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ツイッターがXにブランド変更しても、多分、サービス利用を辞める人はごく一部という話

ちょっと、青い鳥のいきなりのリストラに少し感情的になってしまいましたが。

ちょっと趣旨が間違って届いてる人もいるようなので、補足しておきます。

正直、イーロン・マスク氏の中に、青い鳥やツイッターというブランドに対するリスペクトがもう少しあるんじゃないかと、勝手に思っていた面があったので、速攻で消してせいせいしたみたいな今回のブランド変更のやり方にショックを受けたのは事実です。

ただ、一方で今回のブランド変更が大失敗かどうかというのは別の話だと思っているので、念のためそこをメモしておきたいと思います。

既に利用者がたくさんいるブランドを変更する際に、前のブランドを好きな人たちから反発がおこるというのは、過去にも良くあった話です。
有名な話は、コカコーラがペプシを意識しすぎて「ニューコーク」という新しい味に切り替えたけど、ファンの苦情を受けて3ヶ月で戻した話とか、GAPが新しいロゴを発表したら不評で10日も立たずに元に戻すことになった話とかが有名です。

こう言う話を知ってる人からすると、ツイッターもこれだけ批判があるんだから戻すべきという議論になるのは分かります。

ただ、イーロン・マスク氏は、もともとスーパーアプリXが作りたかっただけで、ツイッター買収はそのためのスピードを買っただけなので、Xへのブランド変更は規程路線なんですよね。

彼が440億ドル出して買ったのはツイッターのブランドではなく、数億人のアクティブユーザーがいるスーパーアプリXへの足がかりなので、彼はもとからツイッターブランドには興味がなかったわけです。

今回のブランド変更後に速攻でビルからロゴをはずそうとしたけど、工事申請してなくて止められたくだりとかみてると、マスク氏にとってはツイッターブランドは前経営陣の象徴であって、一刻も早く消したかったものだったということなんでしょう。

彼からすると、ツイッターのブランド資産自体はもともと価値が無かったわけです。

で、急なブランド変更でユーザーの多くが離脱するかというと、コミュニケーションサービスは、結局周りの人が使いつづけるなら使いつづけることになるので、最も辞めにくいサービスでもあります。

Facebookが大規模な個人情報の不正流用騒動で、激しい批判やアカウント削除運動にさらされても、ほとんどユーザー数に影響がなかったのが象徴的ですね。

マスク氏も、あの削除運動を主導してやってただけに、その辺はよく理解しているはず。

で、問題はブランド変更後のXは、ツイッターを超えるブランドになるかという話ですが、これは全然ありえます。


例えば、ちょっと業界は違う事例ですが。
日本でも携帯キャリアがブランド変更する際に、似たような騒動は何度も起こっています。

例えば2001年に、IDOとDDIセルラー各社が合併して「au」が立ち上がったときも、そんな変なブランド名は絶対成功しないと批判の大合唱がおこりました。
当時、auグループって、ドコモはもちろんのこと、J-PHONEにもブランドイメージでかなり負けていた印象があります。

今やau三太郎のCMとか、8年連続好感度1位とかですからね。
変われば変わるものです。

そのJ-PHONEも、Vodafoneに変わる際には人気あるブランドなのにもったいないといわれましたし、Vodafoneがソフトバンクに買収されソフトバンクモバイルになったときにはそれはもう激しい批判が展開されました。

それが今や、日本のブランドランキングのトップ10とかですし、若者にはドコモより人気あるブランドだとも言われたりしますよね。

結局、ブランド名やサービス名を変更する際は、既存ユーザーから批判が出るのは当然だけど、人間はすぐに忘れる生き物なので。
新しいブランドがどうなるかは、その新しいブランドがどう努力するかにかかっているわけです。

まぁ、当然私もツイッターがXになろうが、Zになろうが、ツイッターを使うのは辞めないですし、そういう意味での「さようならツイッター」ではありません。

マスク氏のあまりにリスペクトのないブランドリストラに、ちょっと感傷的になった次第です。

まぁ、その後のマスク氏のXやXAIのユーザーからの剥奪騒動とか、マスク氏がユーザーエクスペリエンスの重要性を甘く見てるんじゃないかとか、そもそもスーパーアプリXって人気出るのとか、その辺の議論はまた別の話なんですが、今日のところはこの辺で。

今日13時からのツイッタースペースの雑談部屋では、この辺の雑談もできればと思います。

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