなかったので「家に帰ったあと、来年に向けてウエイトしようかな」と思っていたぐらいです。(笑)

指名された瞬間、驚きが隠せない藤田投手

_指名された瞬間の心境はどうでしたか

思わず飛び跳ねてしまいました。驚きと嬉しさで自然とあのリアクションが出てしまいました。

_親や友達など、周りの人からの反応はどうでしたか

通知が300件ぐらい来て、たくさんの人が「おめでとう」と伝えてくれました。他にも「ちっちゃいころは俺の方が凄かったぞ!」と言われたり、「ご飯連れて行ってください!」と言われたり(笑)
両親は記者会見場まで見に来ていて、先に自分から電話して伝えました。
お母さんは泣いていて何を言っていたかよくわかりませんでしたが、僕も泣いていたのでカオスな電話になっていました。


3-前だけを見続けた野球人生

_野球を始めた時期・きっかけは何でしたか

小学校2年生の時に幼馴染のお父さんが少年野球の指導者をしていて、左投げのピッチャーが足りないことがきっかけで野球を始めました。僕は本当は右利きなんですけど、その時からずっと左で投げていたので投げることだけ左利きになりました。

_NPBの選手の投球を参考にすることはありましたか

あの選手はあの選手、僕は僕、と切り離して考えていたので変に取り入れないようにして、自分のピッチングがブレないようにしていました。

_高校時代に成績が出ず悩んでいた時期もあった藤田投手。どのようにして再度気持ちを盛り上げ、野球を続けましたか

高校で野球はやめようと思っていましたが、高校の先輩が東亜大学にいたので、進学して野球を続けました。しかし、寮生活が結構きつかったです。高校時代は家事を全部親にやってもらっていましたが、寮ではお風呂は9時以降、洗濯は12時以降みたいな感じで今までの自分の生活と真反対でした。今まで両親に助けてもらっていた部分を知ることで一気に反抗期とかもなくなり、「腐らずにちゃんとやらんとあかんな」と思うようになりました。

前期優勝時 笑顔で写る白川投手(左)と藤田投手(右)

_大学3年時のブレイクのきっかけは何でしたか

自分の2個上の先輩にプロ注目のピッチャーがいて、その人から「人間性」の大切さをよく教わっていました。
僕が2年生の時の新人戦でピッチャーキャプテンを任された時に、1年生が行なっているごみ拾いに僕もついて行って一緒にごみ拾いをしていたんです。他にも、朝に1人でメディシンボールを使ったトレーニングをしたりストレッチをしたりしていました。こういったことの積み重ねで慕ってくれたり、「ちゃんとせなあかんすね」と言ってくれたりする後輩ができました。
やっぱりそういうことを続けて、練習ももちろんですけど「人間性」を磨いたからこそブレイクできたのだと思います。

_大学・インディゴを通して学べたことは何でしたか

大学では野球の能力以外に「人間性」や「試合での勝ち方」を学んできて、インディゴでは投球術に加えて基礎能力を上げることができたと感じています。

4-インディゴでの1年を振り返って

_インディゴを選んだ理由は何でしたか

大学3年生の時に社会人の企業さんから声をかけていただいて、「このレベルの企業さんから声をかけていただけるならNPBを目指そう」と明確にNPB入りを意識するようになりました。結局4年生の時には指名漏れで、「プロの指名待ちでもいいよ」と言ってくれた企業さんもあったんですけど、シーズンを通して試合があったり、育成にもかけていたりするイメージがあったインディゴを選びました。

_インディゴで一番成長したと感じることは何ですか

投球術ピッチャーとしての完成度を磨くことができました。「常に勝つピッチャー」というのを目指してやっていて、そんな中、今年最優秀防御率という結果を出すこともできたので自分の成長を実感することができました。

_今シーズンを振り返ってよかったことは何でしたか

一番はチームが4冠*を達成できたことです。日本一はとることができなかったんですけど、個人タイトルも獲得できてチームにも貢献できたのではないのかなと思っています。

*前期・後期・ソフトバンク杯・チャンピオンシップの優勝

_今シーズン一番印象に残っていることはありましたか

前期優勝が決まった試合です。僕がその試合の先発を任せてもらっていて、優勝した瞬間に皆で集まるっていうのが人生で初めての経験だったので一番印象に残っています。

前期優勝の瞬間

_ファンから頂いた差し入れで印象に残っているものはありましたか

自分がいつも買うものではなかったので、ホットアイマスクが凄く嬉しかったです。他にもウィダーや栄養系のものもありがたかったです。

_与四球が少なく、今季最優秀防御率を取得した藤田投手。安定した投球のために心がけていることはありましたか

まずバッターの雰囲気を見て、9分割したストラックアウトのどのあたりに球を投げればいいかを考えます。その中で的を1つに絞ってしまうとなかなかそこに投げるのは難しいですが、的を大きく3つに絞ることで「ここらへんでいい」といった感じで力むことなく投球することができました。

_奪三振率の高さも魅力ですが、三振を取る際のこだわりはありましたか

ストレートの質にこだわっています。昔から球速以上にストレートの質がいいと周りから言ってもらっていて、実際に打者と対戦した時も空振りがとれている感触がありました。これまでは変化球ピッチャーでしたが、ストレートが加わることでもっとピッチングの幅が広がったんじゃないかなと思います。

_回転軸や回転数は意識していますか

変に意識しすぎてしまう癖があるので、あまり意識しないようにしていました。もともと自分が持っているものでいけると言われていたので、こういう軌道で叩くといったイメージを持ってとにかく腕を振るみたいな感じです。

_被打率も1割台を切っていますが、ピンチの際に考えていることはありますか

ピンチになったからビビることはなくて、逆にスイッチが入って「三振を取ったろう」とギア上げています。こういった意識が癖づいていてよかったと感じます。

_ドラフト指名への手ごたえは掴んでいましたか

前期は監督や社長からも「支配下を目指せるから頑張れ」と言われていたので手ごたえもあり、そこは凄く自信に繋がりました。でも後期に怪我があって確実に指名されるというのは考えていなかったので、正直指名される可能性は2~30%かなと思っていました。

5-夢のNPBでの生活

_ソフトバンクのイメージはどうですか

周東選手や千賀投手など、育成出身のビッグネームの選手が多いことから、育成能力に長けているイメージが強いです。インディゴ時代に筑後遠征に行ったときに屋内練習場や様々な施設を見学させていただきましたが、どれも想像以上に充実していて驚きました。

_インディゴのファンの方にどのような姿を見せたいですか

支配下登録を勝ち取って、2桁の背番号で投げる姿を見てほしいです。泥臭く悔いのないような日々を過ごすことで絶対一軍でプレーできるというイメージはあるので、そこはファンの方にも見守っていただけたらなと思います。

_楽しみにしていることはありますか

テレビで見ていたNPBの選手を生で見ることができて、ましてやチームメイトになるというのはこれまで想像していなかった世界なのですごく楽しみです。

_不安なことはありますか

寮生活でそんなに生活に苦しむこともないと思うし、設備も整っているので生活の面でも、また人間関係も苦手な方ではないので特段これといった不安はありません。

_対戦してみたいバッターはいますか

谷口*ですかね。「じゅんくん打つよ~」とずっと言ってくるので、こちらとしても来年20歳の谷口には打たれるはずがないと。(笑)
やはりインディゴのチームメイトが相手というのはすごくワクワクするので、他の選手とも早く対戦してみたいですね。

*谷口朝陽 2023年ドラフト埼玉西武ライオンズ育成2巡目指名

_投げ合ってみたいピッチャーはいますか

やはりインディゴの選手ですね。今年インディゴから投手で指名された他の3人*全員がどうなっているのかというのはこちらとしても毎日気になると思うんで、刺激をもらいながらやっていきたいと思います。

*椎葉剛 阪神タイガース2巡目指名
 宮澤太成 埼玉西武ライオンズ5巡目指名
 シンクレアジョセフ孝ノ助 埼玉西武ライオンズ育成1巡目指名

今年指名された6選手
左上から 藤田、シンクレア、谷口、宮澤、椎葉、井上

6-プライベートの意外な一面

_オフには何をしていますか

自分の時間が好きなので午前中は部屋でゆっくりして、昼からウエイトするみたいな感じでした。遊びに行くときは椎葉・宮澤さんとサウナに行くことが多かったです。遊びに行った回数だと椎葉が一番多くて、昼ごはんを食べに行くこともよくありました。

_これからしてみたいことはありますか

釣りをしてみたいです。釣り道具って高いじゃないですか、だからこれまでは友達が釣っているのを横目で見ながら「ちょっと貸してよ」みたいな感じでしかやったことがなくて。(笑)
僕は友達と釣りに行った時の空間が好きだったので、自分で釣り道具を買って友達と一緒に釣りに行きたいです。

_気分転換の方法はありますか

僕はあまり落ち込んだりテンションが急に下がったりするタイプではないんですけど、友達と電話をしてその日あった嫌なこととかはすぐに忘れていました。ピッチング内容が悪かった時にもインディゴではシーズンを通して試合があるので、一発勝負じゃない分すぐ切り替えもできていました。

_登場曲に使いたい曲はありますか

僕大好きな曲がいっぱいあるんですよ。(笑)
大学時代に登場曲が使えたんですけど、その時には Def Techの「My Way」という曲を使っていました。憧れの先輩が使っていたので僕も使っていました。でもそろそろこの曲から卒業しないといけないと思っているので、これからどの曲を使うか考えていこうと思います。

_藤田投手行きつけのお店はありますか

和ぁさんうどん(わぁさんうどん)というお店です。ここのざるうどんが安いうえにとてもおいしくて。4玉で660円とかで、自分が帰省するときには必ず寄って帰ります。
指名された後に一度店に伺ったんですけど、その時に少年野球の子たちがいてジロジロ見られました。(笑)

地元のヒーローになりニヤニヤが止まらない藤田投手

_呼ばれたいあだ名はありますか

名前が淳平なんで大学生の時は「ペイペイさん」って呼ばれていて、ソフトバンクにもつながりのある名前なのでこのあだ名で呼んでほしいです。
ちなみに他にも「ページュン」、「ジュン」、「フジジュン」などいろんなあだ名がありました。

_徳島での生活で思い出に残っていることはありますか

僕が野球を始めるきっかけにもなった幼馴染のお父さんの存在がとても思い出に残っています。僕に野球を教えてくれていて、「甲子園に行けよ」とずっと言ってくれていました。でも高校1年生の時に亡くなって。その時はすごく辛かったんですけど、ドラフト指名後にその家族に挨拶に行ったときに家族全員で喜んでくれてました。指名された時にもその人の顔が浮かびましたし、僕にとって野球をするにあたってとても大事な存在でした。

7-ファンに向けて

_来シーズンの目標は何ですか

目標は大きく「支配下登録」です!あとはここを目標に泥臭くやっていくだけだと思うんで、僕より若い選手もたくさんいると思うんですけど、がむしゃらさでは負けないようにやっていきたいです。

_NPBの世界へ入ることへの意気込みをお願いします

今よりファンの方が増えると思うんで、性格なども含めた人間性でも、たくさんの方に応援していただけるような選手になりたいです。

_小久保監督へメッセージをお願いします

僕が小さいころから活躍されていた方なので「藤田をここで使おう」と思ってもらえるように、練習だけでなく人間的にもアピールできたらなと思います。

_ソフトバンクファンの方へメッセージをお願いします

僕はYouTubeに頂いたコメントに目を通していて、その中にはソフトバンクファンの方からの言葉もあったので「僕もこのチームの一員になったんだな」と実感することができました。指名していただいたからには結果を残すことが僕の役割だと思うので、試合に足を運んでいただけたら嬉しいです。

_インディゴファンの方へメッセージをお願いします

1年間応援していただき本当にありがとうございました。インディゴは日本一を達成できるチームだと思っているのでこれからも応援よろしくお願いします。また僕も新天地で頑張るので常に応援していただけたらなと思います!

藤田流の「ありがとう」ポーズなんだとか
皆さんもぜひ真似してみてください!

藤田投手、インタビューに答えていただきありがとうございました!
藤田投手の詳しい記事はこちらから↓

【取材者談】
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

約1時間に及ぶ長時間インタビューでしたが、藤田投手持ち前の明るさとユーモアで私も非常に楽しみながらインタビューを行うことができました。

NPBに入ってからの藤田投手の活躍を球団一同応援しています!!

取材・文責 吉岡花梨

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