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ナイキは、直販重視へと、D2C時代に向けて明確に舵を切っている模様

いよいよこういう時代ですよね。

この記事を見るまで、ナイキが小売経由の販売量を絞った話を全く知らなかったんですが。
どうやら、2月末のフットロッカーの決算発表で、ナイキが自社製品の小売パートナーに割り当てる製品を減少する傾向にしている戦略を受けて、ナイキ製品の取り扱いを全体の60%以下に縮小する旨を発表して、フットロッカーの株価が急落するという騒動があったようです。

ちなみに、Forbesの記事に[訂正]とついているのは、最初日本語版の記事が「小売業界に激震、ナイキが靴販売チェーンから完全撤退」というタイトルになっていたためで、さすがにそれはクレームが入って修正した模様。

元記事のタイトルが「Why Nike’s Foot Locker Cutback Could Devastate Other Retailers」だったので、Cutback(削減)を翻訳者の方が誤解しちゃったのかもしれません。

ただ、いずれにしても業界のトレンドを考える上で非常に重要なニュースだとは思います。

ナイキって、スポーツブランドではあるんですけど、ある意味一部の人にとっては価値観を体現する存在でもありますよね。

ナイキのアプリとかもめちゃめちゃ良くできてますし。
ナイキファンほどアプリ経由で購入する比率がどんどん上がっているはずで、世代が変わればナイキの直販比率は当然高まっていくはずです。

ナイキに限らず、全てのメーカーが現在インターネットを活用して自社のファンや消費者と直接つながる努力をし始めていて、小売店経由のビジネスの重要度が徐々にシフトしているのを感じます。

10年ぐらい前に、田岡さんが「これからは製造小売じゃないと生き残れない」という趣旨の発言をされていたのが今でも強烈に印象に残っているのですが、明らかに予言通りになってきてますよね。

どこにでも売っている商品だけを売っている小売専業の企業も生き残れないし、自分達の商品を買いたいと名指しで選ばれる製品を作れないメーカー専業の企業も生き残れない。

顧客に選ばれるブランドにならないといけない時代になっていて、小売はプライベートブランドを強化しないといけないし、メーカーも自ら顧客とつながる接点を作り小売が取り扱わざるを得ない商品を作り続ける努力をしないといけない。

とはいえ、日本はアメリカに比べるとまだまだオンライン比率が低く、小売が強い印象もあるので、ナイキがABCマートとかの小売店に卸す製品を減らすとかは、まだまだ当分起こらない気もしますが。

長い目で見たトレンドとしては着実に広い意味でのD2C時代に進んでいると考えないと、全ての企業がリスクがある話な気がします。


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